猫が「早朝」に激しく鳴く理由
愛猫が早朝になると騒がしくなる…。そんなお悩みを抱えている飼い主さんもいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、このちょっぴり迷惑な行動には猫ならではの習性が関与していたり、病気が関係している可能性があるのです。今回は「早朝に鳴く」原因を6つ紹介いたします。
1.狩りの時間だから
猫は夜行性だと思われがちですが、正確には「薄明薄暮性」です。これは、夕方や朝方などの薄暗い時間に最も活動する習性のことです。
人間と生活している猫は多くの場合、人間の生活パターンに合わせた生活をするようになりますが、猫にとって本来朝方は、起きて狩りをする時間なのです。
2.朝方は空腹の絶頂期
家猫の場合は実際に朝に狩りをするわけではないのでお腹が空き、飼い主さんに朝食の催促をするために鳴く、ということもあります。
この行動は、夜最後にご飯を与える時間を遅くしたり、夜間は置き餌をすることで回避できるでしょう。
3.遊びたい
本来の習性から朝早く起きてしまう場合には、おもちゃを持ってきて遊びの要求をしてくる猫もいます。
この場合、昼間に十分遊んでおくことで早朝に起こされる可能性が低くなるでしょう。
4.発情期によるもの
猫は年に2回、春と秋に発情期を迎えます(家猫の場合はやや不規則になる場合も)。
主にメス猫が「アオーン」という遠吠えのような声を発します。オス猫を誘うためです。避妊手術が済んでいないと、かなりの声量で鳴きます。
発情による行動や発情しているのに交尾の機会が得られないことは猫自身にとってもストレスになりますし、飼い主さんの生活にも支障をきたす可能性があります(睡眠妨害や近隣に対する迷惑など)。
将来的に繁殖を望まない場合は、生後6ヶ月頃を目安に避妊手術を受けることをおすすめします。手術をすることで、乳がんや卵巣・子宮の病気を防ぐことも可能になります。
オス猫も、発情したメス猫の存在によって鳴いたり脱走を試みることがありますので、やはり生後6ヶ月頃を目安に去勢手術を受けることをおすすめします。オスも手術をすることで精巣の病気が防げますし、強烈な臭いが問題となるスプレー行動を防ぐことができます。
5.ストレスや不安
家猫は、ストレスを抱えたり不安になるとよく鳴くようになることがあります。ただのお喋り猫というよりも、聞いている飼い主も言い知れぬ不安に襲われるような騒がしさになることもあります。
ストレスや不安を抱く原因の一つには、急な環境の変化が考えられます。例えば、引っ越しや転勤、部屋の模様替えなど…。思い当たる節がある場合、改善できるものは改善し、時間が解決してくれるものは温かく見守ってあげましょう。
6.病気
高齢の猫の場合には、認知症や甲状腺機能亢進症といった病気が隠れている可能性も考えられます。
認知症が疑わしい、痩せてきた、全体的に以前より活発になった、毛並みが悪くなってきた、何となく以前と様子が違う、などと感じる場合は、動物病院に相談しましょう。
まとめ
猫が、早朝に激しく鳴く原因を6つ紹介いたしました。猫の習性によるものか病気が考えられましたね。
猫は急激な変化を嫌う反面、本来の習性とは異なる生活パターンにも馴染むことができる適応能力をしっかりと持ち合わせています。元気があり余って朝早くに猫が起きてしまう場合には、昼間に十分運動をさせておいたり夜間お腹が空かない工夫をすることで改善が望めるでしょう。
明らかにストレスを感じている場合は、そのストレスをできる限り除去し、病気が疑わしい場合は診察を受けましょう。対処が上手く行かなかった場合も1度病院に相談してみてください。