猫の飼い主が『だらしない人』だったら…考えられる4つのリスク

猫の飼い主が『だらしない人』だったら…考えられる4つのリスク

「面倒くさいな」と思うことは誰にでもありますが、飼い主さんのだらしない状態が、猫のケガや病気のきっかけとなる場合があります。どのようなリスクがあるのかを知って、猫のために生活を見直してみましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.猫の健康の変化に気づかず手遅れに

トイレの前で見上げる猫

猫の体調の変化は、食欲や排泄の様子などから気づくことがあります。

1日の食事の量が決まっていないと、どれだけ食べたのかわかりにくいです。トイレの回数や排泄物の状態の変化、トイレに入っているときの猫の様子などから不調のサインが出ることもあります。

これらを毎日チェックしていることで、健康なときと不調なときのわずかな違いが分かります。反対に、毎日チェックしていなければ、愛猫の体調の変化にも気づくことができない可能性があります。

猫の様子がおかしいと気がついたときには、病気がかなり悪化しているというケースもあるため、日々の猫の観察はとても大切です。

2.猫のケガや誤飲

テーブルの上に散らかった薬と猫

片付けをしないで物が散乱している状態は、猫が思わぬケガをしたり、食べてはいけない物を食べてしまったりするなどの事故が起きる可能性が高くなります。

物が積み重なったところに猫が乗れば、猫が滑り落ちてしまうかもしれません。落ちている物で猫が遊んでいて飲み込んで腸閉塞をおこしたり、猫が食べてはいけない人間の食べ物や薬を飲み込んで中毒を起こしたりする可能性もあります。

猫の誤飲は退屈やストレスがきっかけで起こることもあるので、猫が飲み込んでしまうような小さな物や紐状のもの、中毒を起こすものは片付ける必要があります。

3.猫の体のお手入れ不足によるケガや病気

爪がのびたままで眠る猫

爪切り

猫は自分で爪とぎをして手入れをしますが、飼い主さんが猫の爪を切る必要もあります。伸びて鋭く尖った爪がカーテンなどに引っかかり、爪が折れたり取れたりして出血することがあるのです。また、多頭飼育の場合は猫同士の喧嘩でケガをさせてしまう恐れがあります。

猫が高齢になると爪とぎの頻度が減り爪が厚くなり、運動量も減るので爪が伸びやすくなります。飼い主が爪切りをしないでいると、爪が巻いて伸びて肉球に刺さることがあるのです。

ブラッシング

猫は自分で毛づくろいをして体を清潔にしますが、その際飲み込んでしまう抜け毛がお腹の中で塊になると吐き出してしまいます。そしてその毛の塊を吐き出せなくなると腸で詰まってしまい、手術が必要な状態になることもあるのです。

また、体の表面で毛がもつれて抜け毛が絡まったりすると、毛がフェルト状の塊になってしまいます。毛が引っ張られて痛みを感じたり、通気性が悪くなって皮膚炎になることもあります。

そのため、定期的に猫の体をブラッシングして、毛のもつれや抜け毛をとることが必要です。

4.猫トイレの掃除不足が猫で病気発症の原因に

猫トイレのにおいを嗅ぐ猫

猫はきれい好きです。猫トイレが汚れていたりにおいが残っていたりすると、猫はトイレを我慢してしまいます。

猫がおしっこを我慢していると、尿結石ができやすくなってしまいます。また、汚れたままのトイレを使いたくないために、トイレ以外の場所で排泄をしてしまうこともあります。

こまめにトイレ掃除をしたり、トイレの数を見直したりして、猫がトイレを我慢することがないようにしましょう。

まとめ

女性の膝の上で怒る猫

飼い主さんがだらしないと、こまめに行うべきお世話ができなかったり、日々の体調の変化に気づきにくくなったりする可能性があります。

また、猫に思わぬ事故が起きたり、病気のきっかけとなったりすることも考えられます。

愛する家族である猫の健康や安全・安心のためにも、猫が快適に暮らせるような環境作りをすべく生活を見直してみましょう。

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