子猫(0歳)の3大死亡原因と予防法
1.感染症
0歳の子猫の死亡原因として最も多いのが感染症だといわれています。子猫はまだ免疫力が低いためウイルスや寄生虫に感染しやすく、重症化するリスクも高くなっています。特に「猫伝染性腹膜炎(FIP)」と「猫伝染性鼻気管炎(FVR)」には注意が必要です。猫伝染性鼻気管炎(FVR)はワクチン接種による予防が効果的なので、接種する時期などを獣医師に相談してください。
2.子猫衰弱症候群
生まれて間もない子猫が、先天性の奇形や母猫の疾患などが原因で亡くなってしまうことを「子猫衰弱症候群」といいます。低血糖や低体温による衰弱を予防しつつ、少しでも子猫の様子がおかしい時はすぐに動物病院に連れて行くことで命を守りましょう。
3.誤飲誤食
子猫は非常に好奇心旺盛で、目の前にあるものは何でも口にしてしまうといっても過言ではありません。紐やビニールなどを食べて腸閉塞になったり、チョコレートや観葉植物を食べて中毒症状を引き起こしたりすると命に関わります。誤飲誤食の予防として、子猫の手の届くところに口に入れてしまいそうなものは置かないという飼い主さんの配慮が大切です。
成猫・中年期(1~10歳)の3大死亡原因と予防法
1.泌尿器疾患
猫は腎臓や膀胱など泌尿器の疾患にかかりやすく、死因にもなりやすいことがわかっています。特に6歳を超えると、腎臓病を患う猫が非常に多くなるため気をつけましょう。早期発見のために日頃から愛猫の尿の回数や量、色などをチェックしておきたいところです。
また水分不足にならないように常に新鮮な水を用意しておいたり、いつでも清潔なトイレが使えるようにこまめにトイレ掃除をしたりといった対策も、泌尿器疾患の予防に効果的です。
2.消化器疾患
胃・腸・肝臓・膵臓などの消化器を患って亡くなってしまう猫も多いです。嘔吐や下痢、便秘などの症状が見られたら、早めに動物病院に連れて行ってください。嘔吐や下痢が続くことで脱水にならないように注意することも重要です。消化器に負担をかけない食事や、極力ストレスのない生活を心がけることで予防しましょう。嘔吐が続く場合は、肝臓や腎臓の病気の可能性もありますので早めの検査が大切です。
3.感染症
成猫になるとウイルスに対抗できる免疫力がついてきますが、それでも感染症により命を落としてしまうケースはあります。感染症対策として他の猫との不用意な接触を避けることと、定期的なワクチン接種を忘れないでくださいね。
外で拾ってきた猫がウイルスに感染していて、先住猫にも感染してしまうことが珍しくありません。安全が確認できるまでは、新入り猫と先住猫の居住スペースを分けるなどして感染対策をしてください。
高齢猫(10歳~)の3大死亡原因と予防法
1.泌尿器疾患
成猫・中年期にも多かった泌尿器疾患ですが、高齢になればなるほど罹患するリスクは高まります。高齢の猫が特に注意したい病気といえば腎臓病です。尿路結石症などの泌尿器疾患になったことがある猫は腎不全になりやすいため、若いころから泌尿器疾患の予防をすることが大切になります。
さらに腎臓の負担にならないよう肥満対策をしたり、塩分やミネラルを控えた食事を心がけたりすることで腎臓の健康を維持しましょう。
2.がん
近年、猫の寿命が延びたことで死因のトップになったのが、高齢になるほど発症リスクが高まる「がん」です。肥満細胞腫や乳腺腫瘍、リンパ腫など多種多様ながんがあり症状も様々なので、愛猫の些細な不調も見逃さずに早期発見することが重要です。
免疫力の低下を防ぐためにストレス対策をしたり、健康的な食生活を心がけたりすることでがんのリスクを軽減させましょう。
3.心臓病
猫の心臓病で特に注意したいのが、突然死のリスクもある心筋症です。心筋症にはこれといった予防法はないので、定期的に健康診断を受けることで早期発見に努めましょう。また心臓に負担をかけないように、肥満や塩分の摂りすぎには気をつけて過ごしたいですね。
まとめ
猫の寿命は約15年。愛猫と1日でも長く一緒にいられるように、命に関わる病気の予防をしっかりしたいですよね。あらゆる病気は早期発見が回復のポイントです。日頃から愛猫の体調をよく観察することと、定期的に健康診断を受けることをおすすめします。猫は自分で健康管理はできないので、飼い主さんが愛猫の健康を守ってあげてくださいね!