1.体の大きさが違う
オスとメスとでは、体の大きさに違いがあります。一般的にオスの方が大きくなります。体が大きい分、体重もオスの方が重いです。オスは骨格や筋肉が発達してがっしりしているのに対し、メスはコンパクトな印象です。顔もオスの方が大きくなる傾向にあります。
オスは体が大きくて活発なので、走り回ったり飛び降りたりする時の音がより大きく、集合住宅の場合は気になるかもしれません。マットやシートを敷くと防音対策になります。もちろんメスでも、活発に走り回る子もいます。
2.行動が違う
オスとメスでは、性によるそれぞれの習性があります。そのため、行動にも違いが出るのです。この違いは、性成熟をした後、去勢・避妊手術をしていない場合に表れます。
オスでは、去勢していないとスプレー行為が見られるようになります。メスでも発情中にスプレーをすることもありますが、オスで圧倒的に多く見られます。また、外にも出る猫の場合、一般的にオスの方が行動範囲が広くなります。また、縄張りやメスをめぐって他の猫とケンカをすることが多いのもオスです。
メスは発情期にはオスに自分をアピールするために大きな声で鳴くので、ご近所への配慮が必要になることもあります。
これらの行動は、オスもメスも不妊手術をすることで減らすことができるので、手術を検討することをおすすめします。性成熟する前に不妊手術をすればこのような行動が全く見られないことが多いですが、発情を迎えたりスプレーをし出した後に不妊手術をした場合には、このような行動の頻度は減っても完全にはなくならないことが多くあります。
3.性格が違う
オスとメスとでは、性格にも違いがあります。オスは一般的に、やんちゃで活動的であると同時に、甘えん坊の子が多いです。メスはどちらかというとツンデレ。控え目であったり、慎重な面があります。
猫と過ごす時間が多く、猫とたくさん触れ合える人、また甘えてくる猫をたくさん構いたい人ならオス猫、お互いに程よい距離を保ちながら過ごしたいならメス猫がおすすめです。
もちろんすべてがこの通りではなく、個体差、その猫特有の性格もあり、いつも人と程よい距離を保っていたいオス、とても活動的だったり甘えん坊なメスもいます。
4.かかりやすい病気が違う
かかりやすい病気にも違いがあります。例えば糖尿病では、糖尿病になった猫の60~70%がオスだそうです。糖尿病はまた、肥満と深く関係しています。
尿道閉塞症もオスで多い病気です。これは、メスに比べて尿道が長く狭いので、オスの方がかかりやすいのです。予防としては、積極的に水を飲ませたり異常がなくても定期的な健康診断を受けるようにしましょう。
メス特有の病気としては、卵巣や子宮の病気がありますが、避妊手術を行うことで予防することができます。メスに多い乳がんも、若い時期の避妊手術で発生リスクを減らせます。
まとめ
猫のオスとメスにはご紹介したような違いがありますが、それぞれに良いところがあります。また、猫種や個体による差もあるので、一般的に言われている特徴がすべての猫に当てはまるわけではありません。
典型的なオス猫と典型的なメス猫では飼い方に多少の違いはあるかもしれませんが、オス・メスどちらが飼いやすいかは一概に言えず、性別よりも飼い主さんのライフスタイルや猫に求めるもの、住宅事情などによって相性の良しあしが決まるといえるでしょう。
オス・メスの差は参考にしつつも、性別関係なく、1匹の猫との出会いを大切にしたいものです。