野良猫と飼い猫の『寿命』が大きく変わる5つの理由

野良猫と飼い猫の『寿命』が大きく変わる5つの理由

同じ猫でも、外で暮らす猫と人に飼われている猫では、その寿命は大きく異なります。飼い猫の平均寿命が15歳ほどなのに対し、野良猫はなんと3~5年ほど。なぜそこまで、違うのでしょうか。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.病気

診察

飼い猫の場合、ワクチン接種などで感染症にかかるリスクを低くできます。たとえかかってしまったとしても、軽症で済む場合も。

一方で野良猫は、よほど地域猫などとして手厚くサポートされていない限りは、自らワクチンを接種することはできません。また万が一病気になったとしても、治療が受けられないのです。

そのため、何かしらの病気になった場合は基本的に放置、ということになります。軽い症状ならば自然治癒する場合もあるかもしれませんが、もし重症ならそのまま命が燃え尽きる、という運命をたどってしまうでしょう。

2.事故

上を見上げる猫

飼い猫も野良猫も、事故に遭う可能性があります。安全だと思われる家の中でも、お風呂や洗濯機などによる事故は、ゼロではありません。ですが、飼い主さんが注意すれば限りなく可能性は低くなるでしょう。

それにひきかえ野良猫は、四六時中と言ってよいほど、事故の危険に晒されています。道路横断中に車にはねられてしまうかもしれません。どこかから落下する可能性もあります。

毒物などを食べ、体に変調をきたすこともあり得なくはないのです。正に野良猫の暮らしは命の危険と隣合わせ。そう言っても過言ではないのです。

3.外敵

子猫

飼い猫であれば、家の中に本当の敵はいないでしょう。外敵に襲われる危険性のない世界…それが飼い猫が暮らす日常です。

ですが野良猫は、いつどこで敵に襲われるか分かりません。ナワバリ争いを仕掛けてくる見知らぬ猫、体の小さな子猫をじっと狙うカラスなど、危険はそこかしこにあります。

敵と戦った結果、ケガを負うこともあるでしょう。うまく治ればよいですが、もし化膿して感染症にでもかかってしまったら…!痛みに襲われながら辛い思いをして、なす術なくこの世を去るしかないかもしれないのです。

4.暮らす場所

野良猫たち

野良猫が暮らす場所は、主に「屋外」です。夏は暑く、冬は寒い。当たり前ですが、外にエアコンなどはありません。

そのため、夏の暑さにも冬の寒さにも、どうにか耐えなければいけないのです。体力がある猫ならなんとか乗り越えられるかもしれませんが、もし弱ければ…。

飼い猫は一年中、快適な気温の中で暮らせる場合が多いです。そのため、暑さや寒さによって命が奪われる、ということは少ないでしょう。

5.ストレス

ボロボロの猫

猫飼いさんが誰もが一度は抱えるであろう「猫になってみたい…」という願望。毎日のんびり昼寝する愛猫を見て、そんな思いが頭をよぎることがあります。でもそれは、飼い猫だからできる業です。

もし野良猫ならば、そんなに毎日、のんきに寝てばかりはいられないでしょう。どこから襲ってくるか分からない敵の姿に怯え、物音がすれば警戒し、命の危険と戦いながら生きるための狩りもしなければいけません。

常に何かしらのストレスと戦っているのです。猫は繊細な生き物です。強いストレスを抱えて、長生きすることは難しいと考えられます。

まとめ

ラブちゃん

平均寿命が約15年の飼い猫と比べて野良猫の寿命が3~5年と短いのは、その過酷な生活環境にあります。中と外だけの違いですが、これが月と太陽ほども違うのです。

野良猫の数を減らそうとする活動が活発になりつつある昨今ですが、それでもまだ、外で過酷な暮らしをしている野良猫は数えきれないほどいるでしょう。全ての猫が飼い猫になる世界の早期の実現が、望まれます。

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