猫に死を招く『植物』7選 摂取してしまったときの対処法

猫に死を招く『植物』7選 摂取してしまったときの対処法

美しい植物ですが、猫にとって有毒な成分を含んでいるものも少なくありません。毒性が強い植物を誤食すると、最悪の場合は猫が死に至ることも…。猫の飼い主さんなら知っておきたい、猫にとって危険な植物をご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫にとって危険な植物とは?

花瓶に飾られたユリ

植物を部屋に飾ると心が豊かになるものですが、植物の中には猫が食べると中毒症状を引き起こすリスクがある種類も存在します。愛猫が誤食して命を落とすケースもあるので、猫の飼い主さんは注意が必要です。猫の暮らす家に置くのは避けたい危険な植物について解説します。

1.ユリ科の植物

ユリやチューリップ、カサブランカといったユリ科の植物は、猫にとって死を招くほどの猛毒を持っています。花や葉、茎などあらゆる部分に有毒成分があり、ユリ科の植物を飾るのに使っていた花瓶の水を飲んだだけでも中毒症状を引き起こすといわれています。

2.ナス科の植物

ナス・チョウセンアサガオ・ホオズキ・トマトなどのナス科の植物も、猫にとっては危険です。ナス科の植物に含まれるアルカロイドという成分により中毒症状を引き起こすため、アルカロイドが多く含まれる葉や茎、根の部分は特に危険度が高いといわれています。

またナスやトマトといったナス科の野菜も、猫の体とは相性が悪いので食べさせないほうが安全でしょう。

3.ツツジ科の植物

サツキやシャクナゲなどのツツジ科の植物には、グラヤノトキシンという有毒成分が含まれています。花・葉・茎・根といった全ての部分が危険なので、猫には近づけたくない植物です。自宅の庭にツツジを植えているご家庭も多いかと思いますが、愛猫を庭に出してツツジを誤食してしまうということがないように気をつけてくださいね。

4.スミレ科の植物

パンジーやビオラといったスミレ科の植物は種子や根、茎の部分に複数の有毒成分が含まれています。ガーデニングが趣味の方にはとても身近な植物ですが、猫のいるお家では取り扱いに注意が必要です。

5.アジサイ

梅雨の時期に気分を上げてくれるアジサイですが、実は毒性の強い植物です。人間も口にすると体調を崩すリスクがあるため、厚生労働省が注意喚起をしています。人よりも体の小さい猫にとっては、食べると死に至る可能性もあるほど危険だということを覚えておいてください。

6.スイセン

スイセンにもナス科の植物と同様に、有毒成分であるアルカロイドが含まれています。特に球根にはアルカロイドが多く含まれているため、危険度が高い部位です。自宅に飾るとしても、猫の手が届かない場所に置くなどの配慮をしたいですね。

7.その他

ここまででご紹介した植物と比べると危険度は低いものの、猫にとって危険なその他の植物を以下に記します。

  • キク科の植物(マーガレット、デージーなど)
  • サトイモ科の植物(ポトス、モンステラなど)
  • 多肉植物(サボテン、アロエ)
  • ポインセチア
  • アイビー

猫が危険な植物を摂取した時の対処

動物病院で診察を受ける猫

猫が有毒な植物を摂取してしまうと嘔吐や下痢、神経麻痺などの中毒症状を引き起こします。愛猫の命を守るために重要なのは飼い主さんが誤食にすぐに気づき、できるだけ早く動物病院に連れて行くことです。

食べてしまった植物の種類や量、時間を獣医師にしっかり伝えられると診察に役立ちます。

まとめ

植物と猫のオブジェ

人の心を慰めてくれる美しい植物が、猫の命を奪ってしまうこともあります。愛猫を守れるように、猫の飼い主さんは植物の危険性について理解しておくことが大切です。ご自宅に植物を飾る場合は、有毒成分の含まれていない安全な種類を選ぶか猫が生活する範囲には危険な植物は置かないように対策をしましょう。

本記事に記載したものだけが危険というわけではないので、事前に飾りたい植物が猫にとって安全な種類かどうかを調べることをおすすめします。

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