猫が「暑い!」と感じている時の行動5つ 飼い主ができる対処法

猫が「暑い!」と感じている時の行動5つ 飼い主ができる対処法

猫は言葉で暑さを訴えることができません。その代わり、行動で伝えてくれます。今回は猫が暑がっている時の行動・熱中症の応急処置・暑さ対策について紹介いたします。

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記事の監修

大阪府立大学生命環境科学部獣医学科卒業。その後、約10年に渡り臨床獣医師として動物病院に勤務。予防医療、行動学、老犬の介護問題に興味を持っています。正しい知識と情報を多くの方に伝えたいという思いからWEBライターとして動物関係の記事を執筆しています。

「暑い!」のサイン5つ

仰向けになる猫

今年の夏も暑さが厳しそうですね。猫は体温調節が苦手なので、熱中症になりやすい傾向にあります。室内で熱中症にならないようにするためには、暑がっているサインに気づいてあげることが大切です。

ここでは、猫が暑いときにする行動を5つ紹介いたします。

1.仰向けになる

猫が仰向けになるのは安心している証なのですが、暑くても仰向けになることがあります。お腹を上にして、熱を逃がそうとしているのです。

2.頻繁に毛繕いをする

猫の体には汗腺がなく、鼻と肉球以外で汗をかくことができません。だから、毛繕いをして気化熱を発生させます。

毛繕い自体は日課の1つなのですが、暑い日はいつも以上に毛繕いをします。

3.部屋の隅でじっとしている

部屋の片隅でじっとしている猫

猫は、快適に過ごせる場所を見つける名人です。室内の中で程よく涼しい場所をさがし、暑い日はじっとしていることが多いでしょう。

ただし体調が悪い場合もありますし、既に熱中症になりかけている状況も否定できません。呼びかけに反応があるか、体に熱がこもっていないかなどのチェックをすると安心です。

4.口呼吸をしている

猫は鼻呼吸が基本の動物です。犬とは異なり、口を開けて「ハァハァ」と呼吸をすることはありません。

そのような特徴を持つ猫が口呼吸をするのは、明らかに異変が起きている時なのです。暑さが原因の場合は、熱中症になっている恐れがあります。

動物病院に行くのはもちろんのこと、応急処置を施す必要があります。涼しい場所に移動させ、バスタオルの上から水をかけるのが手っ取り早いでしょう(直接かけてもOK)。

氷嚢や保冷剤があれば、脇の下や足の付け根、首元に当てて冷やしましょう。

5.嘔吐する

熱中症の症状の1つに嘔吐があります。熱い環境の中で毛玉吐き以外の症状があれば要注意です。室温を下げ、涼しくした後も改善しなければ診察を受けてください。

明らかにぐったりしている、瞬膜が出てぼーっとしている印象があれば急いで診察を受けましょう。(保冷剤で冷やす処置をしておくと安心です)

猫に優しい暑さ対策

水を飲む猫

熱中症に対する応急処置も含めて紹介しましたが、熱中症は未然に防ぎたいものです。そこで、猫に優しい暑さ対策をいくつか紹介いたします。

ひんやりグッズを置く

猫用のひんやりグッズを置いてあげましょう。ベッドやねこ鍋など、愛猫が好みそうなものを選んでみてください。そこで休むことによって、体内に熱がこもることを避けられます。

ただし、冷えすぎてしまうため冷房が直接当たる場所には置かないでください。

新鮮な飲み水を置いておく

新鮮な水がいつでも飲める環境を整えておくことも大切です。キンキンに冷えない程度に、少し冷たい水を用意しても良いでしょう。

水分補給をすることで、体の内側から冷ますことができます。

ウエットフードを食べさせる

水分補給が苦手な猫は、食事で水分を補うと良いでしょう。いつものカリカリにウエットフードを混ぜたり、ウエットフードのみを食べさせてもOKです。

ただし置き餌はできないので、食べ残しは必ず処分するようにしてください。

冷房を活用する

やはり、冷房は欠かせない存在です。設定温度は26℃程度にし、風向を上げておきましょう。

適度に涼しいゾーンと、暖かい場所を行き来できるようにすると冷え過ぎを防ぐことができます。

まとめ

スイカと猫

今回は、猫が暑がっている時の行動・熱中症の応急処置・暑さ対策について紹介いたしました。

猫は砂漠で生活していた動物ですが、現代っ子の猫は暑さが苦手です。しかもここ最近は、暑さのレベルも上がっています。

猫に優しい暑さ対策を取り入れながら、厳しい夏を乗り切りましょう。

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