猫の寿命が縮む飼い方していませんか?6つの危険ポイント

猫の寿命が縮む飼い方していませんか?6つの危険ポイント

絶対に安全と思われがちな完全室内飼育。ところが、いくつか落とし穴があります。今回は、室内に潜む危険ポイントについて紹介いたします。注意しないと猫の寿命が縮んでしまうかもしれません。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫の寿命が縮む!?家庭内に潜む危険

紐に埋もれる猫

完全室内飼育は猫にとって安全な環境です。しかし、油断は禁物です。室内にも思わぬ落とし穴があります。

今回は、室内に潜む危険を6つ紹介いたします。気をつけないと猫の寿命が縮んでしまうかもしれません。

1.出しっぱなしの癖がある

使った日用品を出しっぱなしにする癖はありませんか?髪を結ぶシュシュや輪ゴム、荷造り用の紐などは本能的にじゃれたくなるものです。

猫にとって遊びは狩りの練習になるため、最終的には噛み付いてしまいます。興奮していると、そのまま飲み込んでしまう恐れがあります。

ちなみに猫のおもちゃも放置すると危険です。紐状のものや、 パーツが細かいものは誤飲のリスクがあります。

2.転落による脱臼・骨折

「猫は着地が得意」と紹介されることが多いですよね。確かに間違いではありません。ただしこれは、ある程度高さのある場所から飛んだ場合の話です。椅子やテーブルなどの中途半端な高さから転落した場合は、着地の体勢が整わないことがあります。おまけに床がフローリングであれば、滑りやすいので尚更危険です。

ある意味、転落による脱臼や骨折は室内のほうが起こりやすい要素があります。安全に登れるキャットタワーを設置したり、猫の生活拠点は絨毯を敷くなどの工夫をしてみてください。

3.フローリングで足腰が弱る

フローリングを歩く猫

フローリングは滑りやすいと紹介しましたが、その危険性は骨折だけではありません。足腰への負担が大きく、関節炎を引き起こす恐れがあります。

特にリスクが高いのは長毛種の猫です。長毛種は足裏が毛で覆われているので、特に滑りやすいのです。

こまめに毛をカットしたり、絨毯を敷いて生活すると良いでしょう。絨毯を敷いた場合は、爪切りを定期的にしてあげてください。

4.脱走

室温が高くなると窓を開ける機会が増えるでしょう。ここで気をつけたいのが脱走です。1度も外に出たことがないから大丈夫と過信するのは危険です。

虫や鳥などに興味を持った結果、突進して網戸を外してしまう可能性があります。脱走防止のフェンスや頑丈な網戸、ストッパーなどを活用して防ぎましょう。

5.洗面所・浴室での事故

猫は穴蔵のような構造のものを発見すると、本能的に入りたくなります。例えば洗面所のドラム式洗濯機です。入ること自体は良いのですが、閉じ込められるリスクがあります。侵入させないに越したことはないのですが、既に縄張りと化している場合は扉の間にタオルを挟んで閉まらないようにしましょう。

洗面所に引き続き、浴室も危険な場所です。特に残り湯を溜めているご家庭は要注意です。誤って浴槽に転落し、溺死する危険性があります。

洗面所や浴室は、最初から出入り禁止のエリアにしておくと安全です。

6.室内でたばこを吸う

たばこの煙には有害物質が含まれています。厄介なことに、非喫煙者が被るリスクのほうが高いことが特徴です。リスクは猫も同様で、受動喫煙による健康被害が懸念されます。

あるデータによると、『喫煙者がいるご家庭の猫は悪性リンパ腫になるリスクが2.4倍高くなる』という結果が出ています。

有害物質は壁や床にも付着するので、毛繕いを通して触れてしまう恐れがあるのです。頑張って禁煙するか、愛猫が絶対に立ち入らない場所で吸うようにしてください。

まとめ

洗濯機の中の猫

今回は、室内に潜む危険を紹介いたしました。猫は予想外の動きをすることも多いので、愛猫の性格を見極めて守ってあげてください。

いくつか配慮すべきことはあるものの、それさえ徹底すれば完全室内飼育の安全性は保たれます。万が一トラブルが起きた場合は、動物病院に連絡して指示を仰ぎましょう。

診察時間外の怪我や病気に備えて、夜間対応の病院もリストアップしておくと良いでしょう。

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