1.運動不足
室内で飼われている猫は、どうしても運動不足になりがちです。体を動かせるスペースが限られているだけでなく、外と違って家の中は刺激が乏しく、猫も寝て過ごすことが多くなります。
しかし、猫は、本来狩猟をする動物。じっとしてばかりいると、エネルギーを発散させたくなるのです。そのため、急に暴れ出してしまうことがあります。
対策としては、十分に体を動かしてあげること。キャットタワーなどで、上下運動ができる環境を整えてあげましょう。飼い主が猫じゃらしなどを使って一緒に遊んであげることも必要です。
2.ストレス
抱えているストレスを発散するために、猫が突然暴れ出すことがあります。何か、猫のストレスになるようなものはないでしょうか。
特に、猫は環境の変化に敏感です。引っ越しはもちろん、室内の模様替えをしたり、家族構成が変わった場合、ペットが増えた場合もストレスを抱えてしまいます。
また、トイレがいつも汚れていたり、猫がひとりで過ごせる静かな場所がなくても、ストレスになってしまうのです。心当たりがあるなら、ストレスの要因を取り除いてあげることです。
環境の変化をもとに戻すことはできませんが、それまでの環境に似せてあげたり、猫が使っているブランケットなど、自分のにおいがして安心できるものを捨てずにそばに置いてあげて下さい。
3.パニック
猫は、警戒心が強く、神経質な動物です。驚いたり、恐怖を感じてパニックを起こし、暴れることがあります。
花火や雷など、突然の大きな音にパニックになる猫は多いです。遊んでいて、体に紐がからまったり、袋や箱から頭が抜けなくなった時なども、パニックを起こしてしまうことがあります。
こんな時に、落ち着かせようと手を出すと、興奮している猫に噛まれる危険性があります。近づかずに、少し離れて見守りましょう。時間とともに、落ち着きを取り戻すはずです。
紐がからまっているなど、すぐに対処してあげたい場合は、バスタオルなどをかぶせ、顔を隠すと、動きが止まることがあります。やむを得ない場合は、試してみて下さいね。
もちろん、最初から危険なものは猫の手の届くところに置かないよう、気をつけておいてください。
4.トイレハイ
猫が暴れるのは、トイレの後ではありませんか。猫が排泄後にハイテンションになることを「トイレハイ」と言います。特に異常な行動ではなく、猫ではよくあることです。
排便の後に、猛ダッシュで走り回ることが多いですが、大声で鳴いたり、高い所に登ったり、近くにあるものに噛みつくなどの行動が見られることもあります。
トイレハイがなぜ起こるのか、はっきりしたことはわかっていませんが、猫の習性と関係があるようです。野生下の猫にとって、排泄行為は無防備になるので命がけです。外敵に知られないよう、縄張りから遠い場所で排泄し、そこから早く立ち去るためにダッシュをしたり、また、無事に排泄できた安心感からハイになる、などと言われています。トイレ自体が猫の好みじゃない可能性も指摘されています。
他の猫や人の気配がないところではトイレハイを起こさない猫もいるので、たとえ飼い主でもトイレ中は警戒心を煽らないようそっとしておきましょう。
トイレハイは、放っておいて問題はありません。飼い主は、何もせずに見守ってあげてほしいと思います。
まとめ
猫が急に暴れ出すと、何が起こったのかと飼い主も慌ててしまいます。でも、その原因を探り、取り除いてあげることで、落ち着くはずです。何かのきっかけで一時的に興奮しているだけのこともあります。無理に構わず、猫が冷静になるのを待ちましょう。
しかし、それまで温厚だった猫が、性格が変わったように急に暴れるようになった場合、病気の可能性もあります。心配な時は、動物病院で診てもらって下さいね。