バルトネラ症の原因
バルトネラ症の原因は、「バルトネラ菌」という細菌です。感染した猫に咬まれたりひっかかれたりして、人が感染する場合があります。そのため、「猫ひっかき病」とも呼ばれることも。
人がバルトネラ菌に感染すると、さまざまな症状が現れますが、猫が感染しても無症状です。猫は、バルトネラ菌に感染しているノミに血を吸われることで、感染します。感染予防には、ノミの予防が有効です。
赤ニキビ
猫にひっかかれてバルトネラ菌に感染すると、3〜10日以内にひっかかれた部分に、かさぶたと共に赤いニキビができます。もし噛まれたりひっかかれたりしてキズができた場合は、すぐに水でキズ口を洗い流し、消毒をしましょう。
今はキズ口の消毒をしない「湿潤治療」がありますが、猫によるキズの場合はバルトネラ菌が侵入しているかもしれませんので、そちらを退治する方が重要です。
消毒液がなければ、石鹸で洗うのも有効。必ず医療機関を受診するのも忘れないでください。
リンパ節の腫れ
前項の赤ニキビができたあと、受傷から2週間以内にリンパ節の腫れが起きて来ます。手にキズを負った場合は脇が、足の場合は足の付け根のリンパ節が腫れ上がります。卵くらいの大きさにまでなる場合もあるようです。
発熱、頭痛や筋肉痛
リンパ節が腫れるにつれ、発熱や頭痛、筋肉痛、関節痛、だるさや食欲不振になることもあります。原因のわからない発熱で、受診する患者さんもいるとか。
軽症の場合は自然に治ることが多いのですが、重症化してしまう場合もあるようです。5〜10%の患者さんが、重症になるといわれています。脳炎やパリノー眼腺症候群、心内膜炎など。
免疫力が低い人は突然意識障害を起こしたり、脳症など、重い合併症を引き起こしたりすることもあるようです。
治療法
治療法は、免疫力によって変わります。免疫に問題がない場合は自然治癒が望めるため、患部を温め、鎮痛薬を使用すれば十分のよう。状況により、抗菌薬を使う場合もあるようです。
免疫が低下している人の場合、抗菌薬を数週間から数ヶ月、継続して投薬します。感染しないよう、飼い猫とはなるべく接触しないようにすると、予防となるようです。
また、免疫に関係なく、愛猫の爪は普段からカットしておき、必要以上に興奮させる状況を作らないことも大切です。
まとめ
バルトネラ症は多くの場合、自然に治癒する場合が多いですが、だからといって気を抜くのは危険です。なるべく感染しないよう、注意していくことが大切だと思われます。