猫がパニックになる原因
いつも穏やかな猫が、急にパニックを起こしてびっくりした経験はないでしょうか?警戒心が強く、普段から慎重に行動する猫ですが、突然の予期せぬ事態に遭遇することでパニックを引き起こしてしまうのは珍しいことではありません。
パニックを起こしやすいと言われている猫は、比較的臆病な性格だったり、環境の変化に慣れていない室内猫が多い傾向ですが、突発的に起こった出来事に混乱すれば、どんな猫でもパニックになる可能性は十分考えられるでしょう。
猫のパニックの原因として挙げられるのは、以下の4つのシーンによって多く引き起こされると考えられます。
- とてつもない恐怖を感じた
- ケガをして辛い痛みを感じた
- 知らない動物や物に驚いた
- びっくりするほど大きな音がした等
猫がパニックになってしまうのは、突然の出来事に驚いて引き起こされることが多いですが、遊んでいる最中に猫がパニックになる予想外のケースもあります。
特に猫が興味を持ちやすい「レジ袋」や「長い紐の猫じゃらし」は、猫の体に絡みつきやすく、思うように身動きがとれずにいると、抜け出せない恐怖心からパニックに状態に陥ってしまいます。猫の体の自由を妨げることは、パニックを引き起こす原因となりやすく注意が必要です。
猫がパニックになった時のケア方法
猫がパニック状態になっている時はとても興奮している状態なので、ちょっとした事にも敏感に反応してしまいます。基本的な対処方法としては、猫から一旦離れ、落ち着くまでの間はそっとしておいてあげるのが最も効果的です。飼い主さんができるケア方法は以下のことが挙げられます。
- 猫の傍を離れて静かに見守る
- 大きい布で優しく包み込む
- 事前に猫が安心できる場所を確保する
突発的な出来事によってパニックになった場合は、猫から離れて様子を見ることで徐々に落ち着きを取り戻しますが、特に気をつけたいのは猫にアクシデントが発生した時です。
何かに絡まったり、引っ掛かったりしていたら、猫の体を自由にさせてあげなければなりませんが、暴れる猫を素手で触れば飼い主さんもケガをする恐れがあります。
この時バスタオルを用意して、猫のからだをゆっくりと包み込むようにかぶせてあげましょう。視界が妨げられると同時に、バスタオルのニオイや安心感から、落ち着きを取り戻しやすくなります。原因となった物を猫から取り除く際は、手袋を用意するとより安心ですね。
飼い主さんができるパニック対策
室内猫でもパニックを起こす原因は意外と身近にあるため、猫が興味を持ちやすい物や触ると危ない物は極力置かないようにすることが大切です。
また猫がびっくりした時にも、避難場所として駆け込むことができるように安心できる居場所をしっかりと確保しておきましょう。
猫が落ち着けるのは、「暗い」「狭い」「静か」な場所です。ペット用のドーム型ベッドや、ケージなどの猫だけが入れるスペースがあるのならば、布をかけるなどして周りの景色を見せないように工夫をすると良いでしょう。
猫がパニックになっているときのNG行為
猫がパニックになってしまったときは、刺激を与えないようにするのが一番大切です。突然のパニックに飼い主さんもびっくりしてしまいますが、無理に猫を落ち着かせようとする以下の行為は、逆効果となりますので止めましょう。
- 猫のからだを強く抱きしめようとする
- 猫に「大丈夫だよ」と大きな声をかける
- パニックになった原因の対象物を遠ざけない
猫がパニックになっている最中は、突然の事態に訳が分からず怖い思いをしています。飼い主さんが声をかけても、抱きしめても落ち着くことはありません。むしろ大きな声に余計に反応したり、体の自由を妨げることによって、猫の心理状態はさらに悪化してしまうことでしょう。
他にもパニックの原因となった対象物を猫に慣れさせようするのもNG行為です。例えば「ヘビのおもちゃ」で猫を驚かそうとした場合、人にとってはなんてことない物でも、猫には初めてみるその姿に恐怖を覚え、トラウマになってしまうことさえあります。
もともと警戒心の強い猫ですから、恐怖を感じた経験は猫の記憶に強く残ることもあるのです。
まとめ
びっくりしたり、怖かったり、痛かったり…。どんな猫でも、パニックを起こしてしまう理由が必ずあります。突然の事に飼い主さんはびっくりしてしまうかもしれませんが、なるべく刺激を与えず、正しいケア方法で猫の落ち着きを取り戻してあげましょう。
しかし、未然にパニックを防ぐ事ができるならそれに越したことはありません。普段から猫が過ごす場所は安全面に配慮した環境を整えてあげたり、逃げ場所となるスペースを確保しておいてあげるのも、飼い主さんができる効果的なパニック対策のひとつと言えるでしょう。