猫の『睡眠』を邪魔すると危険!3つのトラブルと睡眠環境の整え方

猫の『睡眠』を邪魔すると危険!3つのトラブルと睡眠環境の整え方

猫が寝ている姿はとってもかわいいですね。つい、触りたくなってしまいます。でも、寝ている猫は起こさないこと。猫の睡眠を邪魔すると、トラブルを招いてしまいます。猫を起こすことで、どんなリスクがあるのでしょうか? 

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.成長に害を与えてしまう

寄り添って寝る2匹の子猫

猫はよく寝ます。1日の大半を寝ているといっていいでしょう。

成猫で1日14時間程度、子猫はさらに多く、20時間ほど寝るのです。

子猫が寝ている時、成長ホルモンが分泌されて体の成長を促します。新しい神経も寝ている間に作られます。

脳内で記憶の整理が行われるのも寝ている間です。

睡眠が子猫にとって重要なことがわかりますね。ゆっくり寝かせてあげましょう。

十分な睡眠がとれないと、健康な発育を阻害してしまいます。

子猫は、遊んでいたかと思うと寝てしまったり、ごはんを食べながら寝てしまうなんてこともありますね。

突然寝てしまうことがあるので、安全に配慮が必要です。

2.ストレスを抱えてしまう

籠の中で薄眼を開けている猫

眠りを邪魔されると、猫もストレスを感じてしまいます。

マイペースに見える猫ですがストレスに弱く、ストレスを抱えた状態が続くと問題行動を起こしたり、体調を崩してしまうこともあります。

「過剰なグルーミング」や「大きな声で鳴き続ける」などは、ストレスを抱えた猫によく見られる行動です。

猫が寝ている時に起こさないことはもちろん、室内が明るすぎたり、騒がしいなど猫の睡眠環境の問題があるなら、改善してあげなければなりません。

3.睡眠不足になってしまう

窓辺であくびをする猫

猫は、いつでも好きな時に寝られるのだから、少しくらい起こしても大丈夫…と、思ってしまいがちですよね。

確かに、寝る時間は長いです。しかし、その長い睡眠時間の中で、熟睡している時間はほんのわずか。ほとんどが浅い眠りなんです。

貴重な熟睡できる時間を邪魔してしまったら、猫も睡眠不足に陥ってしまいます。

睡眠不足になると、起きている時間もぼーっとしていたり、大好きなおもちゃでも遊ばない、などという状態になってしまいます。

あまりに睡眠不足な状態が続くと、健康を害してしまうこともあるでしょう。

猫の睡眠環境の整え方

布団の上で眠る猫

猫は睡眠時間は長いですが、ずーっと寝ているわけではありません。また、そのほとんどが浅い眠りです。

そのため、少しの物音でも目を覚ましてしまいます。薄暗く、静かな場所が猫が安心できる環境です。

きれい好きな猫にとって、寝る場所が清潔であることも大事。

ですが、猫は自分のにおいがついているものに安心感を抱きます。

猫が寝る時に使うタオルやブランケットを取り替える時は、古いものをすぐに処分せず、新しいものに少しずつ慣れさせましょう。

猫は、自分で居心地のよい場所を探して寝ます。

冬は窓辺で日向ぼっこをしながら寝ていたり、夏は涼しい玄関やお風呂場で寝ていることもありますね。

寝る場所は猫用ベッド一ヵ所と決めす、猫が落ち着ける環境をいくつか用意してあげましょう。

寒かったり、暑かったりすると、よく眠れないのは猫も同じです。

室温を適温に保つことも、猫に熟睡してもらうためには大切です。

猫が顔をうずめるように丸くなって寝ている時は寒いのかもしれません。

反対に、暑い時は体を伸ばしたり、仰向けになっていることもありますね。

つい笑ってしまう寝相ですが、猫は寝苦しいと感じているため、すみやかに温度調節をしてあげましょう。

まとめ

仰向けで寝る猫

寝ている猫がかわいくて、つい構いたくなる…でも、そこはぐっと我慢して、静かに見守ることにしましょう。

猫を起こしてばかりいると、猫に(この人は安心できない…)などと思われてしまうかも。

猫から一度信頼を失ってしまったら、取り戻すのはなかなか大変そうです。

また、猫が眠る環境にも配慮を欠かさず、いつでもゆっくりと安心して寝てもらえるようにしましょう。

いつまでも元気でいてもらうためにも、猫の睡眠環境を整えることが大事です。

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