1.体力の温存
猫は肉食動物で狩りをしなければなりません。
しかし、必ず狩りに成功するわけではないため、エネルギーを温存する必要があります。
また、猫は瞬発力に優れていますが、持久力はあまりありません。
室内で暮らす猫は狩りをしませんが、本能的に体力を無駄に使わないように睡眠時間が長いのです。
2.子猫だから、老猫だから
生後5ヵ月未満の子猫は1日15~20時間寝ます。
寝ている間に成長を促すホルモンが分泌されるため、育ちざかりの子猫はたくさん寝るのです。
年を重ねると体力や活動量が減って寝ている時間が増えます。なかには20時間以上寝る老猫もいます。
また、若い頃はわずかな物音でも反応していたのが、聴力がおとろえて反応せずに寝ていられるようになることでも睡眠時間が長くなります。
3.天気
猫は雨の日はいつもより寝ている時間が長くなる場合があります。
雨が降ると猫の獲物となる小動物が活動しなくなるため、猫も狩りができずに休む時間が多くなると考えられています。
4.疲労やストレス
動物病院を受診した後や入院から帰ってきた後など、疲れたりストレスを感じたりするとずっと寝ていることがあります。
しかし、特に疲れることもしていないのに、寝ている時間が長くなったり、おとなしくしている時間が長くなったときは、環境にストレスを感じていることも考えられます。
運動が十分にできない、飼い主さんと遊ぶ時間が少ない、高い場所に登れない、外を見られないなど猫が困っていないかチェックしましょう。
5.病気
猫は体調が悪い時、いつもよりじっとしていたり、隠れたりします。
うずくまったままずっと寝ているときは、体調が悪い可能性があるのです。
猫によって違いはありますが、健康な猫は1日12~16時間の睡眠をとります。
それよりも長く寝ている場合、体調が悪くて体を休めているのかもしれません。
子猫も老猫も病気が原因で睡眠時間が長くなっている場合もあります。
老猫の場合、認知症で昼間はずっと寝ているのに夜中に歩き回ったり、足の関節が痛くて歩けずに寝る時間が多くなったりしていることもあります。
食事以外ずっと寝ている、食欲もなく寝ている、元気がないなどいつもと違うことがあれば動物病院を受診しましょう。
まとめ
猫の睡眠時間が長いのは、体力を保つため、成長や老化、雨が降っている、疲れやストレスなどの理由があります。
しかし、体調が悪くて体を休めるために睡眠時間が長くなっているケースもあります。
猫は体調不良でもそれを隠してしまいます。
睡眠時間や行動などチェックして異変が起きたときは、すぐに対応できるようにしておきたいですよね。