猫にブラッシングって必要なの!?
猫のお世話の1つに「ブラッシング」があります。
猫は自分で毛繕いができますし、ブラッシングされることがあまり得意ではない猫は少なくありません。
はたして、猫のブラッシングは本当に必要なのでしょうか。
確かにブラッシングを嫌がる猫は多いですが、実はとても大切なお世話なのです!
ここではその理由をいくつか挙げてみます。
- 長毛種は毛球症を防ぐため
- 血行促進になるため(冬場は寒さ対策にも)
- セルフの毛繕いでは全身を網羅できないため
「毛球症」とは、毛繕いの過程で飲み込んだ被毛が胃腸に詰まってしまう病気です。
短毛種でも、被毛の生え変わり時期は気をつけなければなりません。
たとえ嫌がられたとしても、大切な愛猫の健康を保つためには大切な役割があります。
ブラッシングのタブー
猫のブラッシングには、いくつかタブーがあります。
これをしてしまうと、ストレスや怪我に繋がる恐れがあります。
1.タイミングが悪い
食事に集中しているときや遊びに夢中になって走り回っているタイミングでは、思うようにブラッシングをすることができません。
食事の邪魔をするわけにはいきませんし、遊びも中断してまで無理強いすると、余計にブラッシングが嫌いになってしまいます。
2.最初からブラッシングをしようとする
「さぁ、やるぞ」と言わんばかりにブラシを持って近づいて来られたら、猫のほうも身構えてしまいます。
ブラシは上手に忍ばせておき、優しく撫でるところから始めると良いでしょう。
3.嫌がる部位から始めようとする
猫は、腹部やしっぽに触れられるのが苦手です。
長毛種の場合、毛玉になりやすいのが脇の下や腹部なので、どうしてもそのあたりを重点的にブラシをかけたくなりますよね。
しかし、最初から苦手な部位をやろうとしてしまっては、当然猫から警戒されてしまいます。
ストレスにも繋がりかねないので、まずは無難な後頭部から始めましょう。
4.ブラッシング時間が長い(5分を越える)
極端に言ってしまえば、猫の毛はエンドレスで回収できてしまいます。
やればやっただけ、ごっそりと抜けるのです。
ブラッシング時間が長くて問題になるのは、実はストレスだけではありません。
余分な毛だけではなく、普通に生えている毛まで抜いてしまう恐れがあります。
普通の毛は毛根から直接引き抜くことになるため、痛みを伴います。さらに、薄毛や脱毛の原因にもなってしまうのです。
1回のブラッシング時間は、5分以内を目安に行いましょう。
猫が嫌がりにくいブラッシングのコツ
猫になるべく負荷をかけずにできるブラッシング方法を紹介いたします。
先ほども少し触れましたが、リラックスしている状態で撫でるところから徐々に進めていきます。
短毛種のブラッシング
- ラバーブラシで背中からお尻にかけてとかす
- お腹も毛並みに沿って優しくとかす
- 顔周りや足の毛をコームで整える
短毛種の場合は毛玉ができにくいので、軽くとかす程度で大丈夫です。
通常は1週間に1回、換毛期は2回を目安に行いましょう。
毛艶が良くなる他、毛玉吐きの予防にもなります。
前足の付け根に手を入れて、体を支えながら行うと安定します。(長毛種も同様)
長毛種のブラッシング
- コームやピンブラシで全体をとかす (毛玉もつれをほぐす)
- スリッカーブラシを使用し、背中からお尻にかけて余分な毛を除去する
- 顔周り腹部足の毛をコームで整える
長毛種の場合は毛玉ができやすいので、時期に関係なく毎日行うのが理想的です。
特に毛玉ができやすい場所は、耳の後ろ・脇の下・しっぽの付け根・後ろ足の付け根になります。
毛球症から守るためにも、こまめにブラシをかけてあげましょう。
ブラシに親しみを持ってもらう
最初からブラッシング目的でブラシを使用せず、じゃれて遊んでもらいながらブラシに親しみを持ってもらいましょう。
それでも嫌ってしまう場合は、先ほども紹介したように、ブラシをこっそり忍ばせた状態で撫でることからスタートしましょう。
素早く行う
特に長毛種のブラッシングは、こまめに継続することが大切です。「嫌がられる前に手短に終わらせること」が鉄則になります。
まとめ
猫のブラッシングのタブーと、上手にこなすコツについて紹介させていただきました。
特にタブーの4番目、「ブラシのかけすぎ」には気をつけましょう。
ブラッシングによるストレスは、サッと終わらせることを心がけるだけでも軽減することができるでしょう。
手順についてはあくまでも標準的な方法です。飼い主さんがやりやすいようにアレンジしてもOKです。
少しでも楽に、そして楽しくできるように工夫してみてください。