命を脅かす!!危険な食材
私達が日々美味しく食べている食材の中には、猫の命を脅かす危険なものがあります。猫がそれらを実際に食べてしまうとどうなるのでしょうか?
絶対にNGな食材の中から、代表的なものを5つ紹介いたします。
1.ネギ属の野菜(ねぎ・玉ねぎ・ニンニクなど)
ネギ属の野菜には有機チオ硫酸化合物やアリルプロピルジスルフィドという成分が含まれており、これが猫の赤血球を破壊してしまいます。
具合的な症状としては、貧血・食欲不振・嘔吐・血尿などを引き起こし、重症化した場合には命に関わる可能性があります。
ネギ類中毒の厄介なところは、上記の原因物質が加熱してもなくならないことです。粉末のオニオンスープや、ガーリックパウダーなどを食べても危険性は変わりません。誤って口にしないように気をつけましょう。
2.生卵
生卵は、サルモネラ菌による中毒を引き起こす可能性があります。さらに白身だけを大量または習慣的に摂取するとアビジンという酵素が、皮膚や被毛のトラブルを招く恐れがあります。
菌は加熱することによって消失するため、無塩のゆで卵の黄身を少量食べさせる程度であれば大丈夫です。アビジン自体も熱によって壊されますが、白身は控えた方が無難です。
3.生の魚介類
生の魚介類(淡水魚、貝類、カツオやマグロ、イカ、エビなど)にはチアミナーゼという成分が含まれています。これがビタミンB1を壊し、欠乏症を引き起こしてしまいます。
ビタミンB1欠乏症になると、食欲不振・嘔吐・ふらつき・異常姿勢などの症状が現れます。猫は元々、大量のビタミンB1を必要としている動物です。不足すると、死に至る可能性もあります。
チアミナーゼは加熱することによって壊すことができますが、イカやエビなどはそれ自体が猫の消化に良くない食べ物です。たとえ火を通した状態であっても、控えたほうが良いでしょう。
4.ぶどう(レーズンも含む)
ぶどうやレーズンは、たとえ少量であっても危険です。腎機能障害を引き起こし、急激に悪化する恐れがあります。嘔吐や元気食欲の低下、尿量の変化が初期症状です(必ず症状が出るとは限りません)。
他にも、下痢・腹痛・無気力などの症状が現れる可能性があります。不調を招く原因は、まだ明らかになっていません。
5.チョコレート
チョコレートにはテオブロミンという成分が含まれており、中毒を引き起こします。具体的には、嘔吐や下痢・高熱・不整脈・神経症状などが現れます。
特にダークチョコレートは危険です。食べてしまった場合は、すぐに動物病院に連絡してください。
ちなみに同様の理由から、カフェインの多い飲み物も危険です。コーヒーやチョコレートは放置しないように気をつけましょう。
愛猫を危険な食べ物から守る方法
故意に与えることがなくても、食べてしまう危険性は十分にあり得ます。大切な家族を守るために、次のようなことを心がけてください。
人間の食べ物を食べさせない
猫には食べて良いもの、悪いものの区別ができません。最も有効な手段としては、人間の食べ物を与えないことです。
食べさせる場合は管理を徹底する
病気の治療や健康維持のために、どうしても人間の食材を使用する際は管理を怠らないように気をつけましょう。
特に危険な食べ物は、猫が取り出せない場所に収納してください。
食事の時間を合わせる
人が食べている様子を見ると、美味しそうに感じるのは当然です。だからいっその事、食事の時間を合わせてみてはどうでしょうか。
それぞれ食べるものは違いますが、同じタイミングで食べることによって、美味しさを共有することができます。
まとめ
危険度の高い食材を、5つ紹介させていただきました。
猫は肉食動物なので、シウマイやハンバーグに興味を示すことがあるでしょう。これらには玉ねぎが含まれています。調理済みのものであっても、特に気をつけたい食べ物です。
万が一危険な食材を口にしてしまったら、無症状でも動物病院に連絡しておくと安心です。食べてすぐであれば、病院で吐かせる処置をしてもらったり、点滴を受けるなどをすることで中毒を防げるかもしれません。既に症状が出ている場合も、必ずすぐに動物病院で診てもらいましょう。