猫に有害なフードの特徴
数多く存在するキャットフードの中には、残念ながら粗悪品が潜んでいます。
今回は、質の悪いキャットフードに見られる特徴を3つ紹介いたします。
1.素性が分からない肉
値段が安いキャットフードほど「〇〇ミール」という記載が目立ちます。これは、原材料を粉末状にした素材のことを主に指します。
日本にはペットフードの安全性を担保するための法律が存在し、原材料についての規定もありますから、噂に聞くように出所不明の動物の死骸が含まれている可能性はないと思われますが、少なくともどの部分をどれだけ使用したかが分からない肉ではあります。
2.雑穀中心で作られている
キャットフードには、必ずといっていいほど雑穀類が含まれています。
問題は、これを「かさ増し目的」で使用していることです。
例えば原材料名の先頭にトウモロコシと記載されている場合、雑穀であるトウモロコシを中心に作られたフードということになります。
本来はつなぎ程度に留めておきたいところなのですが、コスト削減のためにこのような現象が起きてしまいます。猫は肉食動物なので、穀類が多いと胃腸のバランスを崩してしまうことがあります。
3.着色されている
カラフルなフードには着色料が使用されています。
必ずしも合成着色料とは限りませんが、猫の食事を色付けする必要はありません。
猫と人間は、色彩感覚が異なります。色から美味しそうだと判断することはないのです。
質の悪いフードを食べるとどうなるの?
質の悪いキャットフードにはどのようなリスクがあるのでしょうか?
起こり得る体調不良について紹介いたします。
アレルギー
アレルギーはタンパク質に反応して起きるため、フードに含まれる動物生タンパク質(肉や魚)や穀物が原因となることがあります。
例えば穀物アレルギーがある場合、穀物中心のフードを食べることでアレルギー症状を引き起こします。
口のまわりを痒がったり、皮膚炎が起きているようであれば、一度診察を受けてみてください。
消化不良
米やトウモロコシなどの雑穀も、少量であれば問題なく食べられます。しかし、食べ過ぎると消化不良を起こしてしまいます。
軟便や下痢が続く場合、フードが体質に合っていない可能性も考えられます。
糖尿病
米を中心とした炭水化物の多い食事は、糖尿病のリスクを上げてしまう可能性があります。
効果的な対処法は?
愛猫を粗悪なフードから守るためにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?
グレインフリーの食事に切り替える(?)
「グレインフリー」というフードがあります。このフードには、雑穀類が含まれていません。理論的には肉食動物である猫の消化器には合っていると考えられます。
ただし、グレインフリーのフードを食べた場合の、健康上のメリットもデメリットも十分に精査されていないのが現状ですから、ハッキリしたことは言えません。
グレインフリーのフードにする場合は、体に合うかどうか症状や健康診断をしながら確認していきましょう。
ヒューマングレードのものを食べさせる
キャットフードの中には「ヒューマングレード」というランクのものがあります。これはその名の通り、「人間でも食べられる品質」ということです。
ただし明確な法規制がないため、絶対に安心とは限りません。
様々なフードを組み合わせる
グレインフリーやヒューマングレードと呼ばれるフードは、どうしても値段が高くなってしまいます。正直、経済的に厳しいというご家庭も多いでしょう。
そこでおすすめなのが、ブレンドやローテーションという手段を取ることです。
様々なメーカーのものを食べさせることにより、原材料や添加物などの偏りを防ぐことができます。
ただし、フードを変えるとお腹の調子を崩す猫ちゃんもいます。フード変更はゆっくり行い、嘔吐下痢や皮膚症状などをよく観察して、体に合わないものは避けるようにしましょう。
獣医さんに相談してみる
体格や生活スタイルなどは、猫種によって異なります。
愛猫にとってどのようなタイプの食事が適しているのか、動物に詳しい獣医さんに相談してみるのも良いでしょう。
まとめ
品質が劣るキャットフードは、猫本来の食生活には合わない食材が多く含まれてることが分かりました。とはいえ、誰もが体調を崩すわけではありません。
逆に質が高いといわれているヒューマングレードにも、名ばかりのまがい物が潜んでいることがあります。
重要なのは、愛猫の体に合うかどうかです。添加物や着色料など、気になることがあれば、時々別のものを組み合わせて工夫しましょう。
明らかにアレルギーが疑わしい場合は、診察を受けてアレルゲンを特定してもらいましょう。そして、アレルゲンを含まないフードに変更してください。