猫に『手作りご飯』をあげてもOK?メリット・デメリットや注意点6つ

猫に『手作りご飯』をあげてもOK?メリット・デメリットや注意点6つ

愛猫のために、手作りご飯にチャレンジしてみてみたいと思う飼い主さんもいらっしゃるでしょう。今回は、直接作る際のポイントを詳しく紹介いたします。

SupervisorImage

記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

猫に手作りご飯をあげても大丈夫?

料理

猫も大切な家族の一員です。だから、添加物や保存料を使わない手作りご飯を食べさせてあげたいと思うことがあるでしょう。

食材を揃えて作ってあげても良いのでしょうか?後に詳しく紹介しますが、いくつかポイントを押さえれば大丈夫です。

手作りご飯を作るうえで大切なこと

勉強する猫

手作りご飯にもメリットとデメリットがあります。

1.原材料がはっきりしている

自分で選んだ食材で調理するので、原材料がはっきりしています。これは最大のメリットといえるでしょう。

2.水分補給ができる

乾燥したカリカリとは異なり、食材に含まれる水分を摂取することができます。猫は水分補給が課題になりやすいので、これもメリットです。

3.肉だけでは不十分

猫は肉食動物なので、牛・豚・鶏いずれも火を通せば食べることができます。

ただし、スーパーで購入できる肉単体だけでは栄養価に偏りが出てきます。

そのため、肉と野菜をバランスよく組み合わせなければなりません。

ちなみに野生の猫は、小動物の内臓や骨も食べているので敢えて野菜を摂る必要がないのです。

4.必要な栄養素が人間と異なる

猫と人間とでは、必要としている栄養素が異なります。

猫にとって重要なのは、たんぱく質とタウリンです。特にタウリンは、体内で生成できないものなので食品で補わなければなりません。

猫の主食でもある肉類には、たんぱく質が豊富に含まれています。身近なものでは鶏ささみがおすすめです。

タウリンは魚介類に多く含まれています。魚介類には猫が食べてはいけないものも多くあるので気を付けましょう。あとは猫ちゃん用のサプリメントなどもあるので活用するのも一つかもしれません。

5.食べると危険な食材がある

食事を作る際に、絶対に入れてはいけない食材と、与えすぎに要注意な食材があります。

  • ネギ玉ねぎニラ(少量でも中毒を起こす)
  • エビカニ(ビタミンB1を壊してしまう)
  • ぶどうイチジク(死に至る可能性あり)
  • ほうれん草(尿石症の猫はNG)
  • にんじん(過剰摂取に気をつける)
  • じゃがいも(消化に悪いので少量にする)

ほかにもありますので必ず手作りごはんを作る際は確認してから使いましょう。

6.手間がかかる

猫に必要な栄養の管理、使用可能な食材選び、置き餌が不可能など、諸々のことを考慮すると手間がかかります。

加えて味付けができないので、人間の食事とは別に作らなければなりません。

手作りご飯でおすすめな食材

かぼちゃで遊ぶ猫

猫が安全に食べられる食品をいくつかピックアップしてみます。

生で食べらるもの

レタス・キャベツ・小松菜・トマト・きゅうりなど。小松菜はシュウ酸の含有量が少ないので、ほうれん草よりも安全に食べられます。

ただしトマトの皮は消化できなかったり、キュウリも水分を多く含むので下痢などには気をつけましょう。

加熱すれば食べられるもの

アスパラガス・ナス・もやし・かぼちゃ・さつまいも・とうもろこしなど。後半3つは冷凍保存が可能です。

鶏むね肉と鶏ささみ

鶏むね肉や鶏ささみは、リーズナブルで使いやすい食材です。

前もって茹でておき、食べやすい大きさに割いておきます。それを小分けにして冷凍保存すると便利です。(1ヶ月程度で食べ切りましょう)

まとめ

デーブルセッティングの前の猫

愛猫の食事を作る際は、前もって下ごしらえができるもの、冷凍保存が可能なものを上手く活用すると作りやすいでしょう。

ただし、栄養面の管理には注意しなければなりません。不足しても過剰になっても体調を崩してしまう恐れがあります。

毎日は難しいと感じたら、無理せずに質の良いキャットフードに頼ってください。これをベースに愛猫が好きな食材をトッピングするだけでも喜んでくれるはずです。

スポンサーリンク