猫が密かにしている秋の準備
猫は秋になると行動に変化が現れます。その代表的なものを5つ紹介いたします。
1.冬毛になる
秋は換毛期といって、被毛の質が変わる時期に当たります。通気性の良い夏毛から、密度の濃い冬毛にチェンジするのです。
その過程で抜け毛が多くなります。特に長毛種の場合は、毛球症になりやすいので注意が必要です。
2.活動的になる
涼しくて過ごしやすい秋は、猫もアクティブになります。ひとりで勝手に走り回ることも多いですが、一緒に遊びたくてアピールする機会も増えるでしょう。
手が空いているときは付き合ってあげてください。留守にする際は、誤飲や怪我に繋がりそうなものを戸棚に収納してから出かけましょう。
3.食欲が増す
運動量が増えるということは、その分お腹がすきます。秋になると食欲が増す猫が多いのです。
一見すると嬉しいことですが、いくつか気をつけなければならないポイントがあります。
まずは肥満の問題です。欲しいままに食べさせ続けると太ってしまいます。1日の目安を超えないように注意しなければなりません。
もう1つはお腹の不調です。
暑さで胃腸が弱っているところに食事量が増えてしまうと、お腹がビックリしてしまいます。下痢や嘔吐に気をつけましょう。
4.暖かい場所を求める
冷え込んでくるにつれて、暖かい場所を求めるようになります。秋になるとよく甘えてくるのはそのためです。
飼い主さんの膝の上で寛いだり、日当たりの良い窓辺で過ごすことが多くなります。肌寒いサインなので、毛布や冬用の寝床を用意してあげてください。
5.水をあまり飲まなくなる
秋から冬にかけては飲水量が減少します。猫は元々少量の水で生活ができてしまうので、涼しい季節はより一層水分補給の必要性を感じなくなるのです。
腎臓病や膀胱炎、尿路結石を予防するためにも、季節を問わず水を飲むことは大切です。涼しい場所から暖かい場所へと、水飲み場を移動すると良いでしょう。
飼い主さんにお願いしたいサポート
何かと変化の多い秋でも健康でいられるように、いくつかサポートをしてあげてください。
こまめなブラッシング
換毛期は、毛繕いの過程で飲み込む被毛の量が多くなりがちです。それらが胃腸に詰まる毛球症を防ぐために、ブラッシングをしてあげましょう。
ブラシで毛をとかすことで、余分な被毛を除去することができます。飲み込む量も少なくなるので安心です。
食事の回数を分ける
頻繁にご飯を欲しがるようであれば、食事の回数を分けて対応しましょう。1日あたりの量はそのままでも、こまめに食べることで満足します。
胃腸にも優しい食べ方なので、一気食いから起こる下痢を防ぐことができます。
たくさん撫でてあげて
膝の上や布団の中に入ってきたら、愛猫の気が済むまで撫でてあげましょう。
脳内のオキシトシンの分泌が増えるので、お互いにリラックスすることができます。
まとめ
猫は冬眠する動物ではありませんが、冬に向けて体づくりを行います。
本来であれば、食べることで脂肪を溜めておきたいのです。しかし、家猫の場合は本能に従うだけでは危険です。
毛球症の予防や、食事のコントロールなど、他の季節以上に気を配ってあげてください。
秋はたくさん甘えてくれるので、飼い主さんにとっては嬉しい季節になるでしょう。体に気をつけて、楽しい猫ライフを送ってください。