猫の利き手を調べる実験
2009年にクイーンズ大学ベルファスト校の研究チームによって、猫の側方化つまり利き手を調べる実験が行われました。(Lateralized behaviour in the domestic cat, Felis silvestris catus)
実験に参加した猫はオス21匹とメス21匹。瓶の中に入れたマグロをどちらの手で取り出そうとするかを観察するという実験です。
結果としてはオスが左手、メスが右手を使うことが多いというものになりました。
猫の利き手は性別によって異なる
瓶を使って猫の利き手を調べる実験では、オスとメスではっきりと違いがあることがわかりました。オスでは21匹中20匹が左手を、メスでは21匹中20匹が右手で瓶の中身を取り出そうとしたということです。
利き手のメカニズムは、はっきりしたことがまだわかっていません。ただ、男性ホルモンが左利きと関係しているのではないかと言われています。人間でも、左利きは男性に多いのだそうです。
愛猫の利き手を調べる方法
猫の利き手を調べる実験で行われた方法は、飼育されている一般的な猫でもすることができます。猫の手が入る大きさの透明の瓶を用意し、そこに猫が好きなおやつを入れればいいのです。おやつは、猫が見ている前で瓶に入れます。
猫が、おやつを取り出そうとして最初に使った手が左右どちらだったかを記録しておきます。これを何度か繰り返していると、どちらの手を多く使っているかがわかると思います。
利き手が性格にも影響する
利き手は、性格にも影響すると言われています。右利きの猫は遊び好きで、左利きの猫は心配性な子が多いのだそうです。利き手のある猫は積極的な性格のだとか。また、両利きの場合は消極的で神経質なのだそうです。
もちろん、猫種や個体によって性格は異なるものなので、必ずしもこれがすべて当てはまるわけではありませんが、このような傾向が見られるのだそうです。興味深いですね。
まとめ
猫の「利き手」が性格にも関係あるとは、ちょっと気になりますね。
猫の様子をよく観察していれば、猫の利き手がある程度わかるのではないかと思います。トイレに入る時どちらの手から入るか、階段を上り下りする時どちらの手から踏み出すか、遊びながらじゃれる時に出る手はどちらか、などです。
すべての猫に利き手があるわけではなく、猫によっても利き手や性格は異なりますが、愛猫の利き手がどちらで性格が当てはまるかなどをチェックしてみると面白いですね。その猫に合わせたお世話のヒントにもなりそうです。