常同行動
常同行動とは不安障害の一つで「足先をなめる、尾を追う」など、ストレスや不安で意味のない行動を繰り返してしまうことをいいます。
常同行動を起こす原因はさまざまですが、退屈を感じている、不安がある、コミュニケーションが足りていない、環境の変化などが考えられます。
なぜ常同行動を行うのか、その原因を突き止め解消する必要があります。叱ると悪化してしまうので、そっとしておきましょう。
他の病気が原因となっている場合もあります。もし原因と思われることを解消しても症状が治まらないようなら、かかりつけ医に相談するとよいでしょう。
攻撃
強い恐怖を感じパニックに陥った猫が攻撃してくる場合も。
猫が本気で攻撃すると、かなり危険です。場合によっては、飼い主さんがケガを負う可能性がありますので十分注意しなければいけません。
直接飼い主さんが恐怖を与えたわけではなくても、猫が「怖い!」と感じたときにそばにいると、攻撃の対象になってしまうようです。
また、体調がすぐれなかったり、痛みのある部分を触られたりしても怒ることがあります。さらに甲状腺機能亢進症などは性格の変化がみられる場合もあるので、病気がないかも考えてあげてください。
とんだとばっちりですが、そういう生き物なので気をつけるしかありません。
粗相
心のバランスを崩すと、粗相が見られることがあります。トイレ以外の場所で排泄してしまうと、後片付けが大変です。
ご存知の方も多いと思いますが、猫の排泄物はニオイがかなりきついため、洗えない布団やクッションにしみついてしまったらもう捨てるしかなくなります。
粗相の原因は、ストレスや恐怖を感じていることが考えられます。ほかにも、トイレが気に入らなくて粗相する場合もあります。
もちろん泌尿器系や内分泌系の病気が隠れている場合がありますので、気になるときは獣医さんに相談しましょう。
猫は比較的トイレへのこだわりが強いので、快適に使えるように環境を整えてあげましょう。
分離不安
猫が愛着のある存在から離れ、1匹になったときに強い不安を感じて粗相や破壊行動などの問題行動を起こしてしまう。それが「分離不安」です。
留守番に慣れていなかったり一緒にいるときに、飼い主さんとの距離が近すぎたりすると起こりやすくなります。留守番中に楽しくすごせるようパズルフィーダーを用意する。飼い主さんの在宅中にベタベタしすぎないなどの対策が必要です。
また、高齢になると不安になりやすくなりますので、なるべく安心できる環境作りをしてあげてください。
具体的には、ほっとできる居場所を作る、飼い主さんの匂いのついたものを置いておく、留守中にテレビやラジオをつけっぱなしにするなどです。
対策は猫により異なりますので、まずはかかりつけ医に相談してみましょう。
過剰に怖がる
特定の場所や物事を異常に怖がるという症状があります。隠れるという行動をとる場合が多いですが、攻撃的になることも。
生後2〜7週の社会化期に十分な社会化が行われなかったり、強い恐怖体験をしたりするとなりやすいです。
恐怖を感じている猫に対し、飼い主さんがなだめる、叱るなどするとより強化されてしまう場合も。
何に対して恐怖を感じているのか分かれば、それに慣れさせると徐々に解消されていくでしょう。このような症状が出ているときにはそっとしておくことも大切です。
投薬治療が必要なケースもあるので、かかりつけ医に相談してみてください。
まとめ
猫は繊細でストレスに弱い生き物のため、ちょっとしたことで心のバランスを崩しやすいです。なるべくストレスを感じないよう、飼い主さんが気をつけてあげてください。