猫の危険な『秋バテ』とは?絶対見逃しNGな症状や予防策3つ

猫の危険な『秋バテ』とは?絶対見逃しNGな症状や予防策3つ

あまり馴染みがないかもしれませんが、「秋バテ」というものがあります。猫には秋バテになりやすい要素があり、注意が必要です。今回は、秋バテの症状や予防法について紹介いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫に要注意な「秋バテ」とは?

元気がない猫

「秋バテ」という言葉をご存知でしょうか。夏バテほどメジャーではありませんが、秋に起こりやすい体調不良のことです。

秋は過ごしやすいイメージがありますが、体調を崩してしまう要因は何なのでしょう。

寒暖差が負担になる

秋の特徴といえば寒暖差です。朝晩と日中の気温の変動が大きくなるということは、それだけ体に負荷がかかります。

夏バテから回復しきれていない

ジリジリした暑さと冷房の涼しさによる寒暖差が身にこたえるのが夏の特徴です。食欲不振による体力の低下なども相まって夏バテになる方も多いでしょう。

秋バテはシンプルにいうと夏バテの延長戦です。夏バテから回復しきれずに秋を迎えると、自然の寒暖差による負担が不調を招きます。

猫は秋バテになりやすい

猫は寒暖差が苦手な動物です。人間以上に気温差の影響を受けてしまいます。

猫は秋バテになりやすいので、夏のうちから対策を意識することが大切です。

子猫・高齢猫・持病のある猫は要注意

体温調節が難しい子猫や高齢の猫は、健康な成猫に比べて秋バテになりやすい傾向があります。

また、秋は免疫力が下がりやすい時期です。ウイルス感染や、過去にひいた猫風邪の再発などに気をつけなければなりません。

さらに持病が悪化しやすい時でもあるため、虚弱体質の猫や持病を抱えている猫は要注意です。

見逃さないで!秋バテの症状

猫と救急セット

猫は言葉で不調を訴えることができません。だから、些細な異変に気づいてあげることが重要です。

秋バテの症状をいくつか紹介いたします。

下痢や嘔吐

季節の変わり目になるとお腹を壊しやすい猫がいます。秋バテも例外ではありません。

換毛期とも重なるため、判断が難しいかもしれませんが、毛玉以外の嘔吐を繰り返すようであれば診察を受けましょう。

食欲不振

夏バテに続き、秋バテでも食欲がなくなってしまいます。この時期は1日2回食にこだわらず、食べられそうなタイミングで食べられるようにしてあげると良いでしょう。

あまりに食欲が落ち、絶食状態が3日間続くと危険です。それ以上は肝臓に負荷がかかるため、必ず動物病院を受診してください。

元気がない

暑さによるダメージから回復しきれずにいると、秋になってからも何となく元気がない状態が続きます。

愛猫が普段から日課にしていることをしなくなったら要注意です。猫はルーティーン化した生活を送るものなので、逸れること自体が不自然なのです。

どことなく違和感を覚えたら、いつも以上に様子を見てあげてください。やはりおかしいと感じたら獣医さんに相談しましょう。

秋バテを予防しよう

抱かれる猫

秋バテは日々の生活の中である程度予防することが可能です。効果的なものを3つ紹介いたします。

1.室温と湿度を一定に保つ

完全室内飼育の猫の場合、室温と湿度の管理がポイントです。一定の温度を保つことで、秋バテの原因である寒暖差を防ぐことができます。

猫が過ごしやすい室温は20~28℃、湿度は50~60%です。エアコン設定を26℃に合わせておくと快適に過ごせるでしょう。

夏の間から室温をキープするように意識してみてください。

2.水を飲んでもらう

猫は砂漠出身の動物なので、積極的に水を飲む習慣がありません。この生活スタイルが腎臓病を招いたり、脱水に陥るリスクを上げてしまいます。

水分補給は課題であり、身を守るために重要な要素でもあります。

夏場は涼しい場所、秋は冷え込まない場所に水飲み場を設けてください。

なかなか飲まない場合はささみの茹で汁を加えたり、ちゅーるを加えるなどの工夫をしてみましょう。ただし保存は効かないので気をつけましょう。

3.寒さ対策も行う

秋に突入したら、冷え込む時間帯に暖を取れる場所を用意しましょう。ダンボールが好きな猫であれば、ダンボールを置くだけでもOKです。

愛用している冬用の寝床があれば、寝床の衣替えを行ってください。

まとめ

紅葉と猫

秋バテは誰の身にも起こり得ます。飼い主さんも侮るのは危険です。愛猫を守ることと同時進行で、飼い主さん自身も注意してください。

意識的に予防することが大切ですが、異変があれば早めに診察を受けることも大切です。

普段通り元気にしているか、食欲の有無はどうか、くしゃみや鼻水は出ていないかなど、毎日チェックしましょう。

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