猫に『フケ』が出る2つの原因!病院に連れて行くべき症状と対策

猫に『フケ』が出る2つの原因!病院に連れて行くべき症状と対策

人間と同じように猫もフケが出ます。しかし通常は量も少なく、毛づくろいで舐めるのでその存在すら気付きません。もしある日ふと猫のフケが気になるようになったら、それは何かが起こっているとき。その症状と対策をご紹介します。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

原因1.乾燥によるもの

痩せた猫

皮膚の乾燥にはいくつか原因があります。

1.ストレス

ストレスで猫がグルーミングをし過ぎると、毛が薄くなって皮膚の油分が失われフケが出やすくなります。

2.手入れのし過ぎ

ブラッシングやシャンプーのし過ぎも肌を乾燥させます。シャンプーをする場合はその後の保湿にも気を遣いましょう。

3.栄養不足

病気で食がすすまなかったり、おやつの偏食など食事の栄養バランスが悪かったり、ダイエットなどで必要な栄養素が不足したりすると皮膚の状態が悪くなりやすいです。

4.加齢

年を取ると筋肉が落ちて脱水しやすくなり、皮膚の潤いも減ってくるので肌がかさつきやすくなります。

乾燥対策

スプーンを舐める猫

隠れた病気の可能性を除外するため、最低1度は診察を受けておきます。そしてストレスやシャンプーなど、原因がはっきりしている場合にはそれを取り除きます。

その上でおすすめなのがフードの見直しです。

サプリメントもいいですが、健康の基本はやはり食べもの。痩せているのであれば食餌量を増やしたり、食事の質がいまいちであれば高タンパク質高消化性のものに変更したりして、皮膚の再生を後押しします。

原因2.皮膚炎によるもの

目を拭いてもらう白黒猫

皮膚炎を起こす原因はたくさんありますが、ここでは主に3つの原因を紹介します。

1.ノミ・ダニ

イヌノミやネコノミ、ヒゼンダニやツメダニ、ニキビダニなどが痒みと共に抜け毛やフケ、湿疹などの皮膚トラブルを引き起こします。しかも他の猫や人に伝染することがあるので厄介です。

2.アレルギー・アトピー

ハウスダストや花粉・フードアレルギーもちろんのこと、ノミ・ダニもアレルゲンになります。

3.真菌(カビ)

「皮膚糸状菌」というカビによる皮膚炎で、最初に円形の抜け毛ができ、徐々にそれが広がっていきます。

これも痒みやフケを伴い、他の猫や人間にうつる皮膚炎です。

皮膚炎対策

薬に手を延ばす茶トラ

猫の皮膚炎は、フケより抜け毛や痒みの方が目立ちます。体を掻いたり舐めたり毛が薄くなったりしてきたらすぐに病院へ連れて行きましょう。

アレルギー

アレルギーに効果的な予防策はありません。できるのは血液検査をしてアレルゲンを特定し、その除去に努めることです。

薬も試みつつ、食べ物が原因ならフードを変更し、環境によるもの(花粉やハウスダストなど)が原因なら、空気清浄機や丁寧な掃除でアレルギーフリーな環境を目指します。

ノミ・ダニや真菌(カビ)

ノミ・ダニの皮膚炎と真菌性皮膚炎は人にうつるので、投薬と同時に掃除を徹底して原因除去に努めます。

場合によっては絨毯などの処分の検討も必要です。

また原因は屋外にありますので、猫を外に出さないようにします。

さらにノミ・ダニについては服について来ることがありますので、忌避剤を毎月投与して予防に務めます。特に犬と同居している猫には1年中の予防が必要です。

まとめ

診察される茶トラ猫

フケが何となく気になり始めたときは、まずは気軽に動物病院に相談を。ひとりで悩むより、早めに不安を解消しましょう。

また、急いで病院に連れて行かなければならないのは強い痒みなどが伴ったとき。発見が遅くなればなるほど猫も辛く、治療も長引いてしまいます。

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