猫の『老衰』で起こる体の変化・兆候5つと対策

猫の『老衰』で起こる体の変化・兆候5つと対策

猫の老衰では、どのような変化が起きるのでしょうか?今回は老衰に伴う変化や、対応について詳しく紹介させていただきます。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

老衰による変化

白猫

悲しいことですが、猫も確実に歳をとります。個体差はあるものの、10歳を超えたあたりから徐々に老衰の症状が現れます。

ここでは、老衰による変化を5つ紹介いたします。

1.運動機能が衰える

猫は並外れた運動神経の持ち主ですが、シニアになるとその能力も衰えてしまいます。高い場所に飛び乗ったり、狩りを真似るような動きはできなくなってしまうのです。

キャットタワーに乗ることも難しくなっていくので最終的には撤去する、もしくは低めの段差を用意するようにしてください。

2.視覚や聴覚が衰える

運動神経のみならず、身体的な機能も低下していきます。中には、視力や聴力を完全に失ってしまう猫もいます。

飼い主さんとしては受け入れ難い現実かもしれません。それでも猫は前向きです。記憶を頼りに、戸惑いながらも順応していきます。

愛猫が7歳を過ぎたあたりから、可能な限り模様替えをしない生活を心がけましょう。

3.毛艶が悪くなる

美しかった被毛もバサバサとした印象になり、毛艶が悪くなってしまいます。その原因の1つに、セルフグルーミングの減少が挙げられます。

歳をとって関節が固くなると、毛繕いをすることも困難になります。その結果、被毛を整えることができなくなるのです。

被毛がもつれると、より一層動きにくくなってしまうので、飼い主さんがサポートしてあげてください。

ちなみにシニア期は、爪切りも重要になります。爪研ぎも減少するため、巻き爪になりやすくなるからです。

4.寝て過ごす機会が増える

シニアの猫は、1日のほとんどを寝て過ごします。老化も初期段階では適度な運動が必要ですが、本格的に老衰という状況になれば穏やかに過ごすことが幸せです。

不安や認知症の影響で鳴くことが多くなるかもしれません。自宅にいる時間帯は、できる限り寄り添ってあげてください。心の安定が、不安の解消や認知症の進行を遅らせることにつながります。

5.食慾がなくなり、痩せてくる

食事の量も、水を飲む量も少なくなっていきます。それに伴い、ゴツゴツとした印象を受けるほど痩せてしまいます。

筋肉量も減少するため、最終的には寝たきりになってしまいます。介助があれば食べられるうちは、手を貸してあげてください。栄養価の高い、高齢猫用のペースト状のご飯なども販売されています。

本格的に食べられなくなってきた時は、穏やかに見守ることも検討したほうが良いでしょう。

シニア期の愛猫にできること

撫でられる猫

シニア期を迎えた猫が心地よく過ごせるように、次のような配慮をしてあげましょう。

絨毯を敷く

フローリングは足腰に負担をかけます。高齢になると行動範囲も狭くなるので、愛猫のテリトリーだけでも絨毯を敷いて対応してあげると歩きやすくなります。

柔らかい寝床を用意する

寝て過ごす時間が増えるので、硬い寝床では床擦れができやすくなってしまいます。柔らかいマットなどを敷いて、その上にお気に入りの寝具を置いてあげましょう。

寝返りがうてなくなってしまったら、定期的に体の向きを変えるサポートをしましょう。

できる限りそばにいる

先ほども紹介したように、よく鳴くということもシニア猫の特徴になります。根底には不安があります。

時間が許す限り寄り添ってあげましょう。飼い主さんが優しく声をかけ、撫でてあげるだけで安心します。老衰の中でも最期が近い時期には、この寄り添いが最も大切になります。

まとめ

高齢の女性に撫でられる黒猫

研ぎ澄まされた感覚も、優れた運動能力も、歳と共に衰えてしまいます。それは、想像を絶するほど不安なことでしょう。

老衰の兆候が見られたら、具体的なサポートはもちろん重要です。しかし、それ以上に大切なのは心のケアかもしれません。

愛猫にとって大好きな飼い主さんが寄り添ってくれること。これが1番の支えになると思います。

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