猫を短命にする『三次喫煙』の危険リスク5つ!愛猫への健康被害を防ぐ方法とは?

猫を短命にする『三次喫煙』の危険リスク5つ!愛猫への健康被害を防ぐ方法とは?

「三次喫煙」という言葉をご存知でしょうか?受動喫煙のように、非喫煙者や動物に影響を及ぼすものです。今回は、三次喫煙が猫に与える影響や守るための予防策についてご紹介いたします。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

三次喫煙とは?

タバコ

喫煙による影響は、喫煙者本人が直接煙を吸い込む「一次喫煙」と、非喫煙者が間接的に吸い込んでしまう「受動喫煙(二次喫煙)」があります。

しかし近年、受動喫煙が第三の影響を及ぼすことが分かってきました。それは、タバコの煙が衣類や床、壁やカーテンなどに付着することで起こる「三次喫煙」です。

三次喫煙は動物にも悪影響を及ぼします。厄介なことに、空気清浄機では除去することができません。中でも猫はその影響を受けやすい傾向にあります。

三次喫煙が猫に与えるリスクとは?

箱に入る猫

三次喫煙のリスクは誰にでも起こり得るものですが、なぜ猫はリスクが高いのでしょうか?

その要因や具体的な健康被害についてご紹介いたします。

1.熱心に毛繕いをする

毛繕い

タバコの煙は空気よりも重く、床にたまる性質を持っています。より床に近い場所で生活する動物の被毛にも、ニコチンなどの有毒物質が付着する可能性があります。

猫の場合は毛繕いをする習慣があります。床から被毛へ、さらに体内へと取り込んでしまうリスクが高くなると考えられます。

2.狭い場所に入り込む

隠れる猫

猫は狭い場所を好み、積極的に入り込む習性を持っています。ニコチンは埃(ほこり)にも付着しているため、注意が必要です。

そもそも埃自体が体に良くないので、愛猫が好んで入る場所はこまめに掃除しておきましょう。

3.壁やカーテンなどに触れる

爪を研ぐ猫

喫煙している部屋の壁からは、ニトロソアミンという物質が出ています。猫は壁で爪研ぎをしたり、家具に体を擦り付けるマーキングを行います。

中には、カーテンによじ登って遊ぶ猫もいるでしょう。これらの習慣から、気にかけていても三次喫煙の影響を受けやすいのです。

4.人と触れ合う

擦り寄る猫

猫は、気まぐれに擦り寄って甘えてきます。こういうときはスキンシップをとる絶好のチャンスです。

ところが、このタイミングが喫煙後間もないとリスクが高いものになってしまいます。喫煙者の手や衣類にも、タバコの成分が付着しているからです。

ある意味、壁や床よりも三次喫煙に強く触れる瞬間でしょう。理想としては喫煙後に着替えてほしいところですが、なかなか難しいでしょう。

簡単にできる対処法として、喫煙後は手を洗い、30分程度は猫に近づかないように配慮してください。

5.悪性リンパ腫のリスクが上がる

診察を受ける猫

受動喫煙や三次喫煙による具体的な健康被害として、悪性リンパ腫になるリスクが上がることが明らかになっています。

非喫煙者ばかりの家庭の猫と、喫煙者のいる家庭の猫を比較した結果、後者は2.4倍リスクが上がる可能性があります。

その他にも呼吸器系の疾患などを引き起こす可能性が高まります。

三次喫煙を防ぐには?

膝に乗るペット

三次喫煙から愛猫を守るには、禁煙がベストです。とはいえ、このストレス社会ではなかなか難しい方も多いでしょう。

そこで、禁煙以外にもできる予防策をいくつかご紹介いたします。

猫が遊ぶ空間では吸わない

禁煙マーク

猫が生活拠点としている部屋は、禁煙エリアにしてください。これを徹底することで、三次喫煙のリスクが下がります。

床を掃除する

伏せる猫

猫は床に近い場所で生活しています。せめて床だけはこまめに掃除をすると良いでしょう。埃が溜まりそうな場所で愛猫が好むところがあれば、そこも意識的に掃除しましょう。

掃除機の代わりにクイックルワイパーを活用しても便利です。時間を選ばずに静かに掃除できますし、水拭きもできる優れものです。

水拭きをして取れる黄ばみはタバコのヤニです。思った以上に汚れていることがあるので、水拭きを意識的に行うようにしてください。

まとめ

抱かれる猫

タバコは人体にも有害ですが、動物にも悪影響のある嗜好品です。特に猫の場合は、三次喫煙の影響を受けやすい生活習慣を持っています。

今現在、禁煙を検討している方は、愛猫のためにも挑戦してみてください。どうしても難しい場合は、予防策を取り入れて三次喫煙のリスクが下がるように心がけましょう。

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