膀胱炎が疑われる症状
膀胱炎が疑われる症状には
- おしっこのポーズをするのに出ていない
- 何度もトイレに入る
- 1回のおしっこが少なく回数が多い
- 排尿時に痛みがあって鳴く
- トイレ以外で粗相をする
- 血尿が出ている
などがあります。
男の子は尿道が細いため膀胱炎や尿トラブルから尿路結石が起こると、尿中に大量に出た炎症細胞や膀胱粘膜、結石が固まり、尿道を塞いでしまうこともあります。
そうするとおしっこができなくなり、尿が腎臓に逆流して腎不全を起こしたり、尿毒症を起こしたりして命に関わることもあります。
女の子の場合でも、愛猫の排尿の様子が少しおかしいなと感じたら放置せずすぐに受診して治療を開始してあげましょう。
膀胱炎の原因
細菌が原因となる「細菌性膀胱炎」
猫の膀胱炎は大きく分けると「細菌性膀胱炎」と「特発性膀胱炎」があります。
細菌性膀胱炎はブドウ球菌や大腸菌などの細菌が原因になることが多く、肛門の位置と尿の出る部分の位置が近く、盛んに体を舐めてお手入れするため、尿道口から膀胱に向かって細菌感染が起きてしまうことがあります。犬の場合はこの細菌性膀胱炎が多く見られます。
猫に多いのは「特発性膀胱炎」
一方で、明らかな原因が分からない膀胱炎を「特発性膀胱炎」と言います。
猫の場合はこの特発性膀胱炎が多く見られることが特徴的で、考えられる要因としてストレス・飲水量の不足・膀胱粘膜の異常などが挙げられます。
ストレスを感じると交感神経が活発になり、膀胱に炎症が起きやすくなるという説が有力です。
膀胱炎を予防するには
膀胱炎を予防するために
- 飲水量を増やす工夫
- ストレスをなくす
- 結晶や結石を予防する
の3つを心がけましょう。
飲む水の量を増やすことで尿が濃くなるのを予防し、細菌の増殖や結晶と結石を防ぐことが大切です。
飲み水を愛猫の活動場所に複数点在させ「飲みたいと思った時にそこにある状態」にすると効果的です。
ウェットフードを取り入れることも、食事から水分を摂取できるためおすすめです。
また、結晶や結石の発生を防ぐために、飲水量をあげることのほか摂取するミネラル量に気を付けたり、尿のpHを調整する効果のある総合栄養食を与えたりすることも有効です。
そして、猫に多い特発性膀胱炎はストレスが原因であると考えられていますので、愛猫のストレスとなるものを排除してあげたり、住環境を快適に管理してあげたりすることも大切です。
まとめ
おしっこをしたそうにしているのに出ていなかったり、おしっこが真っ赤っかであったりすると飼い主さんも心配ですよね。
筆者の愛猫も膀胱炎を再発させた子がいて、それからは飲水量を減らさない工夫やストレスの軽減などに気を付けて生活するようになりました。
膀胱炎は痛みを伴うことや悪化すると命に関わることもあるため、愛猫の排尿時に異変を感じたらすぐに受診すると安心です。
一度治ったとしても、引き続き膀胱炎を予防する意識が大切です。