猫が『耳を掻く・頭を振る』ときのトラブル4つ

猫が『耳を掻く・頭を振る』ときのトラブル4つ

猫が耳を掻いたり、頭を振ったりする動作を頻繁に見かけるようになったら、かゆみや違和感などの何らかのトラブルを抱えていると考えられます。どんなトラブルがあるのでしょうか?猫が耳を掻いたり、頭を振ったりする原因を探ります。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

1.耳がかゆい

耳を掻く猫

猫が耳を掻いたり、頭を振ったりするとき、多くの場合、耳やその周辺に違和感、特にかゆみを感じています。かゆみの原因となるのは、主に外耳炎です。外耳炎は、ダニの寄生や細菌・真菌の感染、アレルギーなどで発症します。

中でも猫に多いのが耳ダニ症です。耳ダニ症は、耳ダニ、正確にはミミヒゼンダニというダニが引き起こします。耳ダニに寄生された猫は、強いかゆみを覚えるので、何度も耳を掻いたり頭を振ったりするのです。

外耳炎などでかゆみがひどいと、掻き壊して耳の後ろが出血してしまうこともあります。かゆみの原因を知り、早めに治療することが大切です。

2.異物が入っている

横になる猫の顏のアップ

耳の中に小さな虫やゴミなどの異物が入って取れないとき、猫は耳を掻いたり、頭を振ったりすることがあります。また、シャンプー時や雨に濡れたとき、水道の蛇口から水を飲んだときなどに水が入ることもあります。

耳に入っているものが水なら乾きますが、異物は放置しておくと、耳の奥へ入り込んでしまう危険性が。異物が見えていたとしても、自分で取り除こうとせず、獣医さんにおまかせしましょう。

3.ストレスがある

前足を舐める猫

猫はストレスを抱えていると、過剰にグルーミングをします。それと同時に、耳やお腹など、体の一部分を執拗に掻いたり舐めたりしてしまうことがあるのです。

この場合は、かゆいから掻くのではなく、気持ちを落ち着かせるために掻いていると考えられます。ストレスの原因を突き止め、取り除いてあげることで必要以上に掻くこともなくなるでしょう。

4.病気が隠れている

前足で顔を隠して寝る猫

猫が頭をよく振るものの、見える限りで耳垢がついているわけではなく、ストレスも思い当たらない。そんなときは、病気が隠れている可能性も。特に気をつけたいのが、腫瘍です。耳の中や近くにしこりができると、違和感を感じて耳を掻いたり、頭を振ったりすることがあります。

また、脳の病気で頭を振ることもあります。歩き方がフラフラしているなどの症状が見られたら、脳の病気を疑います。何にせよ、耳の見た目が綺麗であっても、頻繁に耳を気にする仕草や頭を振る仕草がある場合、早めに獣医さんに相談して下さい。

まとめ

頭を振る猫

猫が耳を掻いたり、頭を振ったりするのには理由があります。見た目ではわからない、病気やストレスが原因となっていることもあります。

猫が頻繁に耳を掻いたり、頭を振ったりするようになったら、まずは原因を突き止めないといけません。自分で対処するのは難しいことも多いですから、まずは動物病院で相談して下さいね。日頃から、耳が汚れていないか、赤くなっていないかなど、チェックすることも大切です。

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