「ヘッド・プレッシング」とは
特徴
「ヘッドプレッシング」とは、猫が壁・柱・家電などに頭を押し当てて動かない状態のことを指します。
猫のみならず、犬・馬・牛・ヤギなどの他の動物にも見られる行動で、ヘッドプレッシングは病気のサインである恐れがあります。
疑われる病気
ヘッドプレッシングが見られる際には何らかの脳神経疾患が疑われます。その原因として
- 脳神経系への感染症
- 脳腫瘍
- 中毒
- 代謝障害(高アンモニア血症など)
- 頭部の外傷
- 脳梗塞
- 先天性奇形
などが挙げられます。
感染症や脳腫瘍、中毒などによって神経に異常が発生したことや、これらの病気によって強い頭痛に見舞われて痛みを紛らわすために「物に頭を押し付ける」という行動が起こっている疑いがあります。
その他の異常行動
病気の兆候の疑いがある行動8つ
ヘッドプレッシングのほか、
- 同じ場所を行き来する
- 円を描くように歩く
- 床に顔を擦り付ける
- 壁をずっと見つめる
- じっとしたまま動かない
- 反射神経の鈍り
- 視覚障害
- 発作
などの異常な行動が見られた際には、愛猫に何らかのトラブルが起こっている疑いがあります。
動物の場合は体調不良を言葉で伝えることができないため、このような異常行動として現れることが多くあります。
愛猫に少しでも「いつもと違うな」と感じる行動が見られたら、すぐに病院を受診して病気の早期発見を心がけましょう。
「ごめん寝」と間違えないよう注意
愛猫が土下座をして謝っているかのような格好で眠ることは「ごめん寝」と呼ばれています。
ヘッドプレッシングは「ごめん寝」と似ていますが、ヘッドプレッシングには「長時間壁などの硬いものに頭を押し付ける」という特徴があります。
ごめん寝であると思っていたら実はヘッドプレッシングだった、ということもありますので、愛猫の異変を見過ごさないことが大切です。
まとめ
「ヘッドプレッシング」という言葉はまだ聞き慣れない方が多いかと思いますが、オランダの動物愛護団体がSNSを通じて発信したことで広がった「病気のサイン」の1つです。
猫だけでなく犬や牛など他の動物にも見られる行動で、神経の異常や強い頭痛を紛らわすために行なっていると考えられています。
猫の場合は「ごめん寝」と見間違いやすいので、ヘッドプレッシング以外にも愛猫の様子に異変はないか、日ごろから注意してあげることが大切です。