猫の『総合栄養食』って何?おやつとの違いは?

猫の『総合栄養食』って何?おやつとの違いは?

キャットフードには「総合栄養食」と書かれているものとそれ以外のものがあることを知っていますか?どのようなものが総合栄養食なのか、与え方などをご紹介します。また、猫のおやつなどのフードとの違いについてもご紹介します。

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

総合栄養食とは?

ドライフードとウェットフード

キャットフードのパッケージに「総合栄養食」と記載されているものがあります。総合栄養食は、新鮮な水とそれだけで猫の健康を維持できるように、栄養的にバランスがとれているキャットフードのことです。

日本は「米国飼料検査官協会(通称AAFCO)」が提示する栄養基準を採用しています。ペットフード公正取引協議会がAAFCOに準じて定めた栄養基準をクリアしたものに「総合栄養食」と記載することができるんです。

炭水化物やタンパク質、脂質、ミネラルなどは生き物によって必要な量が異なります。猫に必要な栄養素の量がきちんと計算され、消化吸収しやすい形や組み合わせなどを考えられて作られた総合栄養食を主食として与えましょう。

総合栄養食の与え方

計量カップとキャットフード

適正量を与える

総合栄養食は、新鮮な水とそれだけで猫が健康に過ごせるように作られていますが、適正量を与えて痩せや肥満を防ぎましょう。

また、今の適正量がわからない場合には一度、かかりつけの先生に相談してみましょう。

総合栄養食の種類

総合栄養食には、年齢別、全年齢対応、毛玉ケア、歯石ケアなどの種類があります。獣医師に相談するなどよく調べて猫にあったものを与えるようにします。

肥満の猫の場合、今の体重の適正量のフードを与えていては減量できません。どれだけフードを減らすのか、ダイエット用のフードにするのかなどは獣医師と相談して計画をしましょう。

混ぜて与えるメリット・デメリット

総合栄養食のキャットフードを別のメーカーや種類に変更するときに、今までのフードに新しいフードを少しずつ混ぜで移行すると、猫に負担になりにくいです。

しかし、常に複数の総合栄養食のキャットフードを混ぜて与えていると、食物アレルギーなどがある場合の原因がわかりにくくなる、栄養が偏る、メーカーがアピールするキャットフードの特性が現れにくいなどのデメリットもあります。

総合栄養食以外のフードもある

猫と缶詰とお皿

間食

猫用フードには、間食(おやつ、スナック、トリーツ)に分類されているものがあります。これらは、ごほうび、猫とのコミュニケーション、ごはんのトッピングなどに役立てることができます。総合栄養食と違って、間食は栄養補給を目的にしていないので、与える量は栄養バランスを崩さないようにする注意が必要です。

間食は1日に必要なエネルギーの20%以内にして、その分を総合栄養食の量を減らしてバランスをとるようにします。

その他のフード

総合栄養食や間食以外に「療法食」「その他の目的食」というフードもあります。療法食は病気の治療をサポートするためのフードで、獣医師の指導のもとで与えます。

その他の目的食とは、特定の栄養やカロリーの調整をしたり、食欲を増したりするために与えるフードです。「一般食」「おかず」「副食」などと呼ばれていて、総合栄養食と一緒に与えます。与えた分のカロリーは総合栄養食を減らして調整します。

パッケージは総合栄養食のように見えても「一般食」であるフードもあるので、よく見て購入しましょう。

まとめ

鼻をなめる猫

猫のフードは総合栄養食と書かれているものを与えましょう。栄養的にバランスが整っていて、これと水だけで健康が維持できるように作られています。

おやつは、栄養補給が目的ではないフードで、ごほうびやトッピングとして与えることができます。栄養が偏ったり、カロリーオーバーにならないように調整してあげましょう。

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