猫の『高血圧症』を招く危険な病気3つと予防法

猫の『高血圧症』を招く危険な病気3つと予防法

人間の場合、高血圧になる原因は食生活の乱れや肥満・過労・運動不足など様々ですが、猫の場合は病気が原因となっていることが多くあります。病気の予防や早期発見を心がけることで、二次的な高血圧症の予防にも繋がります。今回は「高血圧の症状が出る猫の病気」を3つまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

高血圧の症状がある猫の病気

血圧計と猫

1.腎不全

猫にとって腎臓のトラブルは、最も気になるものではないでしょうか。

猫は砂漠にルーツのある動物なので、少ない飲水量で生きていけるようになっています。しかしその代償として、腎臓が頑張りすぎてダメージを蓄積しやすいのです。

「慢性の腎不全」は数ヶ月〜数年をかけて腎臓が傷んでいく病気で、15歳以上になった高齢猫においては81%が慢性腎不全を起こしているという報告もあります。

腎臓の機能が低下すると体の老廃物をおしっことして排出することが難しくなってきます。そのため腎臓は血圧を上げるホルモンを出し、血圧を上げることで腎臓の血流を増やし老廃物の排出を促そうとします。これによって腎臓には更なる負担がかかってしまいます。

2.甲状腺機能亢進症

「甲状腺機能亢進症」とは、甲状腺の機能が活発化してしまう病気です。

甲状腺には代謝を活発にするホルモンを出す役目がありますが、この機能が活性化しすぎることで様々な異変が症状として現れますが、その中の1つに血圧の上昇があります。

甲状腺機能亢進症には猫の活動が活発になる症状や、代謝が活発化し多くのエネルギーを消費するため食欲旺盛になるなどの症状が見られます。

一見するととても元気に見えるため、それが病気の症状であると分かりづらいことに注意が必要な病気です。

3.高アルドステロン症

副腎皮質から出されるホルモンであるアルドステロンは、体内のナトリウムを再吸収させて増加を促したり、カリウムの量を低下させることで水分量を増やすなど「体液の調整役」です。

このアルドステロンの分泌が過剰になると高血圧の症状が出ることがあります。そのほか低カリウムによって元気が消失したり、頭を上げることができない、歩行困難などの症状が特徴です。

高血圧を予防するには?

病院で飼い主に抱っこされる猫

病気の早期発見と治療が大切!

猫の高血圧は病気が原因となっている「二次的な高血圧」が多いため、病気の治療によって高血圧も改善されることがあります。

猫は自分で具合が悪いことを伝えることができず、態度にも出さないことが多くあります。症状がひどくなってから気付くのではなく、日頃の体調チェックや定期検診によって早期に発見することも大切です。

「元気な頃から」定期検診を受けよう

動物病院によっては、健康診断のコースが数種類存在することもあります。かかりつけの獣医師と相談し、愛猫の体調や年齢に合った検査ができるコースを選ぶと良いでしょう。

猫には、犬の狂犬病ワクチンのように毎年義務付けられている予防接種がないこともあり、具合が悪い時にしか病院に行かないという方も少なくありません。

しかし、病気になった時だけではなく、元気な時から定期的な健康診断を行っておくと、病気を早期発見・早期治療開始ができます。軽度の治療で済めば、医療費も抑えることができるかもしれません。元気なうちからの定期検診は愛猫にも飼い主さんにもメリットがあるのです。

まとめ

血圧を測る猫とピンクの服の獣医師

腎不全は猫にとって最も気をつけたい病気の1つですよね。腎不全を起こすと高血圧の症状が出ることがあり、血圧の上昇によって更に腎臓へのダメージが大きくなることはとても心配です。

そのほか、甲状腺の機能が過剰に活発化してしまう甲状腺機能亢進症や、体液の調整役ホルモンのアルドステロンが過剰に分泌されてしまう高アルドステロン症にも高血圧の症状があります。

猫の高血圧症は病気が原因の二次的なものが多いため、愛猫の病気の早期発見と治療開始が高血圧の予防にも繋がります。

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