猫の高齢期は何歳から?
猫の場合は、11歳頃から高齢期に入ります。そして、15歳を過ぎると後期高齢期になります。個体差はありますが、7歳頃を目安にシニアの年齢へ向かうことを意識し始めほうが良いでしょう。
老化を感じさせるサイン
猫は全身が被毛で覆われているので、外見的な特徴からは老化を感じにくい傾向にあります。ところが、老化現象は確実に起こります。そして病気のサインを見抜く重要なポイントでもあります。
ここでは、愛猫の老化を意識したほうがよいサインを5つご紹介いたします。
1.被毛がバサバサしている
猫は毛繕いを通して身なりを整えています。高齢になると毛繕いを器用に行うことが難しくなるので、徐々にグルーミングの回数が減少します。その結果、被毛がバサバサした質感になり、毛玉も形成されやすくなります。
さらに、全身の水分量が減少することでも被毛の質が変化します。慢性的に脱水になることや、腎機能障害が潜んでいる場合も考えられます。
2.寝てばかりいる
猫の活発さは、年齢とともに少しずつ減少します。7歳を過ぎたあたりからは、寝ている印象が強くなるでしょう。
この行動自体は自然なのですが、積極的に遊ばなくなってからも食事やトイレのために体は動かします。これが億劫そうに見えたら要注意です。
近年の調査では、12歳以上の猫の90%に「関節炎」が見られることが明らかになっています。行動が落ち着いたのではなく、痛みに耐えてじっとしていることも考えられるのです。
特に肥満気味で、歩き方がぎこちないと感じるようであれば、一度動物病院を受診してみましょう。
3.苦痛な面持ちで食事をする
以前と比べて食いつきが悪くなった、苦痛な面持ちで食べる、口臭が強くなったなどの変化が見られたらお口のトラブルを疑いましょう。
家猫は"食べやすさ"を追求した食生活をしています。野生の猫のように、獲物の骨から肉をこそげ落とすという動作がないため、歯が汚れてしまうのです。
歯肉炎や歯周病、歯石や口内炎などの病気は家猫の象徴ともいえるものでしょう。これらは治りにくいという厄介は特徴を持っています。違和感を感じたら、早い段階で診察を受けましょう。
4.怒りっぽくなった
今まで温厚な性格だった猫が、怒りやすくなることがあります。高齢期に多い病気に気をつけてください。
13歳以上の猫の約2割に「甲状腺機能亢進症」が見られます。また「脳腫瘍」や「認知症」などの病気でも、性格の急変が見られます。
身体的な変化として、痩せる・嘔吐や下痢をする、行動面では夜間に騒ぐ・同じ場所をうろつくなどの異変があれば病気を疑いましょう。
5.水を飲む量が増えた
猫が頻繁に水を飲むようになったら、次のような病院のサインである可用性があります。
- 糖尿病
- 腎不全
- 甲状腺機能亢進症など
水をよく飲み、尿の量が急に多くなってきたと感じたら、獣医さんに相談してみてください。
猫の健康寿命を伸ばす方法
単に寿命が伸びることだけではなく、健康的に長生きするすることが楽しく過ごす秘訣です。健康寿命を伸ばすポイントをご紹介いたします。
適度に刺激のある生活を
ひなたで過ごす、カサカサと音が出るおもちゃで遊びに誘うなど、脳を刺激することで認知症予防につながります。時々体を動かすことで、運動不足や関節が硬くなることを予防するこもできます。
年齢に合った食事を摂る
年齢に応じて必要な栄養素は変化します。フードのパッケージに記載されている対象年齢を確認して、愛猫の年齢に合ったものを食べさせましょう。
10歳を過ぎたら定期的に病院へ
概ね10歳を過ぎたら、年に1度は健診を受けることが理想です。ただし難しい場合は、異変があれば早めに病院を受診することを心がけましょう。
まとめ
外見では判断しにくいものの、猫も確実に歳をとります。小さな変化に気づけるように、日頃から愛猫の様子をよく見てあげてください。
そして、若いうちから肥満や運動不足にならないように気をつけましょう。