猫の平熱は何度?
猫の平熱は38度〜39度です。通常の安静時に39.5度以上になることはあまり考えられません。発熱しているといわれる体温は39~40度で、それ以上は高熱といわれる状態です。逆に37度台になると低体温が疑われます。
緊張を伴う動物病院では、39度程度になることがありますがそれほど心配はいりません。
正しい体温の測り方
猫の場合、人間のように脇の下に体温計を入れる方法では正確な体温を知ることができません。正しい測り方とポイントについて、4つご紹介いたします。
1.肛門で直腸温を測る
動物病院では、肛門に体温計を入れて測るのが一般的です。これが最も正確に計測できる方法になります。
ご家庭でも不可能ではないものの、怪我をする可能性があるのでおすすめできません。体調不良が顕著であれば、動物病院を受診することが望ましいでしょう。
2.後ろ足の付け根で測る
直腸温と比べて正確性は劣るものの、後ろ足の付け根で測る方法であれば、ご家庭でも安全に行うことができます。
使用する体温計は人間用で構いません。タイミングとしては安静時に測るようにしてください。定期的に体温測定を行う場合は、時間帯を統一しましょう。
3.耳で測る
動物用の耳式体温計を活用すると、耳で測ることができます。ただし、慣れないうちは低く測定されてしまうことがあります。まずは猫の耳の構造を理解することが大切です。
猫の耳の内部は、途中で直角にカーブしています。動物用の耳式体温計は、ゴムのように柔らかい造りになっています。カーブを意識して奥まで入れましょう。
怪我の予防のために2人で行うことが理想的です。困難であれば、愛猫が大人しい時間帯を狙いましょう。
4.触れた温もりで判断する
正確性はありませんが、普段から愛猫に触れておくと違和感に気づくことができます。ほんのり温かい状態が平熱だとすると、内部から冷えを感じれば体温が低くなっている、普段よりも熱いと感じたら発熱の可能性があります。
ただの冷えじゃない!低体温時の対処法
被毛ではなく、内部から冷たさを感じる場合は低体温になっている可能性が考えられます。その他に呼吸が浅い、うずくまって動かないなどの行動がないか確認しましょう。
物理的な要因(水で遊んでしまった・部屋が冷えているなど)がないのに体温が低い場合は、動物病院で診察を受けたほうがよいでしょう。ここでは、応急処置と主な原因についてご紹介いたします。
毛布で包む
急激に体温を上げるとショック状態に陥る危険があります。毛布で包み、徐々に体温を上げる方法が安全です。
キャリーバッグも防寒対策が必要です。毛布で包む、ダンボールで風を防ぐなどの方法を活用しましょう。
暖房で部屋を暖める
子猫や高齢の猫は、体温が下がりやすいという特徴があります。応急処置というよりも、日頃から部屋を暖めるように心がけるとよいでしょう。
低体温に潜む病気
低体温は、低体温症以外にも病気が潜んでいることがあります。主な病気をいくつか挙げてみます。
- 腎不全
- うっ血性心不全
- 腸閉塞
- 膵炎
- 尿毒症
- 精神的ショックなど
獣医さんに伝えること
低体温が気になって受診した際は、次のようなことを獣医さんに伝えましょう。
- 思い当たる要因
- 低体温が起きたときの状況や環境
- 精神的なショックの有無
- 持病の有無(あれば最近の様子など)
実際に病院へ行くと、落ち着いて話せなくなってしまうこともあるでしょう。以上のようなポイントを踏まえ、簡単にメモに残しておくと伝えやすくなります。
まとめ
猫を抱くと温かいと感じるのは、人間よりも平熱が高いからです。日頃から愛猫に触れて、健康状態が良いときの体温を肌で感じておきましょう。
ご家庭で体温を測る際は、怪我に気をつけて慎重に行ってください。どうしても難しい場合は無理をせず、病院にお願いするようにしてください。
体温の異変は発熱だけではありません。低体温も深刻な病が潜んでいることがあります。様子がおかしいと感じたら、動物病院で診てもらいましょう。