乾燥しやすい冬場に多い体調不良
乾燥しやすい冬場は、何となく喉がイガイガしたり、お肌の調子が悪いと感じることが多くなります。猫にも何か不調が現れるのでしょうか?
ここでは、冬に多い体調不良や怪我についていくつかご紹介いたします。
猫風邪にかかりやすい
人間界同様に、猫界でも乾燥シーズンは風邪が蔓延します。代表的なウイルスは「猫ヘルペスウイルス(FHV)」や「猫カリシウイルス(FCV)」などです。
猫風邪は1度罹患すると、完治したように見えても体内にウイルスが潜伏し続けます。冬場は罹患するリスクと同時に、再発や悪化のリスクがあります。ストレスによる免疫力低下にも注意が必要です。
ちなみに、これらのウイルスは3種を混合ワクチンでも予防することが可能です。
尿路結石や腎臓病を発症しやすい
猫は砂漠で生活していた名残りから、あまり水を飲みません。寒い時期にはより一層水を飲まなくなってしまいます。
飲水量が少ないと、オシッコの濃度が濃くなります。それだけ腎臓に負荷がかかっているということです。腎臓病に気をつけなければなりません。また、下部尿路結石も冬場になりやすい病気のひとつです。
少しでも水を飲みやすくする工夫が必要です。例えば、体が冷えないようにぬるま湯にしたり、微量のマタタビを加えることなどが効果的です。
フケが出やすくなる
フケの原因は、体質や皮膚疾患などが潜んでいることもありますが、乾燥しやすい時期はフケが出やすくなるのも特徴です。
ブラッシングで血流を良くすることが効果的です。柔らかい素材で静電気を予防できるブラシを選びましょう。優しくマッサージするような感覚でブラッシングします。
始める前に、飼い主さんの手をお湯で洗っておくと良いでしょう。程よく手が温まり、静電気の予防にもなります。
肉球が乾燥する
完全室内飼育の猫は、ある程度肉球の潤いを保つことができます。しかし、冬場は肉球がカサカサしてしまうことがあります。
乾燥した肉球で、フローリングを猛ダッシュすることでひび割れが悪化し、怪我の原因になります。
寝ている隙に肉球をよく観察しましょう。温めた手でマッサージすることもおすすめです。乾燥が酷い場合は、猫用の肉球クリームを活用しましょう。
人間用のハンドクリームは、アロマ成分が含まれていたり、うるおい成分としてキシリトールが配合されているものは猫の体に障るのでNGです。
乾燥を防ぐ方法
乾燥が原因で起こる不調は、体の中と環境の潤いを保つことが大切です。安全に、効率よく乾燥を防ぐ方法を3つご紹介いたします。
1.ウエットフードを食べさせる
ウエットフードは、水分補給としても役立ちます。いつものドライフードに混ぜるても良いでしょう。ただし、置き餌はしないでください。
2.加湿器を使用する
猫が快適に過ごせる湿度は50~60%程度で、人間とほぼ同じになります。湿度を保つことは、ウイルス予防にも役立ちます。
加湿器は効率よく湿度を上げることができるので便利なアイテムです。手入れを怠ると細菌をまき散らす危険性があること、アロマは使わないことなどに留意しましょう。
3.タオルを室内干しにする
タオルや下着などを室内干しにすることで、湿度をある程度キープすることができます。加湿器の掃除が大変な飼い主さんにはおすすめです。
まとめ
愛猫を寒さから守るには、暖房器具が必須アイテムです。その反面、乾燥による不調に気をつけなければなりません。
上手に湿度を保ちながら、元気に冬場を乗り切りましょう。