猫にも歯磨きは必要!!
野生の猫は、食べる過程で歯の表面についた汚れが落ちていきます。
一方、家猫はキャットフードが主食です。ドライにせよウエットにせよ、食べやすく加工されています。肉などを噛みしめる必要がないものを食べていますので、歯が汚れやすくなります。
歯の汚れを放置すると、歯垢の蓄積・歯周病・歯石ができるなどの口腔トラブルを引き起こします。よって、家猫は歯を磨くことが大切なのです。
口腔ケアで絶対NGなこと
猫は、歯ブラシを用いて自力で歯磨きをすることはできません。飼い主さんが磨いてあげることになるのですが、気をつけてほしいことがあります。
トラブルを悪化させてしまう可能性のあるNG例を2つ挙げてみます。
1.強く磨く
人間の歯も強く磨けば血が出ます。その分、歯茎を傷つけてしまいます。優しく丁寧に磨くことが重要です。
これは猫も同様です。汚れを気にするあまり、磨き方が強いと歯周病を悪化させてしまいます。口内炎の原因にもなります。
猫の口内炎は、発症すると完治が難しい病気です。人間用の歯ブラシを代用する際は、必ず赤ちゃん用を使用しましょう。そして力を入れずに磨きましょう。
2.人間用の歯磨き粉を使う
猫に人間用の歯磨き粉を使用することは絶対NGです。歯磨きに含まれていることの多い「キシリトール」が猫には危険な成分だからです。
犬がキシリトールを摂取してしまったところ、低血糖になったという報告があります。猫への危険性を示唆する報告は無いものの、控えるに越したことはありません。
歯磨き粉特有のミントの香りに興味を持つ猫がいますが、舐めさせることも含めて控えましょう。歯磨き粉を用いる場合は、必ず猫用の歯磨き粉を購入してください。
猫に歯磨き習慣を身につけてもらうコツ
以上の2つに気をつけながら、上手に磨くコツと習慣化させるコツを挙げてみます。
- 口に触れることから始める(子猫のうちから)
- 歯ブラシではなく濡れたコットンで代用する
- 優しく丁寧に且つスピーディに磨く
- 歯磨きおやつやおもちゃを取り入れる
口に触れる、歯を露出させることから少しずつ歯磨きへと移行していきましょう。幼い頃からスタートすると、より習慣が身につきやすくなります。
どうしても難しい場合は、おやつやおもちゃを用いて汚れを落とすように心がけましょう。
まとめ
歯石が酷くなると、全身麻酔を用いた処置が必要になってしまいます。できることから少しずつスタートし、愛猫のお口の健康を守りましょう。
くれぐれも、NGな歯磨き方法には注意してください。良かれと思った磨き方が、口腔トラブルを悪化させてしまうことほど悲しいことはありません。