初対面時のポイント5つ
1.見下ろさない・目を合わせ続けない
猫はまず危険な者という前提で相手を見るでしょう。私たちは猫よりも大きいため、見下ろす態勢だと威圧感を与えてしまいます。猫の警戒心を解いて安心してもらうために、しゃがんだり座ったりして威圧感をなくすと良いでしょう。また、目を合わせ続けることは「敵意のサイン」となりかねませんので、たまに目が合うという程度に留めてじっと見つめないようにしましょう。
2.自ら近付いてくるまで待つ
猫には4つの距離感があります。
猫の身体から近い順に
- 個人的距離
- 社会的距離
- 臨界距離
- 逃走距離
です。
「個人的距離」には特に親しく気を許している者、「社会的距離」には顔見知りで危険ではないと知っている程度の者というように、猫に近い周囲ほど親しい者しか近付くことを許しません。親しくない者や知らない者が「臨界距離」に立ち入ると威嚇や攻撃などの防衛行動を取り、「逃走距離」に関しては立ち入るだけで逃げてしまうという範囲です。
自分の位置から逃走距離までは約2mと言われていますので、初対面の猫には2m以上近付かないようにすると良いでしょう。
3.「キャットスキャン」を受ける
「キャットスキャン」とは、猫が相手を危険かどうかチェックする行動の事です。親しい猫や人に対してはすぐに近付いて来て、相手が猫の場合は鼻を合わせ、人の場合は手や口元などの匂いを嗅いで挨拶をします。見知らぬ者の場合は恐る恐る近付いて来て、匂いを嗅ぐことで相手を知り安心することができます。
初対面の猫ちゃんが自ら近付いてきた際には、人差し指を猫の目線よりも下から猫の鼻の前に差し出してみましょう。猫は尖ったものの匂いを嗅ぎやすいので、手の甲よりも指先の方がクンクンしてくれやすいです。
4.猫の視界に入る部分を触る
キャットスキャンを受けた後で猫ちゃんが気を許してくれた様子であれば、そのままあごの下や頬、耳の後ろなどを優しく触らせてもらいましょう。猫ちゃんに手を振り下ろすように触ってしまうと「叩かれる」という恐怖を与えてしまうので、猫ちゃんの目線の下から触るようにしましょう。
また、背中やおしりなど猫ちゃんの死角になっている部位を触るとビックリさせてしまうため、猫ちゃんの視界に入る部位から触らせてもらうようにしましょう。
5.優しい口調を心がける
猫はビックリすることが苦手なので、大きな声の人や急に大声を出す人は好かれにくいです。初対面に限らず、猫と接する際には声の大きさやトーンに意識してみましょう。
- 柔らかい口調
- 普段よりも高いトーン
- 急に大声でリアクションをしない
などに意識してみると、猫ちゃんに安心感を与えやすくなります。
NGな接し方
猫との初対面において、どれだけ安心感を与えられるかがポイントとなります。そのため、猫に危険を感じさせるような態度をとるのはNGとなります。
猫が危険を感じやすい行動は
- 捕まえようとする
- いきなり触る
- 大きな声を出す
- 急に動く
- 見つめ続ける
- 香水など香りが強いものを身に付ける
などです。
これらの行動を控え、猫ちゃんに安心感を与えることを意識してみると良いでしょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:蘭ちゃん♂ / 7歳 / ノルウェージャンフォレストキャット / 4.2kg
今回は「猫に好印象を与える初対面の接し方」について解説いたしました。
猫は知らない者と出会った時に、まずは危険であるという前提で相手を見ることでしょう。猫ちゃんの性格にもより、初対面の相手にもフレンドリーに接してくる子もいますが、多くの猫は警戒心を持って相手を観察します。
猫は一度危険だと感じたものには近付かなくなるという、防衛本能による学習が優れているので、第一印象がとても大切です。急に仲良くなろうとせず、猫ちゃんが自ら納得し安心してくれるまで待つ姿勢がポイントです。