猫にNGな『トイレ』の特徴4選!愛猫に合っていないモノ、使ってませんか?

猫にNGな『トイレ』の特徴4選!愛猫に合っていないモノ、使ってませんか?

猫のトイレはお部屋に置くものなので、ついデザインや機能性だけで選んでしまいがちです。しかし、猫にとってトイレの環境は健康にも精神的にも最も重要なことの1つ。今一度「猫にとって最適なトイレ」について見直してみると、愛猫との暮らしがより豊かになるでしょう。今回は「猫が嫌がりやすいトイレの特徴」を解説いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

トイレが不快だとどうなる?

ドーム型トイレから出てくる猫

猫は繊細さが強い動物なので、猫ちゃんそれぞれにトイレの好みがあります。また、トイレの最中はとても無防備になる時間ですので、警戒心が強く繊細な猫にとって「トイレが快適かどうか」は生活の質にかかわる重要なポイントです。

猫ちゃんにとってトイレが不快であった場合、

  • トイレを我慢して膀胱炎になる
  • トイレ以外で粗相をする

など、落ち着いてトイレができないストレスによって体調不良の原因になる恐れがあるほか、トイレ以外で粗相をしてしまう恐れもあります。

猫は犬よりもトイレの粗相がほとんどない動物なので、年齢的な原因や他に原因となる疾患がない場合で粗相がある場合は「トイレに入りたくない」という理由が考えられます。

トイレへの不満サイン

フチに足をかけて排泄する猫

愛猫が現在のトイレに不満を抱いていないかを知るために、トイレ使用時の愛猫の行動をチェックしてみましょう。猫がそのトイレに不満がある時には、

  • ほとんど砂をかかない
  • 排泄後すぐ飛び出て逃げる
  • トイレのフチに足を乗せて排泄する
  • 空中やトイレの壁面をガシガシかく

などの行動が見られます。

猫ちゃんそれぞれに「猫砂」の好みがあり、好みでない猫砂の上に足を着けたくなくてフチに乗って排泄することがあります。

満足している時にはしつこいくらいに砂を掘るのですが、不満がある時には砂をかかずにすぐ飛び出てしまうことも。また、砂ではなくトイレ本体の壁や空中をかくような仕草をする場合は、猫砂の量が少なすぎて満足に掘ることができないことが考えられます。

猫が嫌がりやすいトイレ

ドーム型のトイレ

猫が不快に思いやすいトイレの特徴は

  1. ドーム型
  2. 小さいトイレ
  3. 浅いトイレ
  4. 大きすぎる猫砂

などです。

見晴らしの良いトイレを好みやすい

猫は野生の本能から、無防備になるトイレ前後は気を張っています。排泄中に周りを見渡すことができて、万が一危険を感じたらすぐに逃げられる状態のトイレを好みやすいです。

そのため、視界が悪く逃げ道が狭いドームタイプのトイレは嫌がりやすいです。また、排泄の際に背筋を伸ばしたい子にとっては、狭いドームタイプだと頭が天井についてしまって窮屈な場合があります。

快適なトイレの大きさ

猫の理想のトイレの大きさは、その子の首からしっぽの付け根の長さの1.5倍以上の大きさです。大きくて深さのあるトイレの方が思いっきり砂を掘ることができ、方向転換も窮屈にならずに済みます。現在のトイレで排泄中にトイレのフチに足を乗せている場合は、トイレが狭すぎるか猫砂の感触が苦手かの2つの原因が考えられます。

愛猫の「猫砂の好み」を探ろう

注意してあげたいのが「猫砂の大きさと種類」です。猫砂に関しては猫それぞれ好みが違い、中には砂ではなくトイレシーツの上で排泄したがる子もいます。

まずは数種類の猫砂を用意して、どんな猫砂が好みなのかを知ることが大切です。猫ちゃんそれぞれ好みが違うものの、大粒の猫砂よりも鉱物系の細かい砂のほうが掘りやすくて好みやすいです。鉱物系の猫砂は自然の砂の感触に近いことも、猫が抵抗感なく好みやすい理由の1つです。

現在は通常の猫トイレのほか、おしっことウンチが別になるシステムトイレも発売されています。システムトイレの猫砂は大きくて散らばりにくいことがメリットですが、猫ちゃんによっては「掘りにくくて嫌だな」と思っている恐れもあるため注意が必要です。

まとめ

トイレに入るしっぽがフサフサの猫

私は以前、猫のトイレを「私の目線」で選んでしまっていました。掃除がしやすいことや見た目がオシャレなことなどを優先させてしまっていたことに気が付きました。猫たちがトイレに満足していないことに気が付いたのは、やはり「不満サイン」のすべてが見られたためです。

獣医師に相談してみたところ「大きいに越したことはない。衣装ケースをトイレにするのもオススメ」とアドバイスをもらったので、すぐに衣装ケースを用意して猫砂も鉱物系のものにしました。

するとどうでしょう、今まで排泄後には飛び出て逃げていた子が、しっかりと猫砂を掘って排泄物を隠し始めました。ためしに今までのシステムトイレも残しておいたのですが、3匹とも新しく用意した衣装ケースのトイレでしか排泄しなくなりました。

その様子を見て、今まで実際に使う猫の気持ちを考えてあげていなかったことに大反省しました。猫ちゃんそれぞれにトイレの大きさや猫砂の素材などに好みがあると思いますので、みなさんもぜひ「愛猫目線」でトイレを選んでみてください。

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