猫をガッカリさせてしまう行動
猫は嫌な経験をすると、その出来事をより強く記憶に残すといわれています。猫が執念深いといわれているのも、記憶力が良いことが背景にあるのです。
さて、日々の生活の中で、何げなく取った行動が愛猫をガッカリさせてしまった、という経験はないでしょうか?中には後々、ストレスから不調を来してしまうこともあります。今回は、猫を悲しませてしまう要注意な人間の行動を5つご紹介いたします。
1. 突然新入りがやってきた
良かれと思って迎えた新たな家族の存在に、先住猫はショックを受けてしまうことがあります。猫は縄張り意識が強いため、新入りを仲間として受け入れるまでに時間がかかります。特にオス猫同士の場合は喧嘩に発展することが予想されます。先住猫がオス猫の場合は、去勢手術を受けた後の方が良いでしょう。
多頭飼育自体がNGではありません。ただし、愛猫の性格や住宅環境をよく考慮した上で慎重に検討してみてください。そして新たな家族を迎えた際は、新入りさんを別室でケージに入れる、もしくは同室でケージに入れて布を被せるなどしたうえで、少しずつ対面させていきましょう。
2. 愛着のあるグッズを捨ててしまう
猫にとって愛着のあるグッズとは、主に自分自身のにおいが染み付いたものになります。ダンボールやぬいぐるみ、毛布などが代表的なアイテムです。
もう劣化してきているからと、突然処分してしまうと愛猫を悲しませてしまいます。新たなものを買ったから大丈夫というわけにはいきません。
古いものを捨てる前に、可能な限り新しいものに愛猫のにおいをつけてあげるようにしてください。そして、古いものを処分する際は、他のものに興味を持っている隙にそっと捨てるようにしましょう。
3. 食事やおやつをあげるフリをする
これは猫に限った話ではありませんが、いかなる理由があっても食べ物を与えるフリをすることは絶対にNGです。軽いドッキリのような気分でも、猫や犬にその面白味は全く伝わりません。食事やおやつはとても大切な時間です。猫たちにとってはとても楽しみにしているイベントなのです。
食べ物にまつわる「フリ」を繰り返すことは、飼い主としての信頼を失うばかりか、大きな怪我に繋がりかねません。何度も焦らされた愛猫が、怒って噛み付いてきても文句は言えません。
4. 愛猫の呼びかけを無視する
猫が「ニャー」と鳴く理由をご存じでしょうか?猫は本来、鳴き声によるコミュニケーションはほとんど取りません。一方で人間は言葉を話します。その様子を見て、「声」によるコミュニケーションが人間には伝わりやすいと理解しているから鳴くのです。
猫が人間に話しかける(鳴く)理由は、食事の催促や甘え、何か要求があるなど様々です。全ての要求に応えることはできませんが、無反応は好ましくありません。
大好きな飼い主さんに無視をされてしまうと、強い欲求不満や不安を感じるようになります。これが後に、望まぬイタズラや粗相、体調不良へと発展することがあります。忙しくても何かしらの反応は返すように心がけましょう。
5. トイレを汚いまま放置する
猫はとても綺麗好きな動物です。中でもトイレを清潔に保つことは重要で、汚いまま放置すると命に関わるトラブルに発展するといっても過言ではありません。
猫は、基本的にトイレ以外の場所で排泄することはありません。(マーキングによるスプレー行為はまた別物)これは、においを気にするが故の習性です。
トイレが汚いままでは排泄を我慢してしまいます。それが難しくなると粗相してしまうのです。トイレを我慢することで、膀胱炎や尿路結石、腎臓病などを引き起こす可能性があります。特に尿路結石は、オス猫が発症すると重症化する恐れがあり大変危険です。
猫のトイレに関しては、掃除をしすぎて問題になることはありません。排泄に気づいたら、早めに排泄物を撤去するようにしましょう。留守中は砂を多めにするか、トイレの数を増やすようにしてください。
まとめ
猫が落ち込む原因となる行動は、どれも些細なことで、日常に潜むものでした。猫は野生の世界で逞しく生きるために嫌な経験を強く記憶に刻むという特徴があります。
愛猫に悲しい思いをさせないことはもちろん、不快な思いをさせてしまった場合は、謝罪の気持ちを伝えるように心がけましょう。