この時期特に気をつけたい!猫の『食中毒』対策5つ

この時期特に気をつけたい!猫の『食中毒』対策5つ

ジメジメとした梅雨時期や、夏場に気をつけたい食中毒。食中毒の魔の手は人間のみならず、愛猫にも忍び寄る危険性があります。今回は、大切な愛猫を食中毒から守る方法をご紹介いたします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

「もったいない」は危険!!猫の食中毒対策5つ

食器を見つめる猫

猫は人間の言葉を話すことができません。「このご飯、なんか変!傷んでる」とフードの腐敗を訴えることができないのです。

大切な愛猫を食中毒から守るためには、飼い主さんが気をつけなければなりません。特にこの時期に危険なのは「もったいない精神」です。

素敵な言葉ですが、猫のフードや飲み水は意外と痛みやすく、判断が遅いと危険に晒してしまうことがあります。

次に紹介する5つの方法で、安全な食生活を心がけましょう。

1. ウエットフードは放置しない

ウェットフードを見る猫

ウエットフードは腐敗の進行が早く、放置するとあっという間に傷んでしまいます。その場で食べる分だけを皿に盛りつけ、残りはタッパーに入れて冷蔵保存します。

盛り付けた分を食べ残してしまった場合は、必ず廃棄してください。また、冷蔵保存中のウエットフードもこまめにチェックし、違和感があればすぐに廃棄します。

2. ドライフードにも用心を

食事を待つ猫

ウエットフードとは異なり、ドライフード(通称カリカリ)は安全というイメージが強いでしょう。確かにカリカリは、留守中に置いておけるというメリットを持っています。

一方で、万能性を過信してしまうのは危険です。梅雨時期や蒸し暑い夏場は、カリカリも湿気を帯びてしまいます。その結果、腐敗してしまうのです。

留守中のカリカリの設置場所や、長時間の放置にはくれぐれも注意しましょう。やはりドライフードも食べ残しは廃棄するのが好ましいでしょう。

3. ヌメリのある水は危険

猫に水を与える人

熱中症の予防のみならず、猫が健やかに過ごすためには水分補給が欠かせません。猫が落ち着けるスペースに水を置いているご家庭も多いでしょう。

夏場は飲み水の腐敗にも注意が必要です。水に触れたとき、ヌルッと感じたらすぐに撤去します。その際、器もよく洗うようにします。

猫は新鮮な水を好む傾向にあるため、家猫が腐敗した水を飲んでしまうことは滅多にないでしょう。とはいえ、喉の乾きに耐えられないと飲んでしまう可能性も十分ありえます。こまめに水の状態をチェックしてください。

4. 食器類を清潔に

並んで食べる猫たち

フードが食中毒に繋がる直接的な原因になることは分かりやすいものです。だから細心の注意を払っているという飼い主さんもいらっしゃるでしょう。

ところが、食中毒は食器にも原因が及ぶことがあります。特に、いわゆる置き餌をしている場合は用心しなければなりません。

フードの残りカスがある状態で追加してしまったり、食器洗いを怠ったりすることが食中毒に繋がります。

置き餌をする場合も、こまめにフードを交換し、食器も綺麗に洗うように心がけましょう。洗うのが大変な場合は、使い捨ての容器を使用するなどの工夫をしてみてください。

5. フードの管理にも気をつける

容器に入ったカリカリ

猫がいるご家庭には、フードのストックがあるでしょう。直接食べるフードと同様に、保管方法も重要です。

先ほど冷蔵保存の話をしましたが、冷蔵保存は万能ではありません。特にカリカリの保存に冷蔵庫は要注意です。(ウエットフードは冷蔵保存が好ましい)

庫内で冷えたカリカリが結露を起こし、結果的にカビが増殖してしまう恐れがあります。カリカリは冷蔵庫よりも、薄暗い涼しい場所で保管するほうが安全です。

袋にチャックが付いたタイプは必ず封をして、ない場合は小分けにして保存するようにしましょう。そして、食べさせる前に必ず状態を確認します。異変があれば必ず廃棄しましょう。

まとめ

餌を食べる猫

猫が食中毒を発症すると、下痢や嘔吐などの消化器症状・ぐったりする・発熱・腎機能低下などの症状が現れます。これらは熱中症や夏バテでも見られる症状なので、鑑別が難しいかもしれません。いずれにしても体調に異変があれば、かかりつけの動物病院に相談してください。

"もったいない"は日本の文化でもあります。しかし、大切な愛猫を食中毒から守るためには時に捨てる勇気を持つように心がけましょう。

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