猫にとって食事の邪魔になってしまう行為
猫はとてもデリケートな動物です。食事は猫にとって命懸けといっても大袈裟ではありません。本来、単独で生活する猫にとって食事中は無防備になる瞬間です。我々人間のように"楽しむ"余裕などありません。
家庭で暮らす猫も安全な環境でありながら、些細なことがきっかけで食事をすることを躊躇ってしまうことがあります。ここでは、猫が食事中にしてはいけない行為を3つご紹介いたします。
1.物音を立てる
猫が食事をしているときは、突発的な物音に注意してください。故意に驚かすことはもちろん厳禁です。猫は聴覚が優れているために音には非常に敏感です。
猫の感覚的には、ただでさえ危険と隣り合わせの状況で突然音が聞こえたら一大事です。食事中に物音に驚くということを繰り返すと、食事をすることが怖いと感じてしまいます。
猫の心境を察して、少しでもリラックスした気持ちで食事ができるように配慮しましょう。
2.触れたり撫でたりしない
猫が食事に集中しているときは、褒めるつもりであっても撫でないようにすることが無難な対応です。特に愛猫と家族になって日が浅い場合や、警戒心が強い場合は安心して食事ができることが最優先です。
ただし人馴れしている猫や、食事中に飼い主さんに撫でられたほうが落ち着くのであれば、無理にやめる必要はありません。愛猫の性格や状況に合わせてあげることが大切です。
3.ジロジロ見つめる
食事中にそばで見守られたいか、少し距離を置いてほしいのかについては猫によって異なります。飼い主さんとしては食事中の様子も気になるところでしょう。
距離感に悩んだ際は、少し離れて見守ることが無難です。あまりジロジロと見つめられては落ち着いて食べることができません。
ただし、愛猫がそばで見守られることを強く望むのであれば近場から見守るようにしても大丈夫です。この場合も凝視するのではなく、少し目線をそらしたほうが落ち着いて食べられるでしょう。
食事は場所も重要!!
猫の食事に対する配慮は、食事をする場所も重要です。愛猫が好む場所で食べさせてあげるようにしましょう。多頭飼育の場合は、縄張りの問題も生じてきます。お互いに安心できるように気を配ってあげてください。
ちなみに猫の食欲が減退してしまう場所は、トイレの近くです。これは単にモラルの問題だけではなく、猫の習性に基づくものです。
猫は睡眠・食事・トイレをそれぞれ異なる空間に分けて生活しています。稀に大きくて食べきれない獲物を捕獲した場合、睡眠をとる居住スペースに持ち帰ることもあるそうです。
しかし、においに敏感な猫は少なくともトイレのそばで食事をすることはありません。においが残るということは天敵に襲われるリスクが高くなるからです。このように、猫の習性を理解することも大切なことになります。
まとめ
今日のねこちゃんより:もも♀ / 1歳 / アメリカンショートヘア / 4.5kg
猫は野生の名残りが強く、些細なことに敏感になってしまう傾向にあります。安全な環境で生活し、飼い主さんに対して信頼を寄せていても、無防備になる食事中は干渉されたくないと感じることがあります。
猫が食事中に求めることはその猫によって異なります。愛猫の個性に合わせて配慮してあげてください。