1.後追いをする
どこへ行くにもついてくる
お風呂に入る時、トイレに行く時、洗濯をする時など、飼い主さんが家の中を移動する際に必ずくっついてくる猫ちゃんは飼い主さんへの依存心が強めであると考えられます。そもそも猫は単独で行動する動物なので、常に行動を共にしたいという気持ちは甘えや自信のなさ、弱気な気持ちである可能性があります。
ドアを閉めると鳴き続ける
トイレやお風呂のドアを閉めてしまうと、猫がドアの前で大きな声で鳴き続けてしまうことがあります。ドアを閉められて飼い主さんの姿が見えなくなったことによって、飼い主さんと離れてしまった不安の表われで鳴いていたり、飼い主さんだけがドアの向こうに行ってしまったことに対する不満のうったえである可能性があります。
子猫の頃の性質を観察する
我が家には年齢がバラバラな3匹の猫がいます。1番若い子は持って生まれた性格なのか、幼いうちに保護したことが理由なのか、私への依存心が3匹の中で1番強いと感じています。
その子を保護したのは生後2ヶ月ほどでしたが、最初から私の顔や首の上で寝ようとするほど甘えん坊でした。その子は生後1年になる頃まで、私がお風呂に入る際にドアを閉めると悲痛な声で鳴き続け、四六時中私の後追いをしている子猫でした。
生後1年を過ぎると自立心が芽生えたのか、顔の近くで寝たり後追いをすることはかなり減少しましたが、それでもやはり3匹の中で1番甘えん坊です。子猫の時にどんな性格だったのかを観察しておくと、その子が飼い主に依存しやすい性質の子なのかどうか推測しやすいかもしれません。
2.「かまって!」と過剰に鳴く
猫が鳴く時は本当に必要な時だけ
クールでスキンシップを嫌うイメージの猫ですが、猫もかまってほしい時には分かりやすく甘えてアピールをしてきます。特に分かりやすいのが鳴き声によるアピールです。猫は犬ほど鳴き声を上げてアピールすることは少なく、本当に必要な場面でしか声を上げません。
鳴き声のアピール
猫は甘えたい気持ちになった時や飼い主さんと遊びたい時、ごはんが食べたい時などにはっきりとした鳴き声を上げてうったえてくることがあります。この時の猫はしっかりと飼い主さんの目を見たまま大きめの声で鳴くため、何らかの自己主張があるのだと分かりやすいです。
かまうまで鳴き続ける場合は要注意
猫は気持ちの切り替えと諦めが速いです。猫が鳴いてアピールした際に飼い主さんの手が空かずにかまえなかった場合、猫は気持ちを切り替えてどこかに行ったり違う行動をすることが多いです。
しかし、甘えの気持ちが強い子やワガママな気持ちが強い子の場合は、飼い主さんがかまってくれるまで執拗に鳴き続けてしまうことがあります。中には背中に飛び乗ってきたり、大きな声で鳴きながらウロウロしたり、足に爪とぎをする動作でアピールしてくることもあります。
この行動が行き過ぎてしまうと、飼い主さんがケガをしてしまう恐れもあります。
付かず離れずの距離感
飼い主と猫という関係性を良好に保つには、付かず離れずの距離感がポイントになります。飼い主が猫にかまい過ぎるのも良くありませんが、猫が飼い主にかまい過ぎるのもまた良くありません。飼い主さんに四六時中かまってもらえないと満足できない、という状態は猫にとって健全ではありません。
3.執拗にグルーミングしている
猫の「セルフグールーミング」
猫は自分で自分の身体を舐めることによって清潔さを保つ習性を持っています。これは自分自身でグルーミングをするという意味で「セルフグルーミング」と呼ばれています。
気持ちを落ち着かせる意味もある
猫のセルフグルーミングは清潔さを保つ役割のほか、自分で自分を舐めることによって安心感を得るという役割もあります。猫は心が葛藤した時や着地に失敗した時などに突然セルフグルーミングを見せることがありますが、これは動揺した気持ちを落ち着かせるために行うものです。
執拗に舐め続ける場合は要注意
猫の分離不安における代表的な症状に、執拗に自分の身体を舐め続けるという行動があります。飼い主さんに依存しすぎている猫ちゃんは、飼い主さんが不在の際にその不安感を落ち着かせようとして執拗にセルフグルーミングをし続けてしまうことがあります。
脱毛や炎症を引き起こすことも
セルフグルーミングが心の問題によってエスカレートしてしまうと、舐めるだけでなく噛んでしまうこともあります。
執拗に舐め続けたり噛んだりすることで部分的な脱毛や炎症を引き起こすことも。猫ちゃんが執拗にセルフグルーミングをしている場合には分離不安症になっている可能性をふまえた対処が必要です。
まとめ
猫が甘えてくれるのはとても嬉しいのですが、飼い主さんへの行き過ぎた依存心は猫の分離不安に繋がってしまう恐れがあります。
今回解説した3つの行動は、どれも猫が一般的に行うものです。しかし、その行動に過剰さを感じた際には適切な距離感を超えてしまっている可能性がありますので、猫ちゃんとの距離感や接し方を今一度見直してみましょう。
また、子猫の頃に甘えん坊度が強い猫ちゃんは、成猫になってからも依存心が強い可能性がありますので、猫ちゃんの個性に合わせた関係性の構築も重要です。