普段とは違う行動をする
1.いつも以上に甘える
猫は自身の死期を悟ると、普段以上に甘えてくることが多くあります。これは体調が悪くて不安が高まっているためと思われます。また、自分の死期を悟って飼い主に最後のお礼を伝えているという考えもあります。
2.大声で鳴く
認知症を患っている猫ちゃんは、その症状として鳴き続けることがあります。一方で、体調が悪化してもう声を出すことが困難なほどに衰弱した猫ちゃんが、最後の力を振り絞るかのように大きな声で鳴くことがあります。
3.口呼吸をする
猫は犬のパンティングのように口呼吸することはめったにありません。猫が口呼吸をしている時は高熱が出ていたり、体調が悪化している可能性があります。
一時的に元気になる
4.食欲が回復する
衰弱して食欲がなくなってしまった猫ちゃんでも、死んでしまう前に一時的に食欲が回復することがあります。全然食べられなかったのに、死んでしまう前にごはんやおやつを楽しめたというケースも多くあります。
死期の近付いた猫ちゃんは体調が急変してそのまま、ということもあれば、衰弱した様子と回復した様子を繰り返しながら最後の時間を過ごすことが多くあります。
5.歩けるようになる
一時的な食欲の回復と同様に、寝たきり状態になっていた猫ちゃんも最期を迎える前に一時的に元気を取り戻すことがあります。足取りは軽くないものの自分の足で歩く姿を見せることもあり「持ち直したかな?」と思ってしまいますが、残念ながらお別れ前に最後の力を振り絞っている場合が多いです。
6.トイレに行けるようになる
衰弱した猫ちゃんは、自力でトイレに行く力がなくなりおむつになることも多いです。しかし、死んでしまう前に一時的に元気を取り戻すと、自力でトイレに行って排泄ができることもあります。
最期の時間を大切に過ごそう
一緒に過ごせる大切な時間
猫は死んでしまう前に一時的に元気を取り戻すことがあり、持ち直したのかと希望を持ちますが、実際は衰弱と回復を繰り返しながら最後の時間を過ごすことがほとんどです。
一時的に持ち直した時間は、飼い主さんと猫ちゃんが最後に分かち合える大切な時間となります。猫が振り絞ってくれたこの時間を大切に過ごし、猫ちゃんにたくさん感謝を伝えてあげてください。
たとえ看取れなかったとしても
命の灯が消える瞬間ばかりは予測することができません。ずっと付きっきりで看病していたのに、ほんの数分目を離した間に最期を迎えてしまったということも多いです。また、入院中に急変して間に合わなかったということも多くあります。
最期を看取ってあげられなかったことを悔やんでしまう飼い主さんは多く、その後も悲しみから抜け出せずに落ち込んでしまう方も多くいらっしゃいます。しかし、たとえ最期を看取れなかったとしても猫ちゃんは幸せであったはずです。
飼い主さんの愛を感じて一緒に生きてきた年月の時間は、何者にもおかされるはずはありません。おうちでも病院でも、最期を看取れなかったことに悔やむよりも、猫ちゃんと過ごしてきた確かな年月をいつくしんであげてください。
身を隠すのは回復するため
昔から「猫は死ぬ前に身を隠す」と言われていましたが、死の予兆として身を隠すわけではありません。猫は野性味の強い動物なので、自分の弱っている姿を外敵に悟られないようにします。
そのため、体調不良の時には静かに回復するために身を隠そうとします。昔は野良猫が一般的でしたので、どこかに身を隠したまま死んでしまうことも多かったため「猫は死ぬ前に身を隠す」と言われてきました。
しかし実際のところ、死んでしまう前の猫ちゃんは甘えん坊になることが多いと言われています。
まとめ
どれだけ「いつかはやってくる」と理解していても、お別れはとても悲しいものです。この記事を書いている私も、いち飼い主として胸が千切れる思いです。
しかし、飼い主ができる最後の愛は愛猫の旅立ちを受け入れ、見送ってあげることです。猫は死んでしまう前に普段とは違う行動をとったり、一時的に元気を取り戻すことがあります。
この時間は猫ちゃんと過ごせる最期のひとときであることが多いため、めいっぱい猫ちゃんに愛を伝えて、猫ちゃんからの愛を受け取ってあげてください。