長毛の猫の種類や飼う際の注意点

長毛の猫の種類や飼う際の注意点

概要

  • 長毛の猫は劣性遺伝で突然変異で産まれた説が一般的
  • ブラッシングなどの手入れが必須で、怠ると毛玉ができたり毛球症になる
  • 汚れが毛に付きやすいのでシャンプーを年に3~4回程度行えるとよい

長くふわふわの被毛を持った長毛の猫。一度は飼ってみたいと、憧れる方も多いのではないでしょうか?その毛に顔を埋めてもふもふしたい、と言う猫フェチさんもいらっしゃることでしょう!世の中には数多くの長毛猫がいますが、あなた好みの猫種はどれですか?長毛猫の歴史を探ると共に、世界の長毛猫のご紹介や、飼う上で気をつけたいことなどをお伝えします!

長毛の猫とは

長毛の猫

長毛の猫は劣性遺伝と言われています。マヌルネコからイエネコに長毛の遺伝子が引き継がれた、という説もありますが、その証拠はありません。突然変異で長毛が産まれる、という説が、一般的には信じられています。

長毛の猫の歴史

野良の長毛の猫

とは言え、実は正確な長毛猫の起源は、良く分かっていません。中央アジアで数世紀前に自然発生したのではないか、と言われています。その自然発生した長毛猫達は、1550年頃にイタリアやフランスに連れてこられたのではないか、と獣医師であるフェルナンドメリー氏は推測しています。

1871年にロンドンで初めてのキャットショーが開催されました。クリスタルパレスキャットショーというそのショーでは、ペルシャとアンゴラが披露されています。アメリカのショーではメインクーンが主に登場していました。

これらの長毛猫は、中央アジアの長毛猫たちの遺伝子を引き継いでいた可能性もありますが、いくつかの長毛猫のさきがけは、やはり突然変異で産まれたものなのでは、という説もあります。特にアメリカ北東部のニューイングランドは寒く、厳しい気候を生き抜く為、メインクーンのような大きくて長い毛を持つ猫に進化した、という可能性も考えられます。身近なようでまだ謎の多い長毛種、実にミステリアスです・・・

比較的新しい猫種であるティファニーやネベロングは、長毛の遺伝子を短毛種に入れることで作出された結果にできた猫種です。長毛猫には少し変わった種類もいて、それはラパーマやセルカークレックスのような、クルッとカールした被毛を持つ猫たちの事です!短毛種も興味深いですが、長毛種もかなり興味をそそられます。

世界の長毛猫種たち

世界の長毛猫

ここで、世界の長毛を持つ猫種を、ご紹介したいと思います!あなた好みのロングヘアキャット、見つけてくださいね☆

ペルシャ

言わずと知れた、猫の王様、ペルシャです。鼻ペチャ顔と美しくゴージャスな被毛は、昔から変わらず憧れの的となっています。性格は至って穏やか。飼いやすいのも魅力の一つです☆

マンチカン

短足で有名なマンチカンですが、短毛・長毛、両方います。どちらを選ぶかは、あなた次第!脚は短くても、走るのは超特急です。短足だけではなくて長い脚の子も同じく、可愛いですよ♡

スコティッシュフォールド

耳折れ猫の代名詞、スコティッシュフォールド。長毛の子は希少です。体も尻尾も、もっはもは♡ふくろうのようなお顔がとても可愛らしいですが、骨の異常が起こりやすい猫種なので、注意してくださいね。

エキゾチック

元々、ペルシャの短毛バージョンがエキゾチックショートヘアなのですが、その長毛バーションが、エキゾチックです。非常にややこしいです。ペルシャと長毛バージョンのエキゾチックは、外見上の見分けはつきませんが、実は遺伝的に違いがありますので、別の猫種として扱われています。猫の血統にはこういったややこし案件が、まれに発生することがあります。性格はペルシャよりも活発な面があります。

ラグドール

ぬいぐるみのようなラグドール。体重は4.5〜9kgと、大型猫種に入ります。抱っこすると力が抜け大人しくなる、と言われていますが、個体差がありますので、ご注意を!

メインクーン

大型猫種の代表格、メインクーンです。世界で最も体が長い猫としてギネス記録に登録された猫が、メインクーンだったこともありました。性格は穏やかで人好きです。

ノルウェージャンフォレストキャット

ノルウェーの厳しい自然に生きてきた、もっふもふの被毛を持つ、ノルウェージャンフォレストキャット。メインクーンやサイベリアンフォレストキャットの仲間です。ちょっと人見知りだけど、家族には甘えん坊な面を見せるという、可愛らしい性格の猫種です♡

サイベリアンフォレスキャット

東ロシアで産まれたサイベリアンフォレストキャットは、シベリアの厳しい自然を生き抜いてきました。機敏で活発な猫種です♪

アメリカンカール

突然変異で産まれた、アメリカンカール。1981年、カリフォルニアでシルキーな長毛と、普通とはちょっと違う耳を持った子猫が産まれたのが始まりです。びっくりしたような顔が、可愛らしい猫種です!

バーマン

ポイントカラーが美しいバーマン。いつ発祥したかははっきりと分かっていませんが、ビルマの寺院で飼われていた猫だと言われています。足先に白い靴下を履いたような「ホワイトミテッド」と呼ばれる柄が特徴的です。

ソマリ

人気猫種のアビシニアンの長毛バージョンが、ソマリです。狩りが得意な猫種です。ソマリのショートヘアバーション、もいますが、それはつまりアビシニアンだよね、としている猫血統登録機関と、血統的に違うから、ソマリのショートヘアは、ショートヘアソマリだ!としている機関もあります。何とも面白い話です。

バリニーズ

シャム猫の長毛バーション、バリニーズ。シュッとした長い鼻が、スマートな印象を与えます。長毛と言ってもそこまで長い訳ではなく、お手入れは簡単な方です。尻尾がややフサフサしています。おしゃべりの得意な猫種なので、愛猫と楽しい会話を楽しみたい方にはオススメです!

セルカークレックス

カールした被毛のおかげで、もふもふ感がハンパないセルカークレックス。1987年にアメリカモンタナ州で産まれた短毛の猫が黒い長毛猫と交配することにより、真っ直ぐな被毛とカールした被毛がミックスした、長毛と短毛の子猫が産まれました。セルカークレックスの短毛種もいますが、正式には長毛と区別されていません。もっふもふ猫、いかがですか?

ラパーマ

セルカークレックスと同様にカールした被毛を持つ猫種、ラパーマ。1982年にある農場で飼われていた子猫の中に、偶然カールした被毛を持つ子猫がいました。カーリーと名付けられたその猫は、5年以上かけて交配を続け、それがラパーマの起源となっています。ヒゲまでカールしてます!

ターキッシュバン

トルコ原産の泳ぐ猫、ターキッシュバンです。全てのターキッシュバンが泳ぐ訳ではありませんが、被毛に油分が多いため、水に濡れてもはじくようになっているので、泳いでも問題ないようです。夏にはプールで一緒に泳げるかも!?

ジャパニーズボブテイル

世界に羽ばたいた日本猫の、ジャパニーズボブテイル。海外では珍しい、短い尻尾が好評です!特に、三毛の子が人気者らしいです。いわゆる日本らしい猫を飼いたい方に、向いています。

まだまだ長毛の猫には、これだけ↓の種類がいます!とてもご紹介しきれない程です。順不同で、失礼致しますね。

  • カラーポイントロングヘア
  • キムリック
  • ネベロング
  • ターキッシュアンゴラ
  • シャンティリー
  • ティファニー
  • アンゴラ
  • オリエンタルロングヘア
  • クリルアイランドボブテイル

野良猫?

え?野良猫?そう、たまに色々な血が混ざった雑種猫の中に、長毛のヤツがいます。野良猫でも長毛だと、ちょっとイイトコの猫に感じてしまうから不思議です。いや、もしかしたら、野良猫なだけで実は高価な猫なのかもしれません・・・

長毛の猫を飼う際に気をつけたいこと

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お好みの長毛猫と一緒に暮らす場合、長毛種ならではの気をつけたいポイントがいくつかあります。

もつれや毛玉

長毛猫は、ブラッシングなどの被毛のお手入れが必須です。放っておくと長くて柔らかい毛は絡まり始め、酷い時には毛玉となってしまいます。毛玉の中で細菌などが繁殖して、皮膚炎の原因となることもありますので、常に清潔に保つようにしてあげましょう。ちなみに、トリミングサロンでは毛玉取りには別料金が発生する所が多いです。トホホな結果にならないよう、気をつけましょう。

毛球症

もう一つ、ブラッシングを怠ると出てくる、問題点があります。それは毛づくろいによって飲み込んだ被毛が猫の胃の中で固まってしまう、「毛球症」です。猫は通常、飲み込んだ毛を吐き出して排出しますが、それがうまくいかなくなってしまうのです。マメなブラッシングで猫が飲み込む毛の量を、減らしてあげましょう。

シャンプー

長毛種は食べカスや排泄物、ほこりなどが毛に付きやすいので、シャンプーが必要になる時もあります。ですが猫は一般的に、水が嫌いな生き物です。子猫の時から慣らしておけば大丈夫、という説もありますが、やはり個体差があります。シャンプーを大人しくさせてくれる猫もいれば、いくら慣らそうとしてもダメな猫もいます。

もし愛猫が全身シャンプーできそうでしたら、年に3〜4回程度、行ってもよいでしょう。多過ぎるシャンプーは猫の皮脂を取り除いてしまうので、良くありません。どうしても無理な時は汚れているところを部分的にシャンプーするか、ドライシャンプーを取り入れてみましょう。決して嫌がる猫を無理にシャンプーしてはいけません。飼い主との信頼関係にヒビが入る危険性もあります。

汚れ

特にお尻は排泄物で汚れやすい部分です。バリカンなどでお尻周りだけカットすると、清潔に保つことができます。ご自身でカットするのが難しい場合は、トリミングサロンなどでプロにお願いしましょう。

長毛の猫のギネス記録

白い長毛の猫

「最も長い毛の猫」という記録でギネスに登録されている猫がいます。それはアメリカ・カリフォルニア在住のソフィーで、2013年11月に達成した記録です。尻尾の毛の長さがギネス記録となりましたが、その長さはなんと、25.68cmだそうです!長っ!!

ちなみにソフィーの前の記録保持者は、ロサンゼルス在住だった、故・ニャオ大佐(カーネル・ミャウ)で、その記録は22.87cm。ニャオ大佐は残念ながら、2014年に2歳という若さでお亡くなりになりましたが、その偉大な功績は、後世にまで語り継がれることでしょう。

まとめ

見つめる長毛の猫

長毛猫種だけで、1冊の本ができそうな位の勢いです。それぞれの猫種の歴史などをみていくと、非常に興味深いですね。お手入れに手間がかかる長毛猫ですが、それさえ慣れてしまえば、後はもっふもふし放題です!!でも、愛猫が嫌がる時は、止めてあげてくださいね。

投稿者

40代 女性 ママにゃん師走

長毛種猫ちゃんには心がときめきます!
我が家の息子はサイベリアンフォレストキャット、月齢11ヶ月で共同生活は来年の3月で一年になります。

サイベリアンの性格は非常に我慢強く穏やかです。好奇心は旺盛で色々とチェックしますが誤飲はしていません。人間が大好きなので人見知りはほとんどせず、お客様をお迎えするのにも困りません。要求のある時のみ鳴きますが、ほとんど声は出しませんので共同住宅にも向いている種です。
ただし運動量はかなり多いですので、一緒に遊ぶ必要はあります。

そして一番素晴らしいのは、30年間苦しんだ猫アレルギーが全く出ないことです!!アレルギーの出ない猫種を調べてブリーダーさんに相談もしましたが、アレルギーのある方にはお譲り出来ませんとお断りをいただき、一生猫との生活は無理だと諦めておりました。が、何気なく入ったペットショップで紹介されたのがこの子でした。通常、抱っこをして2〜3分でクシャミ、肌へのしっしんが出ますが、30分抱っこしても何も症状がでず、その日の内に連れて帰りました。調べてみますと、全部のサイベリアンがアレルギー無しではないそうですが、50%の確率でアレルギー無しの子に出会えるようです。私はかなり運が良かったのかもしれません。

短所と言えば、毛がもつれやすいので(かなりボロボロに見えます)毎日のブラッシング、部屋の掃除が欠かせないこと、我が家の子は抱っこ嫌いなことでしょうか。。。そのくせ寂しがりやなので側にいます。
掃除機に関しましては逆に部屋を綺麗に保てるので長所かもしれません!?

他の種類も本当に可愛いですよね。
一日の疲れも、猫ちゃんとのふれあいで解消できますね!
サイベリアン息子との暮らしで毎日が充実しております。
しかし、猫との暮らしは私にとって初めてで日々色々な疑問を持ちます。その時には、こちらの会社の記事を拝見する事で悩み解決できますので大変助かっています!

投稿者

女性 百日紅

猫の長毛種の起源ははっきりしていないことに驚きました。気候などの環境だけではなく突然変異という説もあるんですね。
長毛種の猫は大人しい性格が多いと聞いたことがありますが、泳ぎが得意な品種やおしゃべりが好きな子など、それぞれに誕生の歴史や性格の違いがあり面白いと思いました。
長毛種と言えば被毛のケアですよね。ブラッシングが基本ですが、ブラシ選びもポイントだと思います。猫が気に入ったブラシだと、ブラッシング好きになってくれますね。プロが使用するブラシも店頭で販売していますが、使い方にコツがいるので、勉強してからの方が良いかもしれません。また、長毛種用や短毛種用があることも注意したいです。トリミングサロンでは犬のみのところが多いので猫も対応してくれるサロンが近くにあるか探しておくと良いですね。
投稿者

20代 女性 チグラーシャ

実家にいる4匹の猫のうち1匹だけが長毛です。見た目はノルウェージャンフォレストキャットやサイベリアンに似ていますが、野良猫だったので詳しいことは分かりません。純血種ではなく、何種類かの長毛の猫の遺伝子が混ざった雑種の可能性も高いと思っています。首と顔の周りの被毛が特に立派なので、まるでライオンのたてがみのようです。同じ体重の猫でも、被毛のボリュームの分だけ長毛猫の方が大きく見えますね。ゴージャスでもふもふの被毛はとても触り心地がよいのですが、短毛猫に比べるとやはりお手入れが多少面倒です。うちの長毛猫は胸の部分の被毛に垂れたミルクがこびりついてフェルト状になってしまい、バリカンでカットしてもらったことがあります。長毛猫はお尻の周りの被毛も汚れやすいので、トイレの後に時々チェックしてあげるのもよいと思います。
投稿者

30代 女性 しおり

長毛の猫ちゃんは、メインクーンを飼ったのが初めてでした!
初めは毛玉がよくできていましたので、トリマーさんにブラッシングのしかたを教えていただいて実践してからは、毛玉が全くできなくなりました。毛玉ができると、毛玉のなかで細菌が繁殖して皮膚炎になるので注意したいですね。
メインクーンを、飼ったことで毎日のブラッシングの重要性を知りまして勉強になり、他の猫ちゃんにもブラッシングをこまめにすることで毛玉を防ぐことに成功しています。
長毛の猫ちゃんは、穏やかな猫ちゃんが多いように感じます。

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