ブルーの猫とは?
ブルーの被毛とは?
猫の被毛の中で青みのある灰色の被毛を「ブルー」と言います。ブルー猫御三家以外にも、ブルーの被毛としてブリティッシュショートヘアも有名です。しかし、ブリティッシュショートヘアはブルーの被毛以外も認められているので、「ブルー御三家」に名を連ねていません。
ブルーという色の意味合い
猫の毛色では「ブルー」は「グレー」と言います。「グレー」という色のイメージには、「上品」「落ち着いている」「忍耐強い」などがあります。黒でもなく白でもない間の色で、クッションの役割があるようです。
ブルー猫御三家の猫の性格も穏やかで落ち着いているのは、「ブルー」という色の持つ意味合いも関係しているようです。勿論のこと、物事に正と負のイメージがあるように、色にも真逆のイメージがあります。
ブルーの猫
ブルーの猫としてすぐに思いつくのは、「ロシアンブルー」「シャルトリュー」「コラット」「ブリティッシュショートヘア」ではないでしょうか。4種の猫種のうち、残念ながらブリティッシュショートヘアは「ブルー猫御三家」には入っていません。ブリティッシュには、短毛種だけではなく長毛の猫もいます。
ブルーの猫御三家
ロシアンブルー
ロシアを代表するブルーの被毛のロシアンブルーです。顔の中では離れ気味のエメラルドのような緑の目の色と、ベルベットのような被毛の手触りを持つロシアンブルーに見入られる人も多いようです。
歴代のロシア皇帝に愛されてきたように気品があり、飼い主以外には懐きにくい気高さがあります。土着猫であったロシアンブルーの毛皮は、防寒として狩猟されていましたが、人間に負けないように元々持っていた生き残るための力を発揮して、現在のようなイエネコになったようです。ブルーの猫と言って想像できるのは、ロシアンブルーが一番ではないでしょうか。
シャルトリュー
フランスを代表するブルーの被毛のシャルトリューです。シャルトリューのブリードには、ブリティッシュショートヘアが利用されていたので、シャルトリューとブリティッシュを区別を付けない時期もありましたが、現在は種の違いを明確にしています。
ブルー御三家のロシアンブルーとコラットの目の色が緑色であるのに対して、シャルトリューはオレンジかゴールドです。この目の色でブリティッシュショートヘアと間違われやすいのです。
シャルトリューの素晴らしい被毛が毛皮として入り用であったという歴史は、20世紀初頭まであったそうですが、その後は飼い猫としてシャルトリューが飼育されました。フランス元大統領シャルル・ドゴールと、女流作家のコレットは愛国心の表現にシャルトリューを好んで飼っていたそうです。
コラット
タイを代表するブルーの被毛のコラットです。タイでは「シ・サワット」という別名も持ち、幸せと繁栄をもたらすブルーの猫としてコラットは珍重されてきました。
顔の形がハート型に見えることでも有名です。目の色はペリドットに近い緑色で大変に魅力的なブルーの猫です。飛行機事故でなくなった女流作家、向田邦子さんの飼い猫もコラットでした。
マミオと名付けられたこのブルーのコラットは、事故後も向田邦子さんが戻ってくるのを切ないほど待っていたそうです。その後、見るに見かねた向田邦子さんの妹さんがマミオを引き取りました。
ブルーの猫なのにブリティッシュがいないのは?
被毛の色はブルーなのになぜ?
ロシアンブルー、コラット、シャルトリューのブルー猫御三家は、ブルーの被毛しか認められていません。しかしブリティッシュショートヘアは、このたび話題になっているブルーの被毛以外にも様々な被毛の色があり、目の色も決まってはいません。
ブリティッシュはブルー以外の被毛が猫の種類として認定されているために、御三家からは外されました。
不思議の国のアリスの猫は、ブリティッシュショートヘアがモデルとされています。有名なブルー猫ですが、御三家には入れてもらえないのですね。
ブリティッシュとシャルトリューの違いは?
コラットとロシアンブルーは、目の色がエメラルドやペリドットの緑と決まっています。シャルトリューはオレンジからゴールドの色を持ちますが、ブリティッシュショートヘアも同じ目の色と被毛の色を持つ猫がいて、シャルトリューと大変に似てしまいます。
ブルーの被毛以外にも、骨格や顔の形も似ているのでなおさら混乱してしまうようです。ブリティッシュとシャルトリューの違いは、顔の形がブリティッシュの方が丸みがあり、被毛の手触りがブリティッシュの方が硬めということでしょうか。しかし、猫の魅力という点では甲乙つけがたいのが正直な感想でしょう。
まとめ
ブルーの猫御三家!ブリティッシュショートヘアが外された理由についてお伝えいたしました。
猫は犬と違い、大きさや形にあまり違いがありません。
ブリードをたどると、シャム猫やペルシャはおおむねどの猫種にも入っているようです。ブリティッシュも同じように様々な猫種のブリードに利用されているために、猫種として分類するときには似たような見た目となると混乱もきたします。
それでも地域地域で大切に種の保全に務め、国を代表する猫種として安定させるには、並大抵の努力ではないということが伝わってきますよね。しかし雑種であれ、純血種であれブルーの猫が可愛く魅力的であることには変わりはありません。