鼻くそ柄の猫はなぜできる?
鼻くそ柄を持つ猫はなぜ生まれるのか、そのメカニズムに迫ってみましょう!
ホワイトスポット(パイボールドとも言う)の猫、いわゆる白黒猫ですが、この被毛の色になるのは「S遺伝子」と呼ばれる遺伝子が関係しています。
S遺伝子は被毛の一部を白くする、と言う特徴のある遺伝子で、その現れ方は猫によって異なります。この理由が、猫がまだ胚の状態から成長するにつれて生じる、メラニン芽細胞のひび割れに関係しています。
S遺伝子は「被毛の一部を白くする」と前述しましたが、正確には「色のある被毛を作り出すメラニン芽細胞の、分裂増殖を抑制する」と言う働きを持っています。
S遺伝子がないと、胚が成長するとともに生じる、メラニン芽細胞のひび割れが、メラニン芽細胞が分裂増殖をすることで埋められるため、全身が黒い猫が誕生します。
一方でS遺伝子があると、メラニン芽細胞にひび割れが生じても、そのひびを埋める新たなメラニン芽細胞ができないので、ひび割れがそのままになり、それがホワイトスポットの猫を生む、と言う訳です。
このひび割れはランダムに生じるため、猫によって鼻くそ柄の出方が異なるのです。ですが、この説では説明できない柄もあるため、まだまだ猫の毛色を決めるメカニズムは、謎に包まれています。
白黒猫の被毛パターン
ホワイトの割合によって、その呼び方が異なります。
ローグレード
ホワイトが40%未満の割合です。
バイカラー
ホワイトが40%〜60%の割合です。
ハイグレード
ホワイトが60%以上の割合です。
おもしろ白黒猫たち
個性的な白黒猫たちですが、その中でも面白い柄の猫さんがいます。鼻くそはもちろん、それ以外にもおもしろ柄はたくさんあります。それではご紹介しましょう!
白ひげ隊長
ホワイトがまるでひげのよう!ちょっと渋めの猫さんです。この猫さんの性別は分かりませんが、メスでも絶対にオスだと思われそう。帽子を被せたら、紳士に大変身!?
海苔、貼ってにゃい
おでこに海苔を貼ったような、こちらの猫さん。でもご本人に確認したところ、貼ってにゃいのだとか。海苔がお好きな猫さんもいますから、てっきりいつでも食べられるように、貼り付けているのかと思いました・・・。
コアラ風・・・?
鼻に黒い筋がバッチリ通った、コアラ風猫さんです!いやもしかしたら、コアラなのかも・・・。どっちか、はっきりしてもらえませんかねぇ。ユーカリ、食べる?
パッチワークっぽい
にゃわいい、パッチワークっぽい柄の猫さんです。パンダに見えなくもないですね。猫さんには悪いけど、ちょっと笑ってしまいます。
ねごです
不機嫌そうな猫さん。それはそうですよぉ〜、だってお顔に、濁点付いちゃってますから。猫じゃなくて、「ねご」になってしまいました。それは誰だって、機嫌悪くなりますわ。
まとめ
鼻くそ柄などと言う、不名誉な呼び方をされてしまう、猫さんの特徴的な柄。そこには遺伝子が織りなす、不思議な世界が隠されていました。まだまだ解明されていない動きも多いと言うことで、これから謎が解かれるのが楽しみです。
ちなみに、この鼻くそ柄のできるメカニズムを解き明かすために開発された、数学モデルがあるのですが、それが胚の形成時など、初期段階で生じる疾患を解明できるかもしれないと、期待されているそうです。
もし本当に解明されたら、鼻くそ柄のお手柄ですね!