ポインテッド柄とシャム模様の子猫
ポインテッド柄は、ポイントカラーなどとも呼ばれる、猫の模様の一種です。特徴としては、顔、手足、尻尾に、黒もしくは茶色っぽい色が濃く出ることです。
ポインテッド柄の猫としてよく知られているのはシャム猫で、元々日本にはいませんでしたが、明治時代頃に日本にやって来ました。この時渡来したシャム猫と、日本にいた猫が交配したため、現在でも突然、柄の違う両親から、シャム柄の子猫が生まれることがあるのです。
しかし、ここでシャムの柄の遺伝子について、疑問が浮かび上がります。通常、ポインテッド柄になる遺伝子は、CSという劣性遺伝子であり、それが2つ揃わなければ、この柄にはなりません。ゆえにシャムの子猫の両親は、シャムでなければ成り立たないのではないか?ということです。
しかし、どうやらこのシャムの遺伝子は、現在の見た目に関係なく、両親が持っていれば、子猫に柄が現れることがあるようで、そのため急にポインテッド柄の子猫が生まれてくることがあるようです。正式には、シャム猫ではなく、シャム柄の雑種ということになりますが、可愛いのでいいですよね。
ポインテッド柄の4色とカラーポイントショートヘアー
猫を飼いたい人に中には、シャム猫などのポインテッドカラーが好き!という人もいるでしょう。そこで、シャムのポインテッド柄と、その品種改良種であるカラーポイントショートヘアーについて調べてみました。
まず、シャム猫のポインテッド柄ですが、出る部分は顔、耳、四肢、尾などで、基本色は次の4つです。
- シールポイント(一般的なシャムのカラーで、黒いこげ茶)
- チョコレートポイント(ポイントカラーがミルクチョコレート色、シールポイントより薄めの色)
- ブルーポイント(珍しいポイントカラーで、青みのあるグレーのような見た目)
- ライラックポイント(シャムの中で最も珍しいカラー、ブルーポイントより色が薄い)
このように、シャムの基本色は4つですが、このシャムのポインテッドの色をさらにバリエーション豊かにしたのが、カラーポイントショートヘアーです。この猫ちゃんは、シールポイントのシャムと、アメリカンショートヘアを交配することで誕生しました。
シャム特有の体型と、賢い性格を持ち合わせながら、16種類のポインテッドカラーが現れる猫ちゃんです。色のバリエーションは実に豊富で、レッド、クリーム、ブルー、シールなどの他、ポインテッド柄に縞模やぶちがある珍しい見た目の子もいます。このカラーポイントショートヘアーは、現在アメリカの猫の品種認定団体であるGFTのみが、正式な猫種として認めています。
ポインテッド柄の血筋を引くハバナブラウン
シャムの血筋は、意外に知られていない珍しい猫種にも受け継がれています。その一つが、ハバナブラウンという品種です。この猫は1890年代に、シャムのチョコレートポイントと、栗褐色の黒猫をかけ合せることで誕生したとされています。
ハバナブラウンの見た目は、シャムのポイントカラーが全身に表われたような、チョコレート色の猫ちゃんです。そして、目は美しいグリーンです。ハバナブラウンは、スイスマウンテンキャットと呼ばれ親しまれていましたが、当時の社会では、目の青い猫が圧倒的な人気であったことや、シャムの血を引いているのに、ポインテッド柄でなく単色であることなどから、人気がなく繁殖もされませんでした。
このように魅力的でもあるにも関わらず、不遇だったハバナブラウンでしたが、1950年代にその被毛の美しさなどが見直され、1964年にGFAに正式な猫種として認定されました。
まとめ
いかがでしたか?ポインテッド柄の猫ちゃんには、その色の出方など、様々な秘密がありましたね。また、まだまだ日本では知られていない、珍しいポインテッド柄の猫ちゃんもいるようですね。興味があったら、インターネットなどで調べてみると、知らないポイント柄猫ちゃんが見つかるかもしれませんよ。