『ねこと暮らす家づくり』の著者、金巻とも子さんにインタビュー!

『ねこと暮らす家づくり』の著者、金巻とも子さんにインタビュー!

家庭動物住環境研究家である金巻とも子さんにインタビュー致しました。犬や猫にとって本当に住みやすい住環境についてだけでなく、著者である『ねこと暮らす家づくり』を執筆するきっかけなどについて詳しく紹介していきます。

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金巻とも子さんってどんな人?

金巻とも子さんは、ペットと飼い主が暮らしやすい家づくりを研究する『家庭動物住環境研究家』です。

ペットブームと言われる昨今、お家を猫や犬が暮らしやすいようにしたい!というニーズが高くそんな中でも金巻とも子さんの著書『ねこと暮らす家づくり』は猫が暮らしやすい住まいを作る上でのバイブル的な存在にもなっているのです!そんな金巻とも子さんに今回はお話を伺わせて頂きました!

家庭動物住環境研究家になったきっかけは?

犬や猫などのペットが暮らす家が得意分野で設計活動をしています。ドッグトレーニングの知識もあるので動物の体と心の健康に良い住まい方を提案しています。
元々は、街や集合住宅の設計を行っていたのですがペットとの住まいについて考えるようになったきっかけは2つあります。

短編小説『美しき町』に影響されて

佐藤春夫氏の短編小説『美しき町』は、主人公達が大きな川の中州に、平和でのどかに暮らす理想の都市を創ろうと夢を見る話です。その街に住む条件は家庭動物との暮らしであり、私の心を振るわせました。

住宅街で猫を交通事故から守るためには室内飼いをしなければならないけれど、猫の自由を奪う事になってしまう。そのような葛藤から交通事故に巻き込まれない安全な街をつくるにはどうしたらいいか、を考えるようになりました。

住宅密集地でのペット問題

都市と集合住宅におけるペット問題が大きくなっていました。都市は動物が好きな人も苦手な人も密集した環境ですし、飼い主の家庭でも限られた居住空間です。

なので、人に付き合って小さな箱に住むことになった犬や猫達が幸せで健康に暮らすためには何が必要かなど、動物の専門家や自治体と協力して取り組んできました。

『ねこと暮らす家づくり』を執筆するきっかけは?

きっかけは違和感

米国のBob氏より『猫の家』が発表されてから、猫のための家の工夫が世界的に様々提案されるようになってきました。アミューズメントパークのようなビジュアル重視のインテリアデザインが広まっていったのですが、「いかに家事楽して犬猫と幸せになる」という趣旨ので空間提案してきた私には違和感を持ちました。

趣味と猫に必要な空間設備は別

「猫は高い所に上がる」という習性が誤解を生んでしまったために猫のためのキャットウォークやステップという猫アイテムが推奨されるようになりました。

それらは足下が不安定であったり、高すぎる場所にあったりと、猫にとって危険な事例も見受けられるようになりました。

誤解したままだと、猫にとって危険であったり、人がメンテナンスに苦労してしまうため余計なことが増えます。人が趣味でインテリアを猫風に設える事と、猫が必要な空間整備は別です。住環境で必要な事は、猫が安全な空間を確保しながら、その空間が豊かであるように、心と体に刺激するような工夫です。

具体的には、猫が必要としているときに、必要な場所に行けるように動線計画を整備し、適切に安全な道を用意してあげる、と言うことです。

金巻さんの後ろ姿

猫に必要なのは、今ある家具を配置換えしたり、キャットタワーの場所を変える事でも可能です。これだけで、ぐっと猫に意味があって動きも多くなります。さらに「人とのふれ合いが多くなる工夫を」とお伝えしたいとも考えていました。そんな時にこの本の執筆のお声かけを頂きました。

キャットウォークを歩く猫2匹

執筆の裏話

本書を執筆する前に建築専門誌で猫との住まい特集があり、事例の提案をし反響を得ました。しかし、猫アイテムや寸法だけが一人歩きする状況になってしまいました。猫の住まいに必要なのは家族とそのお家のストーリーです。なので、本書では寸法はあえて載せていません。

そして、写真は人と猫との空間を切り取ったもの、また、猫がどのように猫動線を活用しているかが判るようにと工夫してもらいました。キャットウォークなどの猫アイテムは猫が運動するというだけではなく、人とのふれ合いを増やす場として活用して欲しいと考えたからです。

キャットタワーにいる猫

撮影:大脇幸一郎

猫の自然な姿を撮りたいので撮影には苦労しました。カメラや三脚を怖がる他、飼い主さんの緊張も猫に伝わってしまうからです。なので、カメラマンの貝塚さんや大脇さんの、人間力や猫に好かれる人柄に助けられました。

キャットウォークと猫

撮影:大脇幸一郎

読者の方へ伝えたい事

猫が人との同居生活に、必要なものは多くありません。猫は与えられた環境で、自分なりに色々発見し、開発していきます。その発見に役立つように動線をプレゼンテーションすると喜ばれます。お家には猫にとって絶好のビューポイントが沢山あるので、それらを見つけるためにお役に立てたらと思います。

この本を手にとっていただいた方が、猫達の楽しい様子を楽しみながら、飼い主さんならば「これなら自宅ですぐにも使えるかも」、猫を飼うのは大変と飼い主になるのをためらっている方なら「そんなに気負わなくても猫との暮らしはできる」と思っていただけたなら幸いです。

最後に

今回は『ねこと暮らす家づくり』の著者金巻とも子さんにお話をお伺いいたしました。お話をお伺いする中で猫が暮らしやすいお部屋を作るためには猫目線になって考える必要があるという事を改めて感じました。

昔のように犬や猫は外で放し飼いをする事は今は難しいですよね。お家の中だけでも毎日をワクワク、ドキドキさせてあげられるように是非金巻とも子さんの著書をお読みになって、愛猫や愛犬が暮らしやすい部屋作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?金巻とも子さん今回は貴重なお話誠にありがとうございました!

ねこと暮らす家づくり (正しく暮らすシリーズ)

ねこと暮らす家づくり (正しく暮らすシリーズ)
1,404円(税込)