猫がフィラリア症になった時の症状や治療の方法

猫がフィラリア症になった時の症状や治療の方法

概要

  • フィラリアは咳や呼吸困難、食欲不振などの症状を引き起こし、心臓に影響を与えると突然死の可能性もある
  • フィラリアの治療は薬や手術での治療も可能だが負担が大きいため推奨はされず、自然治癒を待つのが一般的
  • 予防薬は蚊が出る季節に月1回、予防薬の内服または塗布により投与する

最近になって猫の体にも犬と同じフィラリアという寄生虫が住みつき、最悪、 突然死することがある、ということがわかりました。猫のフィラリア症は診断が難しく発見が困難な病気のため、愛猫の小さな命を守るためにできることについて調べてみました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫がフィラリア症になった時の症状

白黒の猫
  • 猫がフィラリアになるとしつこい咳をする
  • 猫がフィラリアになると呼吸困難になる
  • 猫がフィラリアになると食欲不振になる
  • 猫がフィラリアになると嘔吐をする

猫の「フィラリア症」とは、蚊を媒体として感染する病気のことをいいます。蚊がフィラリアに感染した犬や猫を刺したときに、フィラリアの幼虫が蚊の体内に入り、その蚊が次に猫を刺すことによりその猫が感染します。

寄生数が少ないうちはほとんど無症状なのですが、次のような症状がでたら「フィラリア症」を疑い、獣医さんに診てもらうことをおすすめします。

猫のフィラリアが、重症だったり末期の時は、上記以外でも腹水や血尿などがみられることもあります。

フィラリアが猫の心臓に与える影響

フィラリアの成虫が心臓や肺の血管内に寄生すると、血液のめぐりが悪くなり、心臓や肺、肝臓に障害をおこし、突然死を起こすこともあります。

また、猫の体は小さく血管が細いため、血管内で死滅しフィラリアの幼虫がつまって、呼吸器系に悪影響をもたらすことがあることも、わかってきました。

猫のフィラリアの特徴

病院にいる猫

猫のフィラリアは犬よりも小さい

猫のフィラリア症は、犬と同じフィラリアという寄生虫が体内に入って発症する病気なのですが、猫の場合は、犬よりもフィラリアの成虫が小さい・寄生する成虫の数が少ない・寄生虫の寿命が短い、などの関係で犬に比べあまり例が多くなかったため、今までは関心がむけられてきませんでした。

猫のフィラリアは近年発見されたばかり

最近になってフィラリアという寄生虫は猫にも寄生し、主に肺に障害を起こすことがわかりました。寄生虫は、猫の心臓や肺の血管内に住みつき、血の中の栄養分を吸収して生きています。

フィラリアという寄生虫はもともと犬に寄生する生物なので、猫の体では拒否反応が強くうまく適応できないため、多くの場合は幼虫の段階で血管内で死滅します。ですが、わずか数匹でも成長を続け成虫のフィラリアとなって生き残ってしまうと突然死が起こることもあります。

猫のフィラリア症の予防法

薬処方中の猫

猫にフィラリア予防薬を飲ませる

蚊の出る季節に、月1回、フィラリア予防薬の内服、または塗布の方法により予防することができます。予防薬は「寄生したフィラリアが成虫になる前に駆虫をする」のが目的なので、もう蚊に刺される心配がない、と思っても念のために1ケ月よけいに投与することをおすすめします。

フィラリアの予防薬は、投与した時点からさかのぼって1ケ月前までの体内に入ったフィラリアの寄生虫を駆除できるので、早めに飲ませた方が安心ですが、その年の投与の始めは蚊が出てきてからでも間に合います。

猫のフィラリア予防薬の種類

猫のフィラリアを予防する薬には、錠剤で傾向投薬する物と、薬をうまく飲めないコには、首筋に液状の薬剤を滴下するスポットタイプの予防薬があります。

スポットタイプのものは、フィラリア予防と同時にノミやダニ、腸に寄生する回虫の予防にも有効です。あなたの愛猫ちゃんにとってどちらの方法が適しているか獣医さんと相談してみるといいでしょう。

猫のフィラリア症の治療

猫と聴診器
  • 猫の本来の免疫力でフィラリアを治療する
  • フィラリアの駆虫薬を使った治療
  • 手術でフィラリアを取り除く治療

フィラリアの感染が判明されたとしても、薬で成虫を駆除したり、手術で成虫を取り除いたりすることはできますが、猫にとってもとても大きな負担がかかるので通常は推奨されません。猫がフィラリアにかかった場合は、合併症に対する治療をしつつ、自然治癒を待つのが一般的といわれています。

猫のフィラリア症の診断

猫のフィラリア症は、ほかの病気の症状と似ていたりするため確定診断が難しいと考えられています。咳をしていても、猫風邪や猫ぜんそくと診断されてしまい、突然死をした猫を病理解剖した結果、フィラリアに感染していた、ということがあります。

診断は、臨床症状のほか、血液検査・レントゲン・エコー検査などを通して総合的に判断されます。

猫のフィラリア感染率の増加

猫のフィラリア感染率は年々増加しており、2010年の研究報告では、10匹に1匹の割合でフィラリアに感染しているという全国的なデータが発表されています。
完全室内飼いの猫も蚊に刺される可能性はありますが、外にも行ける猫の方が蚊に刺される可能性が高く、その分フィラリアに感染する確率も高いと言えます。

獣医さんによっては、「予防の必要はない、猫が本来持っている免疫力に任せる」「室内飼いの猫でも予防は必要」と意見がわかれているみたいですが、愛猫「にゃ○」がお世話になっている獣医さんは「予防は必要!」との考えです。

私もまた、予防薬でフィラリアから「にゃ○」を守ってあげることができるのであれば飲ませる!の考えで、「にゃ○」には 4月~11月の間だけ月1回 5㎜位の錠剤を飲ませています。おやつ用のお気に入りのフードを5粒用意し、ポンポンポンと間をあけず ワケのわからないうちに飲ませています。

投稿者

女性 ケロキ

犬を飼育していた頃はフィラリアに注意して毎月薬を飲ませていました。猫を初めて飼ったときはフィラリアの話を聞いたことがなかったので「猫はフィラリア予防をしなくていい」と思い込んでいました。しかし、愛猫の回虫の駆虫が必要になり、寄生虫についてインターネットで調べてみると猫もフィラリア予防が必要ということを知りました。しかし、寄生虫の予防や駆虫は獣医さんによって考え方が違うため、フィラリアの話題が出ないこともあると思います。心配なら相談をした方が良いですよね。対処法や薬の種類などもいろいろあり、滴下タイプが良いのか飲み薬が良いのか猫によってふさわしい方法が違います。我が家の猫は飲み薬で嘔吐してしまったことがあるので、吐き気止めの注射をしてから服用しました。まずは病院で相談ですね。
投稿者

20代 女性 めろんぱん

そうなんです、何故ワンちゃんだけフィラリア予防??と気になっていました。
完全室内飼育されてベープなどで蚊除けされていても、たった一匹の蚊がフィラリアを持っていれば刺されると感染してしまうのが怖いところだと思います(><)刺されると感染率が100パーセントなのかは分かりませんが。

フィラリアのお薬には、首に垂らすスポットタイプや錠剤タイプやオヤツタイプなど、様々な種類がありますので飼い猫ちゃんに合うものを選んであげると良いですね。フィラリア+ノミ予防の効果や、フィラリア+マダニ+ノミも予防するものなど値段と種類によりたくさんあるので病院で聞いてみると教えてくれます♪
犬でも猫でもフィラリアになってしまうと厄介と言います。体調に異変が出てから気づいても遅い場合もありますし、あの時予防しておけばと後悔してしまいますよね。猫もフィラリアになるのは知らない方も多いと思うので、病院でもポスターなどで知らせて欲しいですね。

あとフィラリア予防の際に注意したいのが、フィラリア薬を使う前にフィラリアに感染していないか血液検査で確認する事です。
フィラリアに感染しているのにフィラリア予防薬を使うと最悪の場合亡くなってしまいます。
その理由としてはフィラリアに感染した血液中にはフィラリアの幼虫の『ミクロフィラリア』が存在しています。
予防薬はそのミクロフィラリアを殺虫する効果があるので、予防薬を使う事でミクロフィラリアが血液中で大量死し、犬や猫が発熱やショック症状になってしまうのです。
フィラリア感染が分かったら順番にしていく治療法があるので、獣医さんの指示に従いましょう。そして予防前には感染の有無の確認は大切です。

蚊に噛まれると犬や猫もやはり痒みがありますので、蚊への対策も忘れないであげてください(^-^)犬や猫に優しく害のない蚊よけが販売されています。
ペット用もありますので、そういったものを使ってあげてくださいね♪
投稿者

30代 男性 道

猫のフィラリア予防に関しては、未だに意見が分かれていますよね。中には「猫のフィラリア予防は、獣医のお金儲けの為だ」なんて事を言う人も居ます。愛猫がお世話になっている動物病院では、猫のフィラリア予防は必要と説明され、スポットタイプの駆除薬「レボリューション」を使用しています。ノミダ二駆除は完全室内飼いであっても、必ず必要なものですし、同時に予防できるスポットタイプはとても便利だと思います。

その動物病院ではレボリューションとフロントラインの2種類が販売されており、飼い主の意向によって選ぶ事ができます。レボリューションはノミダ二駆除と内部寄生虫の駆除、併せてフィラリア予防できるとの事で、レボリューションを選びました。お金儲けと言っても、フィラリア予防の効果がないフロントラインとレボリューションの金額差は数百円です。数百円で、予防できるものがあるならば予防しようという気持ちで利用しています。ただ、中にはレボリューションは刺激が強く、毛が抜けてしまったという事も聞いた事があります。猫の体質によって選ぶ必要もあるかもしれませんね。

正直、獣医さんの中でも意見が分かれるというフィラリア予防に関して、素人が正解を見つけるのは不可能だと思います。信頼できる獣医さんを見つけて納得がいくよう説明してもらうか、数百円で予防できるのであれば予防しようと考えるようにするか、飼い主さんがしっかりと判断をする必要がありますね。
投稿者

30代 女性 のりちゃん

実家の猫ちゃんが一匹、拾ったときからフィラリア陽性だったのを、飼い始めた時期がありました。症状は、咳をして時々心臓発作のような症状を起こす以外は、餌もしっかり食べる猫ちゃんでした。しかし、風邪などを引くとなかなか治りにくくて大変でしたが、普段は元気な猫ちゃんでした。
他の猫ちゃんとも、まったく喧嘩しないので安心でした。子猫ちゃんも、途中から育ててくれたりしてくれて助かりました。寝たきりになったあとも介護するにも、トイレをシートをお尻の下に敷くまで、うんちもしなかったので、助かっていました。
来客すると尻尾を高くあげて喜んでいたのを思い出します。
フィラリアが心臓にいていても、すぐに亡くなるわけではないことを身をもって教えてくれました。
投稿者

40代 女性 しー

フィラリア症
現在、うちの猫(推定6歳 産後避妊術済)がかかってます。私も主人も無知でフィラリアが猫に掛かるとも思ってもなく、フィラリア予防はしてませんでした。この子を保護した時に妊娠しており、その子達も一緒に飼っております。今回、残念ながらフィラリア陽性が出て、子猫達も予防をはじめました。治療法がないとの事で、毎月、レボリューションをさす事でしかない様です。嘔吐の発作の様な症状になり緊急入院して検査した結果の事です。とにかく、いつまたと言う事が頭をよぎりますし、最悪な事は避けたいと日々願い、猫達と過ごしています。他、何か対策的にサプリ等飲ませたら良いのか?(多分、肺や心臓が弱って行く事が分かったので…)迷っています。一応、コエンザイムQ10やタウリンなどのサプリは購入はしてます。少量であればと思いたまのたまに混ぜて食べさせるくらいです。何か良い方法はアドバイスがあれば投稿や記載お願い致します。注意深く拝見して行きます。

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