ネズミ捕りの罠にはまった子猫「ニケ」を引き取るまでとそれから

ネズミ捕りの罠にはまった子猫「ニケ」を引き取るまでとそれから

環境によって猫とはこんなに変わるものなのだと知りました。ニケを辛抱強く教えてくれた先住猫のふくちゃんには感謝しています。今の彼女はふくちゃんが大好きです。

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子猫がいる、見に行こう

現在、家にはオスのメインクーン、ふくちゃん(2歳)と、二ヶ月前に引き取ったメスの保護猫のニケ(推定五ヶ月)がいます。ニケは近所の家で生まれた子猫ですが、引き取った経緯は少々大変なものでした。

ある日近所の小学生達が「子猫がいる。見に行こう」とうちの子供を誘いに来ました。夕方でしたがまだ明るく、子猫がいる場所も近かったのですぐに戻ってくるものと思っていました。

しかしなかなか帰ってきません。しびれを切らした頃に子供が半分涙目で「猫飼っていい?」と言って戻ってきました。

聞くと子供達が集まっているのを見て、その近所の家の人が「誰か飼う?」というように聞いてきたようです。しかも外国人で、子供達が「えっ?」という感じで固まっているのを見て、手持ちのキャリーに入れてそこに置かれてしまったとのことでした。

その時はペットを増やすつもりはなかったので断りなさいと言ったのですが、今度は息を切らして戻ってきて「みんなで飼おうってことになった」と言い出しました。

びっくりしてよく話を聞いてみると、子供達は「みんな飼えるかどうか家に戻って聞いてくる」とその相手に言って一度解散したようなのですが、戻ってきたらぽつんとキャリーだけがそこに置いてあり、家の人を呼んでも出てこず、どうにもならなくてそういうことになったようです。

「できるわけないでしょ!」そう叱りつけてから仕方なく猫を見に行くと、近所の子がキャリーごと締め出されて途方に暮れていました。もう真っ暗なこともあり、残っている子供達全員を叱ってからそのキャリーを持って家に戻りました。

子猫をお家に連れて帰って

段ボール入り子猫

キャリーを開けてみると小さい、まだ三ヶ月くらいだろうと思われる子猫が入っていました。よく見ると全身がべたべたしていてゴミが大量にくっついており、ものすごい悪臭がしています。顔はめやにで汚く、くしゃみをしていました。

正直大変な子猫を拾ってしまったと思いましたが、取り合えず手持ちの猫缶を食べさせ、洗って空いているケージに入れることにしました。

シャワーは音で怯えてよくないとも聞きましたが、そんなことも言っていられません。お風呂場で洗うと大量のゴミは取れましたがべたべたは取れず、仕方なくそのまま乾かしてケージに移しました。

ケージに入れ、部屋の電気を消すと不安そうに大きな声で鳴いていましたが、疲れたようで少したつと寝てしまいました。そのまま朝まで寝ていたようでした。

翌日、動物病院に連れて行くと、子猫を見た先生に「ああ、ネズミ捕りですね」と言われました。粘着式のネズミ捕りにかかる子猫はいるそうで、全身が臭いのはゴミ漁りをしていたのだろうとのことでした。

においも全部きれいに処置し、猫風邪も治療するとのことなので、安心して病院に子猫を預けて帰りました。

お兄ちゃん猫、子猫をかまう

ケージの子猫と外に大猫

子猫が病院から戻ってきて一番びっくりしたことは、先住猫のふくちゃんが攻撃されてもめげずに子猫の面倒を見ていたことでした。

子猫はあまりいい環境にいなかったらしく、最初ふくちゃんに猫パンチをした時は、遊びではなく爪を出して顔面に全力でパンチしにいったのです。

人間以外の猫は敵、という感じでした。ただ体格が違いすぎたので、やられたふくちゃんは「やめなよ」という顔をしただけでそのまま遊びに誘っていました。

後ほどキャリーを返しにその家に行きましたが、多頭飼いでエサだけやって後は放置、という印象だったのでおそらく他の猫にエサを横取りされたりしていたのではないかと思います。

他にも欲しいものをふくちゃんのエサ皿から盗み食いしていったり、自分のお皿があることを最初分からなかったりといろんなことがありました。おもちゃの遊び方も知りませんでした。

今まで何度か保護猫を子猫から飼ったことがあるのですが、本当の野良ではないのにこんなに状態の子猫は初めてで衝撃でした。しかしふくちゃんは顔面パンチされようとおやつを毎日盗まれようと気にせず、子猫をかまい続けました。

普通の子猫、ニケ

ケージで寝る子猫

ふくちゃんの根気強い教育が効いたのか、それとも落ち着いて安心したのか分かりませんが、子猫だったニケはすっかり普通の子猫になりました。

毎日ふくちゃんの後を付いて歩いて遊びを仕掛け、朝からボールを追いかけて走り回り、日の当たる暖かい出窓で昼寝をしています。ごはんもちゃんと自分の皿からもらうようになり、出てくるまで待って食べられるようになりました。

猫ベッドも用意してもらった自分のものを使っています。猫風邪はまだ残っていて治療中ですが、めやにだけになったのでもうそろそろ治りそうです。

まとめ

窓側に猫2匹

ニケは人間が大好きで膝に乗りたがります。どかしてもどかしても登ってきます。最初は猫が嫌いでしたが、こわくないと知ると仲よく遊ぶようになりました。

本当はそんな子なのにただ「ベタベタしてて汚いから」と言って外に出され、人間と一緒にいたはずなのに人間と暮らすルールを何も教えてもらっていませんでした。

お金をかけてもらいブリーダーさんから譲ってもらって大事にされている子がいるのに、この子はどうしてこんなに汚くてボロボロなのか、ニケを見つけた時に子供が泣きながら言った言葉です。

答えは出ませんし、自分がなぜそんな子猫を引き取ったのかと言われれば「そこにいたから」としか言えません。けれども今、ニケは油断しきってお腹を出して昼寝をしています。だから多分、それが答えのひとつなのだと思います。