暴風雨の中小さな体で『生きたい』と鳴き続けた子猫『虎太郎(こたろう)』

暴風雨の中小さな体で『生きたい』と鳴き続けた子猫『虎太郎(こたろう)』

猫を迎えたいね。そんな話を夫婦でしていたある日、近隣での里親募集。綺麗な茶白模様とその生い立ちから、強く逞しく生きてほしい。そう願って付けた名前は『虎太郎(こたろう)』。虎太郎が私たちの«息子»になるまでの軌跡を書きたいと思います。

君をずっと大切にする

#保護時の写真#

出会い

私と主人は元々、猫好きです。わざわざ動画サイトで子ねこの動画や画像を検索し癒されていた時期もあるくらいです。子供がいない私たちは、次第に、猫を迎えたいね。と話すようになりました。

そんなある日、同じ市内で子猫の里親を募集している書き込みが目に留まりました。普段なら、良い家族が見つかりますよう祈り画面を閉じてましたがその日は違いました。

添付された写真を見た瞬間、この子だ。と思い、気が付けば保護主様に連絡をしていました。

幸いにも私たちしか応募がなく、とんとん拍子で話が進み連絡をしてから1週間足らずで初対面を果たしました。想像以上に小さかった虎太郎は私を心配そうに見つめてました。

子猫の保護の経緯を知り涙

初対面を果たした際、保護主様(以下Aさん)から保護に至るまでの経緯の説明がありました。保護当日は台風の影響で暴雨だったため、人間が立ってるのもつらいほどの天気だったそうです。

その日Aさんは自室にいたところ、外から猫の鳴き声が聞こえたそうです。ただ、風の音もすごかったので勘違いかもと様子を見ていましたが1時間たっても2時間たっても鳴き声は止まることなく、次第に声が枯れてるように聞こえたとのこと。

声の高さから子猫かもと推測し近くに親がいる可能性も考え1日待ってみましたが、とうとう親は現れず、その間も鳴き続けていたそうです。

台風も去り、近くを捜索するとそこにはびっしょり濡れてぐったりした茶白の子猫がいたそうです。元々、Aさんは猫と一緒に暮らしている猫好きともあり、その場で保護しますが先住猫がすでに2匹いるためこれ以上迎えるのは難しいと判断し里親を募集を決断します。

この話を聞いたとき、私は涙が止まりませんでした。保護時の体重は400gほど。そんな小さな体で鳴き続けた虎太郎。お母さんと離れ離れになり、怖かっただろう。

でもそれでも生きたいと願い鳴き続けた虎太郎。頑張ったね。もう安心だよ。いい人に助けてもらってよかった。かけたい言葉はたくさんありました。でも、そんな私が虎太郎に話しかけた最初の言葉は『今日から君のお母さんになりたい。君をずっと大切にする。』でした。

※里親詐欺なども多発しているので、しっかりとお互いの身分証を提示し連絡が取れる状況を作ったうえでの譲渡となりました。

子猫の虎太郎、やんちゃが炸裂

大変だけど幸せな日々

正式に家族になった虎太郎。ノミ・ダニ・回虫など野良特有の問題もあったけど、猫エイズなどの大きな病気もなく健康そのもので一安心・・だったんですが、健康すぎてやんちゃが炸裂する毎日。笑

あらゆる隙間に入ってしまうため、1日に数回、ケージから出して遊んで、それ以外の私も主人もいないときは基本、3階建てのタワーマンション(ケージです(笑))に住んでもらってたんです。

ある日、野暮用を済ませて帰るとなんと、うんちでサッカーしてました。。もちろん、ケージの中もうんちだらけ。この時はさすがにため息が・・・なんて言ってられないほど、やんちゃ列伝を作っていきました。たとえば・・

  • うんちサッカー
  • トイレの砂を全部出して遊ぶ
  • 水で遊ぶ
  • ケージを噛みまくって破壊する
  • 与えたおもちゃは半日たたずにくたばる
  • ケージを伝って足踏み外して落ちる

などなどさすが1日鳴き続けただけある、ガッツがありすぎる・・とうれしいやら、複雑な溜息をつく毎日でした。(笑)でも何物にも代えがたい、幸せな日々です。

#やんちゃ猫#

虎太郎 好きなだけ甘えていいんだよ

やんちゃな反面・・・

やんちゃし放題の虎太郎。でも実はすごく甘えん坊なんです。お母さんとすぐ離れた影響もあるかと思いますが私の耳たぶをお乳だと思ってふみふみしながら吸うんです。

しかも朝昼晩かかわらず、甘えたいときに甘えてくる。なんて猫らしい猫なんだと感心します。一番、大変なのは私の姿が見えなくなると、この世の終わりかと思うくらい鳴きます。(笑)

でもまたそれが人間の赤ちゃんみたいで、可愛くて可愛くて。毎日どんなにやんちゃしても、この瞬間でイライラは清算です。虎太郎が私の息子になってから毎日がとても幸せです。・・でももう少し落ち着いてほしいかなあ。(笑)

#爆睡する猫#

猫の虎太郎くんの現在

なにも変わってない!

虎太郎も現在1歳半になり、成猫になりました。タワーマンションは引き払って、家を自由に歩いてます。

去勢したら大人しくなるジンクスは見事に打ち砕かれ赤ちゃんの時と同じやんちゃ加減を維持してます。そのため、すごく食べるのに運動量が多い為体重は4キロを維持し、ストイック?な生活を送っています。

ただ、やんちゃ我儘は健在で何か自分が気に入らなかったりするとお皿をパンチして入ってるカリカリご飯をわざとこぼします。こんな我儘ネコ様になったのは完全に私が甘やかした賜物??だと思ってます・・・(笑)

ただ、主人のことは怖いらしくいたずら中に『お父さんに言うよ』と言うと嘘みたいにいたずらを中断します。。。ナメられまくりのお母さんです。もちろん甘えん坊も健在。耳たぶを吸うのが未だに大好きです。

本人はどう思ってるかわかりませんが出会ってから今まで私なりに精一杯、大切にしてきたつもりです。それはこれからも同じです。それが虎太郎に少しでも伝わってることを祈ってます。

まとめ

虎太郎が教えてくれたこと

幼少期から猫と生活してきた私ですが動物を取り巻く環境には無知でした。昨今、動物虐待や殺処分問題が取り上げられてますが虎太郎の母になってから、そういった問題を自身で考えるようになりました。

自分には何ができるのか、どうしたらいいのか。微力ではありますが、保護団体に寄付をしたり去年の夏は自身で子ねこ4匹を保護したりなど虎太郎を通じて大切なことをたくさん知り、行動するようになりました。

また、虎太郎がいる生活はとても幸せです。動物を家族に迎えるのは簡単ですが人間と同じで、病気もすれば老いも必ず訪れます。その子がどんな状況になっても最期の瞬間まで見捨てない事、終生、愛情をもって接してほしい、接しなければいけないそれが動物を家族に迎えるにあたって最低限覚悟をしなければならないことだと思ってます。

#現在の虎太郎#

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