猫の白血病を検査する方法や費用

【獣医師監修】猫の白血病を検査する方法や費用

猫にも白血病があるのをご存知でしょうか。猫の白血病は、猫白血病ウイルスによって、猫だけが感染する病気です。早い段階で検査をして治療を行えば、回復することもできます。猫の白血病の検査は、いつ、どのような方法で行うのでしょうか? 検査の費用はどれくらいかかるのでしょうか? 猫の白血病の検査についてまとめました。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫の白血病を検査する方法

注射器を抱えたマスクをした猫

血液検査

猫の白血病は、猫白血病ウイルスの感染によって起こります。猫の白血病は、致死率の高い恐ろしい病気です。ただ、早期に発見すれば治ることもあります。そのためには、猫の白血病が疑われたら、検査をすることが重要になります。

猫の白血病の検査は、血液中にある猫白血病ウイルスの抗原体を検出するものです。猫白血病の検査では、猫の血液を採取をし、検査キットを使って調べます。検査キットは、ほとんどの動物病院にあり、検査することができます。検査の結果が出るまで10分ほどです。

猫の白血病は早めの検査が肝心

ベンガルの平均寿命
  • 食欲不振
  • 体重減少
  • リンパ節の腫れの他
  • 下痢
  • 鼻水

猫白血病ウイルスに感染すると、食欲不振、体重減少、貧血、リンパ節の腫れの他、下痢や鼻水など風邪かなと思われる症状も現われます。気になることがあれば、検査をしてもらうことが大切です。

猫白血病ウイルスは、猫の体内でのみ増殖しますので、人間や他の動物に移るということはありません。ただし、猫の間では、経口、経鼻などの接触感染、また出産の際の母子感染も起こります。

他の猫との接触で感染しますので、完全室内飼いの猫でない限り、予防が難しいのです。猫の扁桃腺やリンパ節で増殖した猫白血病ウイルスは、全身に運ばれて、さらに増殖していきます。

猫白血病は、発症すると数年で死んでしまうと言われる非常に恐ろしい病気です。ウイルスを直接やっつける薬は残念ながらありません。早く検査を行い、早期に治療を始めることが大切です。

猫の白血病を検査する時かかる費用

電卓や小銭と猫

猫白血病の検査にかかる費用は、動物病院によっても異なりますが、4,000円程度です。

これは、猫白血病検査の他に猫エイズ(猫免疫不全ウイルス感染症)の検査も同時にできるキットで、約10分ほどで結果がわかります。ただしこれは、ウイルス検出の検査のみの費用です。

多くの動物病院では、猫白血病ウイルス検出検査と同時に、一般的な血液検査も行います。その場合の費用は5,000~8,000円ほどです。さらに、高齢猫など生化学検査が必要な場合は10,000円ほどかかります。

猫の白血病はいつ検査するべき?

夕焼の背景に猫と草むらのシルエット

保護猫はすぐに検査を

野良猫では、すでに猫白血病ウイルスに感染している可能性もあります。保護した猫を飼う場合は、猫白血病の検査をしておくことをおすすめします。特に先住猫がいる場合、猫白血病ウイルスを持った保護猫を迎えると、先住猫に移してしまう危険性があるので、できるだけ早く検査をしておきましょう。

正確な検査は潜伏期間を過ぎてから

生後半年に満たない子猫では、検査をしても正確な結果が出ないことがあります。また、成猫が猫白血病ウイルスに感染していたとしても、検査時期が早すぎると陽性反応が出ないことがあります。

猫白血病ウイルスに感染してから検査で陽性が出るまでの期間は、約1ヶ月~1ヶ月半ほどです。飼い猫が外で他の猫と喧嘩をして怪我をした場合、猫白血病の心配があっても30日を過ぎないと検査が有効ではないとうことになってしまいます。

1ヶ月もの間、不安を抱えているのはつらいですよね。その場合は、予防的にインターフェロン(抗ウイルス剤)を投与することもできますので、不安を抱えたままにせず、獣医さんに相談して下さいね。

4ヶ月後に再検査を

猫の白血病に感染したばかりの時期を急性期と言いますが、この時期の症状が治まり、回復したように見えることがあります。一度猫白血病ウイルス検査をして陽性が出ても、この時に陰性になることがあります。これが陰転です。

陰性の検査結果は、治療によって治癒した場合もありますが、ウイルスが体内に留まっているのに、陰性になることもあるのです。そのため、猫白血病ウイルスの検査は、4ヶ月後に再度行う必要があります。再検査で陽性が出ることを持続感染といいます。

急性期の検査と治療が大切

猫白血病ウイルス感染症には急性期と持続感染があります。感染した時期のことを急性期といい、この時期に検査、治療をすることで健康な成猫であれば、白血病が治ることもあります。

持続感染とは、症状が治まったものの体内にウイルスが残っている状態です。持続感染では、一見回復しているように見えますが、この時に検査をすると、陽性になります。

感染から4ヶ月後の再検査で陽性が出てしまうと、持続感染となり、生涯ウイルスが体内からなくなることはありません。

まとめ

下から見上げている猫

猫にとって、恐ろしい病気のひとつである猫の白血病。猫の白血病が疑われたら、早く検査をすることが重要です。ただ、潜伏期間に検査をしても陽性にならないことがあります。

正確な検査結果が出るのは、感染してから1ヶ月~1ヶ月半が経過してからです。猫の白血病は、陰転といい、一度陽性が出たものの、陰性になることがあります。そのため、4ヶ月後に再度検査をする必要があるのです。

猫の白血病は、検査にも治療にも時間を要します。根気よく続けていくしかありません。猫の白血病から、大切な愛猫を守るために、少しでも感染が疑われたらきちんと検査をしてもらいましょう。