猫のうんちに血がついている時に考えられる7つの病気、対処法

猫のうんちに血がついている時に考えられる7つの病気、対処法

猫のうんちに血があると、飼い主さんも心配になりますよね。猫のうんちに血がつく原因が何なのか、危険な物を食べたのか、もしかすると何か病気なのかなど心配でたまりません。そう言う時は焦らずに、病気の原因を調べましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

猫のうんちに血が混ざる病気

トイレ中の子猫

1.大腸炎

猫のうんちに血が混ざる病気に多いのが、大腸炎と言われています。大腸で炎症が起こり、腸壁の粘膜が剥がれてしまうことで、血液が出るそうです。うんちに血がつくと同時に、白っぽい粘膜やドロッとした血液が付いていることがあります。

大腸炎の原因は、食物アレルギー、サルモネラ菌、カンピロバクター菌、寄生虫や細菌などと言われています。また、ストレスから大腸炎を引き起こす場合もあります。

2.胃腸炎

胃腸が炎症を起こすことで、猫のうんちに血が混ざることがあります。胃腸炎は、胃や腸の粘膜が炎症を起こす病気で、急性胃腸炎と慢性胃腸炎からなります。

猫のうんちに血が混ざるのは、急性胃腸炎が多く、症状が悪化すると下痢、軟便、嘔吐、食欲不振などになります。猫のうんちに血が混ざる原因は、異物の誤食、ウイルス·寄生虫の感染、ストレスなどがあります。小腸や胃からの出血の場合は便が黒くなることが多いです。

3.トキソプラズマ症

猫のうんちに血が混ざる病気に、トキソプラズマ症の可能性もあります。トキソプラズマと言う寄生虫の感染により、猫の腸粘膜などで増殖します。成猫の場合は無症状が多く、症状が出るのは子猫と言われています。

うんちに血がつく他に、下痢、嘔吐、腹水、黄旦、咳、息が荒い、食欲不振、発熱などの症状があります。人間や猫以外にも感染する、人獣共通感染症と言われています。

4.猫パルボウイルス感染症

うんちに血が混ざる病気に、猫パルボウイルス感染症があります。別名「猫汎白血球減少症」とも言われています。

猫パルボウイルス感染症は、パルボウイルスと言う、ウイルスの感染が原因になります。感染力が強く、一気に広まる恐れのある厄介なウイルスです。主な症状は、うんちに血が混ざる、嘔吐、発熱、下痢、食欲不振、元気がないなどです。

5.熱中症

猫は熱中症から、うんちに血が混ざることもあります。うんちに血が混ざるほどまでになると、かなりの重度な症状になってしまいます。熱中症は、猫がぐったりしてよだれを出すなどの症状がありますが、ひどいときには呼吸困難や痙攣により、命の危険性もある病気です。

6.鉤虫症

鉤虫症により、うんちに血が混ざることがあります。鉤虫と呼ばれる寄生虫が、猫の体内に侵入して発症します。

鉤虫は腸粘膜の血を吸い付くので、うんちに血が混ざってしまうのです。うんちに血が混ざる、貧血、下痢、発育不良などの症状があります。不衛生な環境や、母猫からの感染が見られるそうです。

7.外傷、痔

うんちに血が混ざる原因には、猫の腸に異物が刺さってしまい、出血した可能性もあります。異物を飲み込み消化管に傷ができてしまった場合は急激に状態が悪化します。血便が出ていてぐったりしている場合はすぐ動物病院を受診しましょう。 特に子猫は、何でも口に入れてしまう傾向があります。

そして猫が痔により、うんちに血が混ざることもあります。特に便秘しやすい猫は、うんちに血がつくことがあります。固い物を踏ん張って出すので、肛門に切れたり、傷がついたりして、うんちに血が混ざる原因になります。

猫のうんちに血が混ざっているときの対処法

病院で診察を受ける猫

病院に連れていく

猫のうんちに血が混ざっているのを発見したら、とりあえず病院に連絡して診察してもらいましょう。猫のうんちに血が混ざっていても、元気はあるし食欲もあるからと判断せずに、病気ではないかを確認するのも大切です。

猫のうんちは捨てない

猫のうんちに血が混ざっている場合、捨てずに病院に持っていくようにします。うんちに血が混ざる原因や、血便の検査をしてもらうのが、うんちに血が混ざる原因を探る近道になります。うんちに血が付いた状態のものを、ラップなどして水分が飛ばないようにして保管しましょう。

猫の症状を確認する

猫のうんちに血が混ざっているのに気づいたら、病院にうんちをもっていくのが先決ですが、うっかりして、うんちを捨ててしまうこともあります。

そういうときは、猫のうんちに血がどのようについていてか、粘膜がついていたか、うんちの固さ、うんちの色、うんちに血が混ざる原因はあるかなど、獣医師さんに細かく伝えるのが大切です。現在の猫の体調や、変わったことがないかも確認しておくと良いでしょう。

猫のうんちに血があるときの病気について

トイレットペーパーで遊ぶグレーの猫

猫のうんちは、毎日掃除しているから確認ができやすいと思います。猫のうんちに血が混ざるときに、気づきにくいのは血が分かりづらいこともあります。

うんちに砂がついてしまったり、猫の肛門に血がついていたりする場合は、猫もすぐに舐めるので見落としてしまいやすいです。猫のうんちに血があるときに考えられる病気を紹介しました。

人間も同じですが、血便が出るというのはきっと深刻な病気と思ってしまいます。猫のうんちに血が混ざる場合に、血の色や血の量やうんちの形状から病気が変わってきます。猫に嘔吐や元気がなくなるなどの症状も合わせて、どんな病気かもわかります。

猫のうんちに血が混ざっているのを発見したら、すぐに病院で診察を受けましょう。猫のうんちに血が混ざることのないように、ウイルスの感染を防ぐ予防接種をしておきましょう。寄生虫の定期的な駆虫も有効です。

また、便秘の猫には、うんちが出やすいフードやサプリを与えると良いでしょう。またストレスにより、うんちに血が混ざることもあるので、環境の変化に気をつけてあげるようにしましょう。

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